今回は【flowers】フラワーズ連載の人気おすすめ少女漫画を紹介していきます!
フラワーズは小学館出版の少女漫画雑誌で、どちらかというと大人な女性向けの漫画が多い様に感じます。
また、ベテランから注目の新人まで様々な漫画家さんがflowers(フラワーズ)で連載しているので、色々な種類の少女漫画が集まっています!
フラワーズの長所は個性的な作品を一度に楽しめる所ですね。
【2022年版】人気おすすめ女性漫画100選!大人の女性の魅力がタップリ!
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【flowers】フラワーズ連載の人気おすすめ少女漫画
海街diary
鎌倉で暮らす穏やかな日々
鎌倉に暮らす三姉妹・幸、佳乃、千佳。三人は、出ていった父が亡くなったと聞き葬儀へ向かい、そこで初めて父の娘・すずと出会いました。父が亡くなり居場所が無くなった腹違いの妹・すずに幸は一緒に暮らそうと鎌倉に迎えます。自分の母が、姉たちから父を奪ったという罪悪感にかられていたすず。最初はぎこちなかったすずも、優しい姉たちの愛情でだんだんと鎌倉に慣れていきました。サッカー仲間と過ごす穏やかで幸せな時間。そんな日々がすずの宝物になってきます。一方、すずの面倒を見る姉たちも恋や仕事と、様々な悩みを抱えているのでした。
見どころは鎌倉。鎌倉の日常が細かく描写されているので、読んでいるうちに鎌倉に住んでいるような錯覚がおこります。春夏秋冬、鎌倉の季節も楽しめ、さらに美味しそうな鎌倉ならではのグルメも登場します。懐深い幸にも人に言えない事情があり、図々しい佳乃は男運がなく、千佳はすずが持っている父のぬくもりを知りません。すずが鎌倉に来たことで、すずもそして姉たちも成長していきます。幸せそうな日常を過ごしているように見える人にもいろいろ事情があり、困難を乗り越えているというリアルさをさりげなく描いているところが海街diaryの面白いところです。
ヴェルサイユのシンデレラ
ロココで絢爛豪華なフランス王朝もの!
フランスの少年王ルイ15世はポーランドの元王女マリー・レクザンスカとの結婚を望む。マリーには好きな男性ラファエルがいたが、自分の恋はあきらめ、フランスの王妃となることに。マリーの父は現在はポーランド王ではなく、フランス宮廷内でマリーの立場は正式な王妃であるものの弱い。そんなマリーを助けるために彼女の女官となったのは…マリーの恋人だったラファエルだった。(ラファエルは元々ある事情から女装することが多い)ラファエルもルイも宮廷の悪意からマリーを必死に守ろうとする。だが、年若い国王がマリーに夢中なことをよく思わない相手は多く、マリーの宮廷生活はたくさんの問題をかかえていた。ヴェルサイユを舞台にした豪華なロココ漫画!
ヴェルサイユ宮殿、国王ルイ15世といえば、かの『ベルサイユのばら』を思いうかべるかたが多いのではないでしょうか。ベルばらもモチロン名作ですが、こちらも名作です。そして、この作品に登場するルイ15世はまだまだ若い少年王。史実でもルイ15世のアダ名は『美男王』だけあって少女漫画誌で連載されていたこの作品では、イケメンキャラクターとして登場。作者の名香智子先生はオモシロ歴史薀蓄も豊富に持っていて、そんな部分も魅力です。この作品はシリーズもので、マリーとルイ、そしてラファエルが登場する作品は『ヴェルサイユのシンデレラ』以外にもあります。そちらもオススメ!このシリーズは進めば進むほどフィクション色は薄くなり、史実エピソードが増えていきます。
娚の一生
大人の年の差ラブストーリー
主人公の堂薗(どうぞの)つぐみは東京にある大手企業に勤める30代の独身女性である。長期休暇をとり田舎にある祖母の家でゆっくりと過ごしていたが、滞在中のある日病院に入院中の祖母が亡くなってしまう。つぐみは祖母の死をきっかけに、そのまま祖母の家でしばらく過ごすことにした。すると離れの鍵を持っているという50代の独身大学教授海江田醇(かいえだじゅん)が突如として現れて、成り行きからつぐみと海江田の奇妙な同居生活が始まる。加えて、海江田はつぐみと結婚したいといい始めて…。晴耕雨読的一匹狼な女性の恋愛物語です。
年の差の恋愛で主人公のつぐみも30代で相手の海江田教授も50代と双方かなり大人な年齢ということもあり、全体的に落ち着いている雰囲気なのでそういった漫画が好きな人にはおすすめです。恋愛的なリアリティーという面では高いわけではないかなとおもいますが、良くも悪くも「大人の恋愛ファンタジー」という印象で読んでいて楽めるのではないかなと思います。漫画ということでイラストも大事ですが、西炯子さん作品で線が細めでこまやかなタッチの絵柄で話の繊細さや女性向けマンガとして非常に綺麗なイラストで描かれていると思います。
風光る
新選組好き必見!幕末恋愛漫画!
舞台は幕末の京都。長州派に殺された兄の仇を討つため、主人公の富永セイは、性別を隠して新選組に入隊する。本懐を遂げたのちも、誠の武士となるために組のために尽力するセイ。いつしか志を共にする壱番隊隊長の沖田総司に恋心を抱くようになる。荒くれ者ばかりの浪士に揉まれつつ、セイは力強く成長していく。時代の波に揺られ、様々な事件を経て、ついにセイは沖田と想いをかよわせる。が、すでに沖田は労咳を患い、隊を離れて療養を余儀なくされた。沖田の看病のためセイも隊を離れ、闘病の末に沖田を看取る。沖田の意思のもと、最終的にセイは副長の土方と結ばれる。
一つ一つのエピソードを丁寧に書いているため、時代が進むのはとてもゆっくりです。史実を知っていると、どうしても最後は悲しい終わり方になってしまうので、新選組好きとしては、ゆっくりペースなのはありがたいです。そして、セイと沖田がなかなかくっつかず、なんとももどかしいです。それがまた少女漫画らしく魅力でもあります。ラストは中々の衝撃で、長く追ってきた読者になんとも言えない感情を残して終わったと思います。しかし、この作者の方の漫画は前作も読みましたが、やはり終わり方は何とも言えない感じなので、らしさかなと思います。私は、そういう後に残る漫画も結構好きです。
詩歌川百景
人生は甘くない。けど、きっと生きていける。温泉町でのヒューマンストーリー!
山形県の河鹿沢(かじかざわ)温泉という架空の温泉町を舞台に繰り広げられる人間模様の数々。主人公の和樹は「あずまや」という旅館で湯守見習いをしていた。仕事の腕はまだまだ頼りない。そんな和樹の周りには、うまく生きられない大人達の姿が。みなそれぞれ向き合いたくない現実を抱えながら生きていた。しかしそれは大人達だけではない。同じ温泉で働く女子高校生の小川 妙は“町一番の美人”と言われ仕事もよくこなす。しかし場にそぐわない行動ばかりする母親には辛辣な言葉を向けるのであった。無論、和樹も例外ではない。実の母親に振り回され、父親は何度も変わり、今は縁を切っている。そんな誰もが何かを抱える中、和樹は湯守の仕事を通して、また町の人々とのふれあいを通してどんな風に生きていくのだろうか。
主人公の和樹、女子高生の妙をはじめ登場人物たちはそれぞれの“事情”を抱えながらも懸命に生きています。そんな彼らが発する言葉は、現実を生きる私たちの心にも突き刺さり、人生が甘くないことを思い出させます。人を傷つけずにはいられない大人たちに囲まれ、背負ってしまった境遇を生きる中で、和樹が何を思いどう成長していくのか最後まで目が離せません。そこには、優しさを持ったたくさんの大人との出会いもあるからです。また全体的に落ち着いた内容ですが、強気で活発な妙の姿はとてもかっこいいです。この著者の人気作「海街diary」にも繋がる部分があり、そちらのファンも楽しめる一作となっています。
失恋ショコラティエ
男性主人公という異例の少女漫画
主人公がまさかの男性、パティシエという異色の少女漫画です。ソータは高校生時代からの片思い相手、「サエコさん」を振り向かせるため(?)にパリに渡り、修行を積んで日本でチョコレート屋さんをオープン。昔から振り回されっぱなしのサエコさんと、ショコラティエとお客さんという立場で念願の再会を果たすものの、サエコさんは結婚間近という衝撃の事実が明らかになるところからストーリーが始まります。それでも諦めないソータの片思いアタックの日々と、片思いを原動力にお店をどんどん成長させていく仕事の日々と、お店スタッフや妹の恋愛、日常が詰め込まれたラブストーリーです。
ソータの一途でちょっと間抜けなところが憎めず、すくっと笑いながら応援したくなるところが見所です。恋愛をすると周りが見えなくなって、自分の都合のいいように考えたり解釈したりしてしまうのを地で行くソータと、的確かつぐさっとくるツッコミを入れながら見守る周りの人たちの温かみが素敵です。一方、お店の仲間とはいえ言えないことや秘めている思いもあり、人間関係ってそういうものだなあと納得しながら読めます。絵がとてもきれいで、作中に登場するチョコが本当に美味しそうに書かれているので、読んでいるとチョコが食べたくなります。
7SEEDS
過酷なサバイバルで結ばれた絆!彼らに待ち受ける運命を刮目せよ!
内気で引き篭もり気味の女子高生、岩清水ナツが目覚めると、そこは海の上に浮かぶボートの上だった。家で寝ていたはずなのに、どうしてと驚くナツの側には嵐、蝉丸と名乗る同性代の2人の少年と牡丹と名乗る年上の女性がいた。近くの島に辿り着いたナツたちは、その島で見たことのない動植物がいることを目にする。驚くナツたちに牡丹は、驚異的な事実を告げる。それは人類が滅亡し、ナツたちは人類保持のために選ばれた「7SEEDSプロジェクト」のメンバーだと言うことだった。日本では7人ずつ5チーム「春・夏A・夏B・秋・冬」に分かれ、ナツたちは夏Bチームであると、ガイトを務める牡丹は説明する。にかわには信じられないナツだったが、人類が滅びた形跡を目にして、それが嘘でないことを実感し、この世界で生きることを決意したーー。
数々の名作を描いた田村由美さんによるサバイバルSFファンタジーで、衝撃的な設定から始まる物語に度肝も抜かれました。過酷な状況下で命懸けで生き残るメンバーの人間模様に注目です。人類が滅んだ後の日本を舞台に、日本各地に散らばった各チームが苦難を乗り越え合流していく姿にドキドキワクワクします!サバイバルを通して結ばれる絆や、辛い経験で成長していく姿に胸が熱くなります。メンバー一人一人の心情や人間模様を繊細に描かれていて、どのキャラクターも応援したくなるそんな熱い作品です。中でも恋人同士でバラバラのチームに配属された嵐と花の恋の行方は必見です。
とりかえ・ばや
生きたいように生きること
この作品は、平安時代の古典 とりかえばや物語をさいとうちほが漫画家したもの。女として生まれた沙羅と男として生まれた睡蓮の兄弟は、お互いに女らしくなく男らしくなかった。それが2人にとって自然で親と周りを悩ませていた。とりかえばや (とりかえたい!)と。そのまま本人の意向で成人の儀は沙羅双樹の君、睡蓮の姫として性を逆で行う。都での仕事も帝や周りの同僚を偽りながら働いていく2人だった。そのうち帝に憧れを持ちはじめた沙羅、帝を欺きながらも惹かれていく恋心は沙羅をどんどん女性として美しくする。男装しても隠しきれぬほど美しい。そしてついにプレイボーイで評判の同僚に沙羅が女ではないのかと疑われてしまう。
平安時代、帝を欺くことは大罪。それでも2人の力は沙羅は男性として、睡蓮は女性として発揮されます。それは幼少期から好きを極めて培ったもの。その仕事ぶりに周りも高く2人を評価します。同じ女性として力強い沙羅はとても魅力的です。また男装していながらも華奢で美しく帝を恋い慕う気持ちをひたすら隠してお仕えする姿が健気で好感を持てます。そして王子様、帝は少女漫画の王道イケメンでちょいちょいグイグイくるのですが、沙羅が隠していたのは男装していたことだけでなないので帝も戸惑い悩み苦しみます。平安時代に現代にも通用する小説があったのかとキュンが足りてない大人の女性に贈りたい作品です。
町でうわさの天狗の子
天狗だってときめきたい!
天狗の娘である主人公・秋姫は力持ちなだけで、恋に憧れたり自分に自信がもてず悩む女子高生。同じ中学出身で人気者のタケル君にときめいたり、兄妹のように育った幼馴染の瞬ちゃんと口喧嘩をし、「天狗の子」として距離を置かれていたクラスメイトと打ち解けあうなど、天狗の子とは思えないくらい普通の高校生活を送っています。しかし、そこはやはり天狗の子。禁足地である父親の天狗が住むお山には、眷属であるキツネ、たぬき、うさぎ、猪がおり、秋姫を「姫様」と呼び、慕いながらも天狗として生きるようことある毎に導こうとします。秋姫は天狗の自分を拒否し続けますが、普通の女子高生として暮らすには力をコントロールしなくてはいけないことに気づき、普通に生きるため修行を始めることに。秋姫は天狗としての自分とも向き合いはじめます。
天狗の子というフレーズから、ファンタジーの戦いものというイメージがありましたが、主人公の秋姫が、車を持ち上げるくらいの力持なだけで悩み多き普通の女子というのが、とても共感でき、読んでいて応援したくなります。憧れのタケル君や幼馴染の瞬ちゃん、最初は秋姫を奇異な目で見ていたクラスメイトたち、欠点はあるけれど悪人がいないので、ツライ気持ちにならないので、どんどん読み進んでいけました。眷属のキツネ、たぬき、うさぎ、猪もみんな性格が違い、決して清廉潔白な存在ではなく、女性にデレデレしたり甘いものを食べて喜んだりするのが、可愛く微笑ましい。後半、青春ものから、天狗と鬼の戦いへと進んでいき、涙してしまうところもあり、その変化も面白いです。
ミステリと言う勿れ
心が軽くなるカウンセリングミステリー
天才的な頭脳を持つ青年が複雑な事件を解き明かす痛快ミステリー、の皮をかぶったカウンセリング型ヒューマンドラマ。主人公はマイペースで天然パーマ以外とらえどころのない久能 整(くのう ととのう)。ある日殺人事件の容疑者として連行された彼は、絶対的な証拠の数々と刑事たちの容赦ない尋問に一人で立ち向かうことになります。拘束された彼がしたのはただ話すことだけ。相手の表情やしぐさ、何気ない会話から問題の本質を見抜く久能の言葉に、いつのまにか刑事たちとの間には妙な信頼感が出来上がってしまいます。「真実は人の数だけある、でも事実は一つ」事件ついて別の見方、可能性を示していくうちに、断片的であった情報が驚きの事実を導き出していくことに。久能の不思議な言葉の力に毎回脱帽してしまう爽快ストーリーです。
ミステリーの解決と悩みの解決という2つのカタルシスを巧妙に組み合わせたよくできた漫画です。
何かに悩んで傷ついたことがある人なら読んでみてほしいです。「つらいよね」、「あいつが悪いよ」とか、そういう言葉で一方に寄り添うのはありふれていて薄っぺらくも思えるんですよね。対して久能が考えるのは「なんで?」という根本的な視点。無視するのが当然だと思っていたような。狭い世界でうーんと唸っていた自分に気づかされるんです。そして「もっと聞かせて!」と犯人と一緒に久能のお言葉を待つというミステリーらしくない展開に……。ミステリーの面でも、事件がよく練られている上に、久能の自由な発言でスポットがあちこちに当たり展開が読めません。久能流にそれぞれの登場人物に向き合っていく様が面白くて一気見してしまいました。
LEGAの13
めくるめく、ヴェネチアンロマンス!
舞台は16世紀後半のヴェネチア。薬師見習いのレガーレはひそかに錬金術の研究をし、金属を黄金に変えることができるという賢者の石を探している。日々女性を口説いて一夜を過ごす恋多き青年。ある日、黒魔術をしている疑いで彼の父が捕まってしまう。父の身代わりになるレガーレだが、そこにヴェネチアを統べる元首(ドーチェ)が現れる。自分の元で「黄金を作れ」と命ずる。命は保証されるが自由を奪われることとなる。しかし、彼がそれに甘んじるわけもなく…過酷な運命の中、最愛の女性、かけがえのない仲間達と出逢うレガーレ。そして、彼は驚きの自分の出生の秘密を知ることとなる。
主人公のレガーレは女好きで根性無しだけど、自然と周囲に人々を集めてしまう魅力がある青年。その中には、幽霊の少女クラリーチェ、胡散臭いけどキレ者の神父、レガーレを慕うピエロの少年、若きトルコの貿易商など、個性豊かな面々が。レガーレと仲間達が紙上の美しいヴェネチアの中に生き生きと描かれています。歴史の大きなうねりの中には数々の恋愛模様があり、オムニバス形式で綴られるロマンチックな恋愛の数々は時に切なく、胸に響きます。全六巻ですが、レガーレ達と共に長い時を過ごしたかのように感じさせてくれるヴェネチアンロマンに溢れた作品。
最後に:【flowers】フラワーズ連載の人気おすすめ少女漫画
本格的なミステリーと奥深いストーリーにはただただ脱帽です!
他にも気になる漫画があれば是非チェックしてみて下さい!