女性漫画

【2022年版】人気おすすめ女性漫画100選!大人の女性の魅力がタップリ!

2021年6月19日

こんにちは、みけさんです!

今回は働く大人の女性に読んでほしい人気おすすめ女性漫画100選を紹介していきます!

恋だけでなく仕事や育児など、大人の女性が共感できるポイントが盛りだくさんとなっています!

また、誰もが一度は想像したことがあるであろう今とは異なる人生。

そんな自分にもあったかもしれない人生を漫画を通して覗き見ることができるのが女性漫画の魅力ですよね。

女性の数だけ存在する生き方、多種多様な女性たちが織り成す人間ドラマに注目です!

それでは、行ってみよう!

目次

人気おすすめ女性漫画100選

青野くんに触りたいから死にたい

完全新ジャンル!胸キュンしながら背筋が凍る…純愛ホラー激エモ漫画!

友達がいないメンヘラ女子高生、優里は生まれて初めて出来た彼氏の青野くんにぞっこん。しかし青野くんは付き合って2週間で交通事故で死んでしまいます。後追い自殺しようとした優里の目の前に幽霊の青野くんが現れます。幽霊の青野くんはずっと側にいるからと優里に自殺をやめるように説得します。そこから二人の不思議な恋人生活がスタート。青野くんはなぜか優里にしか見えないので、二人で音楽の補習をやったり一緒に帰ったり、秘密の時間を共有します。しかしある時優里が何気なく「青野くんって憑依できるの?」と聞きました。青野くんの顔色が変わり、みた事のない冷徹な表情に…。優里の下半身からズブズブとねじ込むように青野くんが一体化していき…?!

優里ちゃんと青野くんの触れない関係がもどかしくて愛しくてドキドキします。優里ちゃんのメンヘラぶりやシュールなギャグは他の漫画にはないほどの破壊力があり、ギャグ漫画かな?と思ってしまうほど。しかし憑依する時の青野くんの正体や不穏な家族の様子など、読者に不安を残しながら物語は進んでいき目が離せない展開に。幽霊的な恐怖というよりも他に類がない不可思議な恐怖で「これ、本気で怖いやつ」と気づいた時にはもう物語に魅了されており、読み進めるしかない状況に。ページを捲るのは怖いけれど読まないという選択肢はない…!この一冊で少女漫画のような胸のときめき、地下映画のようなエロティックさ、腹がよじれるほどのギャグ、体験したことのないタイプの深いホラー…と様々なジャンルを楽しめます。

 

アオハライド

思春期特有の感情や思いが爆発!

主人公・双葉は高校1年生。双葉は、中学の時に好きだった、田中君という男の子のことを未だに忘れられず、引きずっている女の子。ある日双葉は、高校で同じクラスの女友達と共に廊下を歩いていると、田中君そっくりの男子を見かける。すれ違った男子は、背格好も、声も、田中君とは全然違う。でも双葉は、何故か彼が気になり、後を追いかけることにする。しかし彼は、同級生たちから「馬淵」と呼ばれており、双葉は「田中君じゃなかったみたい。彼に声をかけなくて良かった」と思う。しかしその日の帰り道、例の「馬淵」と地元で出会う双葉。馬淵は、とある神社に立ち寄る。その神社は、双葉が昔田中と雨宿りをした神社だった。

とても美人で友達想いな主人公・双葉がとある事件をきっかけに、わざとガサツな女の子を演じるようになる。しかし、双葉は恋をしてから、シャンプーを変えてみたり、化粧を始めたり、少しずつ女の子らしくなっていく。その過程が、見ていてとても楽しい。高校2年生に進学した双葉の新たな友人、牧田や村尾も、はじめは双葉とは共通点が皆無で、全然仲良くなれない。しかし、高校でのオリエンテーションをきっかけに、段々と絆を深めていき、やがて大切な仲間となっていく。まさに青春を丁寧に描いている良作だ。是非沢山の人に読んで欲しい少女漫画だ。

 

悪役令嬢って何をすればいいんだっけ?

攻略対象に好かれる悪役令嬢?!人たらし令嬢の乙女ゲー攻略!

メナユハ国の宰相の娘カーディナルは6歳の頃に前世の記憶を思い出していた。前世ではライトノベル、特に異世界転生モノの小説が大好きだった。前世の私はスマホに入れていた小説を見ながら歩いたせいで、車に轢かれて死んでしまったのだった。そしてどうやら、今生きている世界は乙女ゲームの世界で、自分は悪役令嬢なのだろうことが予想できた。しかし、これは悪役令嬢に転生するライトノベルから得た知識だった。前世で乙女ゲームはプレイしたことがないので、シナリオがどうなっているのか全く分からなかった。それでも、悪役令嬢になるのは興味があるし、ヒロインが幸せになるのを間近に見られるのもおもしろいかも知れない。カーディナルは悪役令嬢として断罪されることにした。

悪役令嬢に転生する作品の多くは、前世でゲームをプレイしていたことがあり、今後自身に起こる事を知識として知っているパターンが多いです。そして、その知識を元に自身の破滅の運命を回避しようと奔走します。しかし、この作品の主人公は、異世界転生モノの小説の知識は持っていても、ゲームの知識は全く無く、自分の未来がふんわりとしか分かりません。本当の乙女ゲームの悪役令嬢というモノを知らず、どういった行動をとるモノかも知りません。今まで読んだことのない設定が斬新でおもしろかったです。主人公が悪役令嬢になるのがおもしろそうだと思っている割には、悪役になれていないところも、おもしろいし、可愛く感じました。

 

後ハッピーマニア

帰ってきた恋の暴走機関車

前作「ハッピーマニア」からカヨコは45になりは高橋と結婚してから15年の月日が流れていた。ある日カヨコは突然15年間浮気もしなかった真面目な高橋から離婚を切り出される。今までカヨコが浮気した時も家出した時も許してきた高橋が、今さら離婚を切り出した理由は好きな人ができたからであった。相手は堅実で控えめな清楚系薬剤師・詩織。45歳、専業主婦、子供なし、スキルなし、金なしのカヨコは途方に暮れる。自分にゾッコンで誠実な高橋に安心しきっていたのに一気に不利な状況に。一体どこで人生間違えてしまったのか・・・。行くアテのないカヨコは親友・フクちゃんの元へ。果たしてカヨコは今度こそハッピーを手に入れる事ができるのか?

安野モヨコが1995年から2001年にかけて連載した「ハッピー・マニア」から16年後の2017年、続編『後ハッピーマニア』が待望の連載化。恋の暴走機関車カヨコが帰ってきた!安野モヨコファンにはたまりません。もちろん前作を読んでいなくても楽しめます。カヨコもフクちゃんも悩みは尽きないが暗い雰囲気ではなく痛快なテンポの良い展開なので笑えますし、何か嫌なことがあってもカヨコ魂で頑張ろう、と思えます。彼氏が欲しいのに彼氏ができない、不特定多数の女のうちの一人にしかしてもらえない、すぐ浮気される、彼氏と思ってたのは自分のほうだけだった、好かれたい人には好かれず好きな人には好いてもらえない、不倫沼から抜けられない。。。そんな女子に是非読んで頂きたい作品です。もしかしたら幸せの答えが転がっているかも?

 

あなたがしてくれなくても

マンネリ夫婦のすれ違い

結婚して7年、特に仲が悪いわけでもないのにセックスレスになって2年の夫婦のリアルを描いています。子供を望む主人公みちと別に嫌いな訳ではないけれど、妻を女性として見れなくなった陽一。そんな時に出会った同じく妻とセックスレスに陥っていた新名。2人とも誰にも言えない孤独を感じていたことから惹かれ合います。誰からも必要とされていないという気持ちからお互いを必要としていくみちと新名。体の関係ではなく心の浮気を繰り返していくうちに、陽一や新名の妻である楓に浮気を疑われ始めます。本当に自分に必要なのは何なのか2人が選ぶ答えとは。

現代社会でよく耳にする夫婦間のセックスレスについてリアルに描かれています。女性からはなかなか求めづらい性関係についてみちの心の葛藤が切なく、陽一に怒りを覚えながらいつも読んでいます。夫婦であっても尊重しなければいけない部分や女性をいつまで経っても大切にする男性が少なくなっている今だからこそこういうマンガの存在はとても大きいと思います。妻は女ではないと平気で浮気する男性にこそ読んで欲しいマンガです。夫婦間のリアルと主人公みちと新名のプラトニックな関係を見ていると忘れかけたドキドキを思い出させてくれる気がします。

 

あなたのことはそれほど

泥沼不倫も漫画でならば楽しめる!

美都は、小学校時代一目ぼれをした初恋相手の有島と偶然再会。美都には、平凡で優しい夫・涼太がいますが、有島は美都をその気にさせるような態度を取り不倫の沼へ。さらに、有島にも妻・麗華が居て子どもが生まれるのでした。美都は、不思議と罪悪感は芽生えず有島への恋心を募らせながらも、退屈な夫・涼太のことが嫌いなわけではなく、淡々と夫婦生活を続けていきます。けれどそんなことが長くも続くわけもなく。美都の夫・涼太に対する気持ちと、有島が妻・麗華に抱いている愛情は全く別の種類なのでした。2組の夫婦の不倫の行く末は…?

見どころは不倫をしてしまう人間の自分勝手さです。美都の様な人は女性の敵ですが、シチュエーション的にまったく理解不能とまでは感じません。しかし、美都は若い女の子ではないので、もう刺激はいいのではないかと残念に思います。できることなら、独身時代に有島に再会してこっぴどくフラれてから涼太と知り合って結婚すれば幸せになれたのかも知れません。「あなたのことはそれほど」に出てくる人物は、愛と執着をはき違えています。それぞれの幼少期の人間関係が、影響しているとわかりますが、表面ではわかりにくい人間の嫌な部分に胸がチクチクする作品です。登場人物が全員残念な性格なのに、ストーリーに引き込まれてしまいました。

 

アルバート家の令嬢は没落をご所望です

目指せ、没落一直線!なぜかヒロインに懐かれる悪役令嬢?!

ある日、自分が今いる世界が前世でプレイした乙女ゲームの世界だということを思い出した。そして、自分がそのゲームで悪役令嬢の役割を担っていたメアリという公爵令嬢であることも思い出した。幼い頃から超合金のごとき縦ロールの巻き髪を何とかしようと時間を費やしてきたが、全く上手くいかなかった。このことからもゲームの抑止力は強固なものだということが分かる。それならばいっその事、悪役令嬢としての役割を全うし、没落する道を突き進もうと、前向きに決意する。従者のアディを巻き込みつつ、悪役令嬢としての行動を開始するが、なぜかヒロインには好意的にとらえられてしまう。メアリは没落という目標を達成することができるのだろうか。

今までの悪役令嬢モノの作品では、前世の記憶を頼りに破滅を回避したり、ヒーローの幸せのために身を引こうとシナリオに従ったりという主人公が多かったです。しかし、この作品の主人公であるメアリは、ただただポジティブに没落しようと悪役に準じようとします。こんな設定の作品は初めて読みましたし、とてもおもしろいと思いました。がんばって悪役になろうとしているのに、盛大に空回りしているところもクスッと笑ってしまいます。見た目だけはテンプレの悪役令嬢ですが、自転車通学したり、コロッケを食べたがったり、意外性があって読んでいてとても楽しいです。メアリとアディの掛け合いやヒロインとの噛み合わないやり取りなど、随所にちりばめられているコメディ要素がおもしろい作品でした。

 

アレンとドラン

マスコミ就活考えてますか? 映画好き、フェチにもうれしい話

マイナー映画が大好きな女子大生、映画がげきれば原語で見たいし、ひとりで行くのも気にしない。もともとマニアな映画なので一緒に行ってくれる人も少ない。大学生で学校生活も忙しい、話が合う人にはどんどん突き進んでしまう、これと決めたら猪突猛進、周りの空気を読むよりも映画。読んでいて気持ちがいいほどオタク。たぶん、作者も映画が好きなんだろう。人に語れないフェチなネタで、読んでいてわからなくてもOKでしょう、と強い態度があちらこちらから読み取れます。隣に癖の強いバイト学生バーテンダーが住んでいたり、ネット経由や学内で声をかけられたり勘違いされたり、と恋愛要素も満載。そして女同士の会話は本音がオブラートに包まれずに炸裂する。けれども女子大生は負け続けもせず、開き直って歩きつづける。

主人公の目を通して学業、就活、新しい友人との関係を追体験させてくれます。映画の話が止まらない女子大生、就職活動に向かって、どういう経験をしてくれるか、楽しみになってきます。また、読みつつ自分の過去も振り返ってしまいました。あの時もっと趣味に走っていれば、好きなことはとことん突き詰めれば糧になる、いやいや今からでもやればいい、自問自答しながら読みました。隣の一人暮らしの男性と、いい仲になるラブストーリーと見せながら、恋愛よりもっと深い付き合いになっていく。恋愛も大事、付き合いも大事、けれど本当に大切なのは、その相手をよく知ることじゃない? 表面的な付き合いで終わらせない、人の本音に触れていく話、いろいろなことに気づかせてくれる本です。

 

&(アンド)

働く独身女性なら共感できる恋愛

薫は派遣の医療事務として働いている26歳・独身。派遣社員としての行き詰まりも感じ、また夢だったネイルサロンを開業しようと奔走し始める。開業先の場所を探し回っていた時に、偶然大学の後輩だった「シロちゃん」と再会する。サークルも大学も途中で辞めた薫のことが好きだった城田は、ひそかに再び恋をする。薫はというと、医療事務で働く病院の医師、矢飼が気になっていた。人に触られるのが苦手、そう思っていた薫だが、矢飼には自分から触れたいと思う。この恋を育てていきたい薫と、自分を裏切ったかつては大事な女性だったひとを抱える矢飼。恋愛初心者でありかつ結婚適齢期の独身女性と、恋愛を諦めた中年外科医師の切ない恋愛模様。

一言でいうと「切ない」です。切なすぎる運命なのです、薫と矢飼先生が。初めて触れたいと思った相手が、複雑すぎる人生を背負った矢飼なのがつらいです。もっと辛いのは矢飼先生。でもこの人は、背負わなくても良いものを、自分の罪悪感から全部ひとりで背負おうとしています。それなら恋愛なんぞするな!と怒りたくなりますが、しようと思っても出来ないのが恋愛、したくなくてもしてるのが恋愛です。仕方ないのかもしれないけど、一人で生きていく覚悟を決めていたのに、愛したいと思う女性が目の前に現れてしまった。二人で一緒に背負えばいいじゃない、という人もいるかもしれないが、抱えているものを降ろせばよいのではないかと思う。自分で自分の首を絞めているようで痛々しいです。また何年後かに自立した薫と再び恋愛してほしいと願います。

 

いいね!光源氏くん

源氏物語から飛び出した平安貴族が現代で暮らす

藤原沙織 27歳、雑貨メーカーの企画課で働いているOLだ。彼女は、部屋の模様替えのために買った簾をようやくカーテン変わりに取り付けた。その簾の向こうから人が来る。外はある程度階数のあるベランダなので、進入は考えられない。沙織はパニックになる。しばらくして落ち着いてから、突然現れた人を眺める。現れた人の格好は明らかに現代のものではない。歴史や古典の教科書で見る、まさに平安貴族。恐る恐る事情を聞いてみた。名は、光源氏という。夜道を歩いていたら、遠くに明かりが見えたから来てみたら沙織の部屋に繋がっていたとのこと。現代OLと平安貴族との不思議な共同生活が始まる。

過去から現代にタイムスリップしてきて定着するという話は、あるようでなかったので新鮮に感じました。長い烏帽子を絶対に外さないとか、感動したら即座に短歌を詠んじゃうとか、普通に街中でやられたら結構恥ずかしいなと思いながら読んでいました。でも、さすがは平安のプレイボーイ。優しさは山ほどありました。この後、光源氏を追ってきたというライバルの頭中将まで加わる。光源氏は短歌の講師として、頭中将はホストとして違和感がありつつも仕事をして、それなりに現代に馴染んでいるのがツボにハマりました。彼ら平安貴族は、元の時代に戻る気はあるのでしょうか。

 

違国日記

からっとした雰囲気に救われる優しい作品

田汲朝は中学3年生の女の子。ある日、突然両親が事故で亡くなり孤児になってしまいます。葬儀の場では、親戚たちが朝をどうしたらいいのか話し合っていました。どの家も「我が家で引き取るのは少し困る……」という中、ひとりの女性が声を上げました。「あなたはこんな醜悪な場にふさわしくない」親戚をたらい回しにされそうになっている朝にそう言ったのは、高代槇生という女性でした。彼女の言葉に涙を流す朝。しっかりとして筋の通った意見を放ったその女性の元で暮らすことになるのですが……。実は槇生は人見知り。仕事は少女小説家で、少し浮世離れしているところもあります。朝を引き取ったのは「その場の勢い」だったのです。これまで見たことがないタイプの大人である槇生と、朝の不思議な同居生活が始まります。

親戚中がひそひそと語っている中で、ずばりと言い切る槇生に「かっこいい!」と思ってからのギャップがいいです。作品は全体的にからっとした雰囲気で進んでいきます。孤児を引き取ったお話だからといって湿っぽくなっていなのが好感触。1巻でいいシーンだと感じたのは、朝が友人からメールをもらったところ。そこには「最近どう?」と書かれていました。まだ若い朝にはその言葉の深い意味が理解できません。それに対して「すごく言葉を選んでくれた気がする」と槇生は言うのです。心配していると言うわけでもなく、なにごともなかったかのようにするわけでもない言葉。そこに気付くというのは、やはり小説家だけあるなぁと思いました。二人の穏やかで、ときどきとぼけた生活が優しい作品です。

 

いつかティファニーで朝食を

朝食で見つける本当の幸せ

長年、同棲してきた相手との関係に違和感を覚える主人公。同性するときに決めた約束が守られないことに不満を感じます。約束、それは「一緒に朝食を食べること」でした。お互い仕事に忙しく、馴れ合ってしまっていた関係や自分の理想と現実の違いに落胆し離れることを決意します。1人になり理想だった美味しい朝食を、日々の生活を楽しめるようになった主人公でしたが仕事に恋に悩みは尽きません。アラサーにのしかかる結婚、出産、出世や家族のこと。様々な悩みや問題の中でふと思う、本当の幸せとは何なのか?同じく迷いながらも自らの人生を頑張る友人たちと一緒に朝食を通して見つけていく物語です。

アラサー女子なら1度は経験ある出来事や悩み、問題をテーマに描かれているので同世代の女性なら共感できるストーリーがたくさんあります。主人公を含め、4人の女性の心理描写が丁寧に細かく描かれているので自身に重ねて読むことができ自然と感情移入しています。アラサーならではの恋愛の悩みだけではない、家族や仕事での悩み、葛藤に思わず涙が出てくるストーリーもありました。登場する朝食も実在するお店のメニューなので気になったら実際に行くことができるのも嬉しいポイントです。登場人物たちの食リポがとても上手で空腹時に読むと簡単に飯テロされちゃいます。

 

海街diary

鎌倉で暮らす穏やかな日々

鎌倉に暮らす三姉妹・幸、佳乃、千佳。三人は、出ていった父が亡くなったと聞き葬儀へ向かい、そこで初めて父の娘・すずと出会いました。父が亡くなり居場所が無くなった腹違いの妹・すずに幸は一緒に暮らそうと鎌倉に迎えます。自分の母が、姉たちから父を奪ったという罪悪感にかられていたすず。最初はぎこちなかったすずも、優しい姉たちの愛情でだんだんと鎌倉に慣れていきました。サッカー仲間と過ごす穏やかで幸せな時間。そんな日々がすずの宝物になってきます。一方、すずの面倒を見る姉たちも恋や仕事と、様々な悩みを抱えているのでした。

見どころは鎌倉。鎌倉の日常が細かく描写されているので、読んでいるうちに鎌倉に住んでいるような錯覚がおこります。春夏秋冬、鎌倉の季節も楽しめ、さらに美味しそうな鎌倉ならではのグルメも登場します。懐深い幸にも人に言えない事情があり、図々しい佳乃は男運がなく、千佳はすずが持っている父のぬくもりを知りません。すずが鎌倉に来たことで、すずもそして姉たちも成長していきます。幸せそうな日常を過ごしているように見える人にもいろいろ事情があり、困難を乗り越えているというリアルさをさりげなく描いているところが海街diaryの面白いところです。

 

A子さんの恋人

シンプル画風で奥の深い、大人しみじみコミック。

29歳の美大卒の通称「A子」さん。お友達もイニシャルローマ字の二人がおります。美大生時代から7年付き合った「A太郎君」と、うまく別れ話が出来ないまま渡米して、曖昧なままにほぼ自然消滅。そしてNYで「A君」とつきあい始めたが、ビザが切れる3年で日本に戻る。A君ともうまく別れられず。というわけで「二股」とはいえない「二股」になってしまっているA子の話。不思議な距離感、シンプルながら、登場人物のリアルな感情、読み応えアリです。ちなみに作者の方は実際にニューヨーク在住で街の描写も本当に素敵で、生活者目線のリアルな感じがよいのです。

舞台は阿佐ヶ谷、女子三人が軽妙にやりとりをしている。日常もたくさん出てくる。鍋を囲んだり、買い出しに行ったり。会話重視で、女子トーク的な「リアル」さをすごくもたせつつ、イラストはシンプルなタッチ、大人向けの感じで、アラサーの葛藤とか、リアルな要素は多い。なので、A太郎とA君の間で揺れるA子の話を「自分」に置き換えて読み進めがちなんだけど、ふと思う、A太郎も、A君も、絶妙な描写。クールだったりギャップがあったり。モテる男子、そして不愛想だけれどピンポイントに親切だったり。たまらない。女心をくすぐってしまう。二人の間でふわふわしている主人公、勝手に観察してくやしがる美大の女子、毒のある友人二人との会話。リアルを混ぜたモラトリアム的な、でも考ふとえてしまう、人生の岐路。誰かと直ぐに語りたくなる。

 

お惣菜屋とOL

年の差カップルのじれったい胸キュンラブストーリー

OL・楪(ゆずりは)の毎日の楽しみは会社の近くのお総菜屋さんでお昼ご飯を買うこと。美味しいお惣菜を買うのはもちろん、店主の田島に会えるのが楽しみでしょうがない。田島と話したい、もっと彼のことを知りたいと思うがきっかけをつかめないまま悶々と過ごす日々が続いていた。そんなある日楪はふとした拍子で閉店後に田島の料理の試食を頼まれることになる。ここから田島と少しずつ接点が増え、その優しさにどんどん田島のことを好きになっていく楪。でも二人の年の差は25歳。そんな年の差を乗り越え二人は少しずつ絆を深め、恋人らしくなっていく。けなげなOLと包容力抜群の大人の男性のじれったくも胸がキュンキュンする日常系ラブストーリー!

大人同士のラブストーリーとは思えないほどじれったい速度で恋が進みます。でもそこがいい!!田島の名前を知れただけでもすごく喜ぶ楪がとっても可愛いですし、そんな純情な楪と田島が店主と客という関係、そして年の差を超えて気持ちを少しずつ寄せ合っていく様子は思わず応援したくなってしまいますよ。二人ともほんわかした性格なのでぎすぎすした恋愛描写はなく日常にちりばめられた幸せを感じられるストーリーです。ですので心が疲れている時に読むととても癒されます。また田島の大人の魅力が爆発していて楪だけでなく、読者も田島の優しさに胸キュンすること間違いなしですよ。

 

おとななじみ

青春期の少年少女による複雑に絡み合う関係。

小さな時から近所に住む幼馴染の加賀谷楓と青山春。楓は春に片思い中で、人気者の春だが最終的には幼馴染でいつも近くにいる楓を選んでくれると確信していた学生時代。しかし、春は別の女の子と付き合ってしまう。その彼女とは長くは続かなかったが、決して春は楓には振り向いてくれません。いつまでも世話を焼いていたら「お母さん」認定されるまでになってしまい、楓は余計気持ちを言い出しづらくなってしまいます。そんな中、春の元同僚のゆるふわ系女子が現れたり、幼馴染のうちの一人である伊織もこのよく分からない関係の中に入ってきて、それぞれの恋が交錯していきます。

見どころはずばり大人になったからこそのもどかしさです。学生時代の恋なら勢いに任せて気持ちを伝えたり、振られてもまた次があるさと思うかもしれませんが、20代半ばになると最悪な状況を想像して色々なことに臆病になってしまいます。気持ちを伝えてもし拒絶されたら今までのような関係には戻れないと思うと言い出せない楓の迷いがもどかしくてたまらなくなります。そしてそんな楓にストレートに気持ちを伝えてクールな見た目と裏腹に猛アタックする伊織に、私はキュンキュンして惹かれます。また、なかなか恋がうまくいかない楓ですが、根が明るく前向きなので読んでいて楽しいマンガです。

 

おとむらいさん

ここには、本物の人生ドラマがある

主人公の音村いづみは売れない女優。よくあるオファーは「幸薄い女」や殺される役。そんな仕事もだんだん減っていき、ついには仕事が何もなくなってしまいます。そんな時に臨時のアルバイトで頼まれた司会の役。そこは葬儀会場でした。本物の「死」を実際に見て、主人公は「怖い」と感じます。でもそれは、故人をよく「知らない」からだと教えられます。生い立ちを聞いた彼女は、そこから「尊い」と別の感情を抱くようになりました。ご葬儀が始まり、司会進行を進めていくうちに、主人公は驚きます。それはよくあるご葬儀ではなく、ご家族の意向を取り入れた、心温まるものでした。こんなお葬式があってもいいんだ、と主人公は感動します。女優として偽物の人生を演じてきた主人公は、本物の人生に触れ、その世界に飛び込む決意をするのでした。

「死」という身近にあるものにスポットをあて、あまり大っぴらには語られない葬儀プランナーのお話です。もちろんいいお式ばかりではありません。それでも、故人の旅立ちと人生を、残された人たちが懐かしみ、悲しむことができるようにと、主人公は奮闘します。クセの強い同僚たちと一緒に様々な人生に関わっていくうちに、どんどん彼女の世界は広がっていきます。主人公音村いづみが「おとむらい」さんとしてどのように考え、ご遺族と関わり、そして何を感じたのか、静かな気持ちで読んでみてください。一度は誰しもが体験するであろうご葬儀について、涙とともに「本物の人生ドラマ」を体験してみてはいかがでしょうか。

 

お別れホスピタル

どんな「最期」を迎えるのか、命のあり方を問う作品

終末期医療の病棟で働く看護師・辺見が主人公の物語です。彼女が働くそこは、死が間近に迫っている人たちの病棟。そこでは手の施しようがない患者さんや、意思疎通の難しい患者さんが多くいます。彼らとのやり取りを通し「生きるとはなにか」を問いかけてくる作品です。患者さんごとにお話は分かれていますが、同じ患者さんが別の作品にも登場するなど、ストーリーは一貫しています。読み始めたときに、病棟の通称が「ゴミ捨て場」という点に驚くかと思います。しかし、ちゃんと読んでいくと看護師たちがどんな風に患者さんと向き合っているか分かるでしょう。

作者が元看護師ということもあり、看護師さんの裏側が非常にリアルです。私自身は介護の仕事をやっていたのですが「あるある」というシーンも多く見られました。最新巻での見どころはやはり新しく入ってきた看護師・九条の存在です。前巻よりなにか不気味な雰囲気をまとっていた彼女ですが、最新巻から彼女の「思想」が垣間見えてきます。今後彼女がどのような立ち回りを見せるのか気になるところ。また、現在のコロナ禍での病棟看護師の苦悩も描かれており、読み応えがあります。ここ数巻で少しお話の密度がぐっと濃くなってきた印象。続きが楽しみな作品です。

 

顔に泥を塗る

メイクは自分のためのもの!

今作の主人公、美紅は百貨店で受け付け業務をこなしている25歳。ある日、上司の渡邊から、25歳ならもう少しきちんとメイクできない?と指摘を受けてしまう。そこで美紅は、濃いめの赤いリップを試してみる。しかしその赤いリップは、美紅が同棲している彼氏、ハルから、中学生が厚化粧をしているようで似合わない、と言われてしまう。更にハルから、ナチュラルに可愛らしい人に接客されたい、とまで言われてしまい、美紅は赤いリップを塗るのを止めてしまう。翌日、百貨店で仕事中、客からベタベタ触られ、セクハラまがいの言動をされ美紅は困惑する。困っていた美紅を助けてくれたのは、メイクばっちりの美しい女性だった。そして美紅はその女性と話すうちに、その人が実は、化粧をした男性だと知る。徐々に美しい彼、イヴに惹かれる美紅…。

付き合っている彼女(主人公の美紅)に対して、厚化粧で似合わない、と言ってしまう彼氏のハルはデリカシーが足りないですが、主人公の美紅も、もう少し自分の意見を持ったら良いのにな、と思いました。化粧を変えようとしたきっかけも、上司から言われたからという理由でしたし、自分から化粧を変えたい、と心から思ったタイミングで実行しても、25歳ならば問題無いと感じました。そして、セクハラまがいの言動をする嫌なお客を助けたのが、メイクばっちりで美しいイヴだというのがとても素敵でした。イヴのつけていた高級ブランドのリップを真似しようと、すぐに同じショップでリップを購入する美紅を見たら、素直で可愛いらしい所が彼女が皆から好かれる理由なのかな、と思いました。

 

カカフカカ

だいぶこじれたルームシェア

「自分にはなにもない」と、自分自身に値引きシールを貼り重ねるようになった、自分に自信がない寺田亜希24歳。同棲中の彼氏の浮気現場に遭遇したことをきっかけに家を失い、ルームシェアを始めることになる。そのルームメイトとして現れたのが、中学時代のクラスメイトで、付き合いお互い初めてのHをした相手、本行智也だった。ひょんなことから、その本行がここ2年ほど勃たないEDになっていることを知るのだが、それがなんと亜希には反応するという。ED治療のために添い寝をすることになる2人。そんな2人の関係に、他のルームメイト2人も関わりこじれすぎた展開に!!

自分に価値がないと思っている亜希に対して、「寺田さんしか頼れない」と本行は必要としてきてくれるのです。そんな本行のお願いを断れず、添い寝をすることになるのですが、亜希の心のなかの葛藤と本行の考えが読めない性格が、関係をどんどんこじらせていきます。そんな2人のすれ違いや、感情の変化が見どころです。また、ルームメイトで、小説家の本行がデビューしたときから本行を大好きな栗谷あかりと、ルームシェアをしている家の主、長谷太一も加わり、展開が大きく変わります。ひとつ屋根の下の4人の四角関係なんて今後の展開に注文するしかありません。

 

かけおちガール

かけおちの先に見つかる2人の居場所

大学院生のももとみどりちゃんの女の子同士の恋物語。女子校時代明るくて不思議な魅力をもつみどりちゃんに、ももは恋をした。はつこいだった。暗くて慎重な性格のももとは正反対。学生時代に終わってしまった恋だったが、ある日、ももの前にみどりちゃんが突然現れた。あの頃と変わらない屈託のない笑顔で。久しぶりの再会にももは歓喜するが、みどりちゃんには夫がいた。お腹に赤ちゃんがいた。一見幸せそうなみどりちゃんだが、ふとした瞬間に寂しそうな不安そうな表情をする。みどりちゃんの背景を知れば知るほど当時の恋熱が蘇る。そして、ももの純粋な好意にみどりちゃんはある決心をする。

女性同士の恋模様を描いた作品ですが、いやらしさを感じず、みどりちゃんに対するももの気持ちが純粋で感動します。タイトルにあるようにかけおちする二人ですが女性同士、しかも既婚者のみどりちゃんを連れ出すということに問題がたくさんありますが、応援してくれる周りのキャラクターが温かい人ばかりです。特に惹かれる場面は、無気力で何に対してもやる気を感じられなかったももが、みどりちゃんのことに関してだけはいつも一生懸命になるところです。家族を説得する場面は、みどりちゃんへの気持ちが溢れ出していました。現実的に考えると難しい問題ばかりですが、この漫画を通してLGBTや多様な家族のあり方などを考えるきっかけになるのではないかと思います。

 

彼女のいる彼氏

元IT系企業勤務の筆者が描く、業界あるあるが満載のお仕事・恋愛漫画

IT大手の「サイダーエイジ・ジャパン」(サイバーエージェントが元ネタ)に勤める入社4年目、27歳、彼氏なし、のデザイナー「咲」が主人公。サイダー・エイジジャパンの社員はみんなキラキラ系で、咲は劣等感を感じつつも仕事に邁進しています。そんな中で、チャラいけど仕事もできる同期プランナーの「徳永」と、仕事はできるが基本的に塩対応、サブカル系の2年後輩のデザイナー「佐倉」と出会い一緒に仕事をしていく中で距離も縮まっていきます。WEB業界のあるあると、若手社員の社内恋愛のあるあるが詰まった、きゅんきゅんするラブストーリーです。

作者が元サイバーエージェントの社員で、主人公の勤める会社はサイバーエージェントが元ネタになっています。そのためWeb業界あるあるが満載でWeb業界に勤めている人は特に楽しめると思います。また、キラキラ系で有名なサイバーエージェントってこんな感じなんだとわかり読んでいて楽しいです。
主人公はキラキラ系ではなく普通の女の子なのが共感できます。また仕事の描写も多くあり仕事を頑張っている女子には共感できると思います。恋愛模様も普通の少女漫画のように非リアルではなく、かなりリアルな社内恋愛が描かれていて共感できること必至です。

 

カノジョは今日もかたづかない

働く女性へエールを送る作品。

素敵女子として憧れられる俵あいなは、実は一人暮らしの家はぐちゃぐちゃ。彼氏の前では完璧な彼女を装いたいけど、部屋には入れられない。職場には残業もせずに必ず定時で帰る、人の評価は気にしない嫌な同僚・深川さんがいるが、嫌みな彼に反発すること多数。そんな中、最悪なクリスマスを過ごした彼女は、ひょんな経緯で深川さんの部屋に招かれることに。片付け上手で世渡り上手で、実は努力家の彼から、部屋の片付け、仕事の能率の上げ方、上司に上手くこき使われるのを回避する方法、などをさりげなく教えてもらい、あいなは仕事や私生活を少しずつ振り返る。

あるあるある!と共感の嵐でした。仕事は頑張りたい、上司からは期待されたいし、期待に応えたい。でも遅くまで頑張るとヘトヘトで、もう部屋を片付けたり、整える気力も体力も残らないー。仕事が好き、頑張りたいと思った女子は一度は思ったり経験したことがあるんじゃないか、ということの連続です。大好きな恋人に、部屋を見せられなかったり、急な仕事を誰にも頼めなくてデートが大幅に遅れ、恋人をがっかりさせてしまったエピソードは身に覚えが有りすぎて、自分を見ているようでした。一方の深川さんは、嫌みですが、実は時間外労働の時間はあいなと一緒。仕事をこなしながらも、自分が本当にやりたい仕事だけを上手く得られるように、でも同僚がピンチの時には助けてあげる。大人としてこんな人になりたいな、とあいなと共に考えさせられます。

 

きみが心に棲みついた

心に棲みついたのは誰?

主人公は、暗くて挙動不振なところから、キョドコと呼ばれています。大学時代の先輩の星名からひどい仕打ちを受けているにも関わらず、星名のことが忘れられません。そんな中、合コンで知り合った吉崎という男に出会い、自分の欠点を厳しく指摘されます。そんな吉崎にキョドコは心を奪われ、吉崎にまとわりつくようになります。吉崎は厳しくて冷たいですが、根は優しい好青年です。吉崎のことが気になりはじめたキョドコですが、ある日、星名が自分の職場に転勤でくることになります。星名から逃げたいキョドコですが、過去のトラウマにより、心が支配されてしまって逃げることができません。これから先、どうなっていくかが見所です。

キョドコがなぜ星名から離れないのか理解不能でしたが、誰からも相手にされていないキョドコにとって星名は唯一優しく接してくれた相手であるため、なかなか離れられないんじゃないかと思うようになりました。それに比べ、吉崎は厳しいながらも本当にいい人で、早くキョドコとくっついてほしいと願わずにはいられませんでした。吉崎がキョドコに対してどんどん変わっていく姿にときめいて、キョドコが羨ましくなるほどでした。恋愛漫画にしてはドロドロしていますが、キョドコがしている仕事のことも丁寧に書かれていて、一生懸命頑張っているキョドコにエールを送りたくなります。ときめきもあり、感動もある久々に読みごたえのある漫画に出会いました。

 

きみはペット

キャリアウーマンの癒し漫画

主人公のすみれは実家は名家、東大・ハーバード大学卒の超エリートで、出版社で記者として勤務するバリバリキャリアウーマン。容姿端麗でスタイル抜群、語学も堪能、武術にも通じる非の打ち所のないが、男運がなかったりちょっと間抜けな一面もある28歳。ある日、自宅マンションの近くでダンボールに入った少年を拾い、部屋で匿うことに。若い男の子を幼い頃に飼っていた犬の名前にちなんで「モモ」と名付け、恋人関係禁止、スキンシップ禁止のペットとして飼い始める。奇妙な関係が始まり、彼氏や周りへの説明に苦労しつつも、モモの存在がすみれの癒しとなっていく。

誰もが羨むようなルックスと能力と経歴の持ち主である主人公の人間らしい孤独や悩みや自然体の姿に魅力を感じ、見守りたくなります。周囲から一目置かれる一方で近づきがたいと距離を取られてしまう彼女の心に触れられるモモが癒しとなり、すみれがお世話をしているように見えて徐々にモモが必要不可欠な存在になっていく様子がいいです。ところどころにギャグ要素というか、登場人物たちのボケとツッコミが絶妙な間合いで入っており、テンポよくクスッと笑いながら読めて楽しい作品です。ラストに向けてシリアスな展開が増えていく所では、人生についても考えされられ、最後は感動的です。

 

きょうは会社休みます。

地味な事務職OLの初めての恋愛

主人公は青石花笑 33歳、地味で真面目な事務職OLで恋愛経験はゼロ。そんな彼女は、誕生日当日に酔って正体をなくし、バイトで来ている大学生 田之倉と一夜を共にすることに。恋愛経験の豊富な田之倉は職場でヒッソリかつ積極的にアタックしてくるが、花笑は戸惑い友人に相談する。友人に反対されるし、年の差など気になることはあるが、ゆっくりと初恋を進めてみることにした。地味だった花笑の変化に気付き興味を持った男性が現れる。同じビルに会社があり、そこのCEOである朝尾 35歳。花笑は、どちらの男性を選ぶのか、はたまたどちらも選ばないのか。そして、有休を滅多に使わない花笑が会社を休む理由とは。

主人公 花笑を綾瀬はるか、田之倉を福士蒼汰が演じたドラマの原作漫画です。私は、ドラマがきっかけで原作を読みました。職場で田之倉が、スマートに花笑のフォローに入るだけでも年下ながらもイイ男感が溢れているのですが、そこでコッソリとアタックしてくるという場面では自分のことのように勝手にドキドキしていました。朝尾の方も、人に興味がないと言いながらも花笑の変化にはしっかり気付く。ちょっかいの出し方は、好きだと言えない少年がイタズラするかのような感じで私は好きです。私も大学生の年下彼に迫られたことがあったので、ちょっと親近感が沸いた話でした。

 

ギルティ

昼ドラ以上のドロドロ愛憎劇

荻野爽と荻野一真は、結婚してしばらく経つが幸せそうな夫婦だった。2人の間で決めたルールにより、子供は作らない方針。ある女の登場で、爽と爽の周りの人との関係が次々と壊れていくことになる。その女とは、及川瑠衣。爽には友人として、一真には不倫相手として近付いた。小さなトラブルの続いた爽は、仕事で初恋の相手・秋山と再会する。この再会以降、爽も一真もお互いを疑い始める。偶然と思っていることは、全て瑠衣が人を使って巧妙に仕組んだものだった。瑠衣はなぜ、爽の全てを壊そうとするのだろうか。その原因は、爽が高校生の時にまで遡るのだった。一方、一真には瑠衣との不倫以外にも秘密があった。

昼ドラ以上のドロドロな話の中に、過去の甘酸っぱさを感じさせるドロキュンな物語。この物語で一番怖かったのが、瑠衣の執念です。他人を何人も使ってでも爽を陥れようとするところが何度もあり、思わずページを送ってしまいたくなりました。瑠衣のこの異常なまでの執念の正体が分かった時、個人的には「こんな些細なことで」と思いましたが母親の事情もあるし、思春期の瑠衣には衝撃的なものだったのかなと思いました。そんな罠にも負けず、どんなに心がボロボロになっても頑張る爽はとても強い女性だなと思いました。初恋の相手である秋山との別れ方は、とてもかっこよかったです。あれなら辛い思い出でも、ちゃんと思い出として心に仕舞えそうな気がします。

 

GREEN

最高のラブコメ、笑いの余韻が凄い!

友達とキャンプ中に川からキノコが流れてくるのに気が付いた和子。おかしいと思い、川の上手を見るとおばあさんが倒れていて、助けようとしたところ孫のマコトと出会います。マコトは、和子の理想の王子様に見えました。荷物を持って来て欲しいと頼まれた和子は、喜んでついていきおばあさんがケガをしたせいで人手が足りない農家を手伝うことにしました。友達とのキャンプ中だったのにも関わらず、すぐにマコトの家に住み込みで1週間農業を手伝うことにした和子でしたが、周りはすぐに逃げ出すと思っていました。和子は、東京の調理師学校の生徒でしたが、あれ以来週末は農業を手伝う生活を送り、ゆくゆくはマコトのお嫁さんになりたいと考えるのでした。

深田恭子主演でドラマ化もされたこの漫画ですが、隠れ名作といえます。とにかく和子のキャラが激しくて、現在には絶滅したような厚かましい女性。けれど、その強烈なキャラクターから元気がもらえるのです。和子が、マコトと出会う前に元々田舎が好きだという描写があることで、マコトがイケメンだからそれだけにならずに和子を応援できるのだと思います。そのあたりが、単なるコメディにならずに楽しめる理由です。何度読んでも笑えるのは、テンポのよさと巻数が丁度良いからだと思います。一途な愛は勝つ!和子もマコトも真っすぐな性格な所がとても好きです。

 

黒執事

少年と執事が英国裏社会に立ちはだかる!

19世紀末英国。ファントムハイヴ伯爵家当主・シエル・ファントムハイヴは、12歳の若さで「女王の番犬」として英国裏社会の秩序を守る使命を背負っていた。ファントムハイヴ家には、幼い主人の世話から使用人たちの失敗のフォローまでこなす優秀な執事セバスチャン・ミカエリスがいた。彼は知識・教養・品位・料理・武術、すべてが完璧。それもそのはず、実はセバスチャンの正体はシエルと契約を交わした悪魔だったのだ。過去に両親を殺害され、自身も誘拐された経験のあるシエルは、復讐を果たすため自身の魂を対価に悪魔と契約した。その後、悪魔セバスチャンと共に闇の世界で様々な事件に関わっていく。

枢やな先生が描く美麗なキャラクターたちが際立つ執事漫画です。美しく逞しいキャラクターたちがふんだんに登場し、それぞれの魅力に目移りしてしまいます。きわどく残酷な描写が多く、ショッキングで目を背けたくなるシーンもあります。そのグロテスクな描写とコメディシーンの落差が激しく、混沌とした展開がクセになります。ミステリー要素を含む作品でもあり、意表を突く展開には感服させられます。作品全体にダークな雰囲気が漂い、純粋にカッコいいと思える設定とストーリーです。英国文化に関連する詳しい説明が端々にちりばめられ、楽しく学びつつもマンガの世界観に引き込まれていきます。

 

結婚できないにはワケがある

イケメンでハイスペックでもいつまでも独身なのはなぜ?

30歳までに結婚したいと夢見る29歳のヒロイン・まりこは同じ会社の高身長・高学歴、イケメンで優しい理想の男性である富澤課長と付き合えることになり大喜びです。。でも。彼には人には言えない変わった趣味がありました。もしかしてハイスペックな彼が今まで独身を通してきたのはそれが原因なのか?真理子は、彼の変わった趣味を受け入れることはできるのか?本当に30歳までに結婚はできるのでしょうか。そして、この恋は不思議な三角関係となりますが、3人目は女性なのか、男性なのか、そもそも人間であるのでしょうか?ちょっと不思議で、でも笑えて幸せな気持ちになれる変わったラブストーリーです。

主人公であるまりこは、理想の男性である富澤課長ことを最初は表面的にしか見ていませんでした。付き合っているうちに、彼の変わったところ、なぜそうなったのかを知ることになるのですが、少しずつそれを受け入れてお互いに理解していくところが見どころです。そして、二人の出会いと仲を深めていく存在となる「みちゅこ」とはどういう存在なのか、今後の恋にどのような影響を与えていくのかも楽しめるポイントです。ただ、奇妙な恋愛関係を見るだけではなく、主人公カップル二人の心の成長、互いに絆を深めていく過程をぜひ見てほしいと思います。

 

恋する母たち

3人3様の不倫の結末は

息子の通う名門中学で知り合ったママ友・石渡杏、蒲原まり、林優子。杏は夫に失踪され、女手一つで息子を育てています。蒲原まりは、横柄な弁護士の夫に嫌気がさしていました。優子は、引きこもりの息子と上手く行かずも、家庭のことは夫に任せコジカビールの課長として忙しさに逃げているのでした。3人は、おのおの新しい男性との出会いに変化を見せて行きます。しかし、杏は失踪していた夫が見つかり、会いに行ったところ記憶喪失になっていて動揺します。まりは、落語家の丸太郎に心惹かれ、優子は部下の赤坂を次第に異性として意識していくのでした。

ドラマ化もされた「恋する母たち」ですが、微妙に原作とは異なっています。3人3様の不倫に目が離せませんが、一番注目したいのは、蒲原まりと丸太郎の不倫の結末が皮肉であり、それだけではなく未来を感じさせるラストになっています。そして優子のラストは、自立した女性らしいものでした。杏のラストが一見ハッキリとわかりやすいハッピーエンドでしたが、それは形だけで杏の心の中は、本当はそうではないのかも知れないと暗示させるラストはさすが柴門ふみって感じです。3人の女性の不倫の落としどころに注目して読んで欲しい作品です。

 

恋のツキ

30代独身女性が、高校一年生とピュアな恋。

主人公は、30代前半、いたってどこにでもいるような普通の女性ワコ。ワコには、付き合って数年、同棲している彼氏ふうくんがいる。ふうくんとは、今まで、協力しながら、生活を共にしてきたはずだった。しかし、気がつけば、ふうくんに対する、生活においての小さな不満が溜まっていることに気づくワコ。そんな矢先、ある日、アルバイト先の映画館で、高校生イコくんと出会ってしまう。とあることがきっかけで、ワコは、イコくんと接点をもち、二人の距離は、どんどん縮まっていく。やってはいけないとは、わかっていても、イコくんと二人で会ってしまう。果たして、この後、ワコはどのように動いていくのだろうか。

30代独身女子と、16歳未成年の、禁断の恋。もともと、主人公には、付き合って数年の彼氏がいたのに、別れて、高校生との恋を選んでしまう主人公。まだ高校生のため、同棲はできなくても、主人公のアパートにイコくんが遊びにきて、イチャつく二人。年齢のことを考えると、どう考えても、数年付き合っていたふうくんと結婚するのが普通だ。だけど、お互い、趣味があって、惹かれ合って、「年齢は関係ない」という燃えあがる展開が好きだ。個人的に、愛があれば、年齢なんて関係ないと思っている。しかし、現実的に30代が未成年と付き合うことの、世間の反応は厳しいものがある。それでも、愛を育んでいく二人を、応援しながら読んだ。

 

恋は雨上がりのように

女子高生とファミレス店長の甘酸っぱい思い出

女子高生の橘あきらは自身のアルバイト先のファミレス店長に好意を寄せていた。店長はバツイチ子持ちで10円ハゲのあるうだつの上がらない男で、他のバイトやパートからは下に見られている節がある。それでもあきらは自分が部活で怪我をし、大好きな陸上ができなくなって落ち込んでいた時にコーヒーを出してくれた店長を好きになった。あきらと自分では釣り合わないとあきらの気持ちは受け取れずにどうしようか悩む店長と、自分の想いをまっすぐ届けて人を好きになるのに理由はないと断言するあきら。2人の思いがどう重なりあうのかぜひ読んで確かめてみてほしい。

歳の差を扱った作品に多い年上の方が相手にぞっこんということはなく、店長は極めて大人の目線からあきらに接し、そういった関係にはなれないと諭しつつ良い関係を築こうと頭を悩ませている点がリアルであまり抵抗感なく読むことができる。こんな年上のくたびれた人がいたら好きになってしまう女の子は一定数いるのではないだろうか。それに対しあきらは自分の気持ちにまっすぐで、時には母親、他のバイトや部活の仲間ともぶつかりながら成長していくのがいい。あきらは店長に対しては興味津々と言った様子だが、同じクラスの男子から好意を寄せられているがそれに対しては全く無関心な点も面白い。

 

恋はつづくよどこまでも

魔王に立ち向かう勇者、その結果は!?

主人公 佐倉七瀬は5年前、お年寄りを助けた医師に出会って看護師を目指す。そして、呼吸器科の看護師になった。七瀬は天堂浬という医師の下に付けられるが、その医師がなんと5年前のあの人。イケメンだが人当たりが悪く「魔王」と呼ばれていた。浬は患者からの信頼は篤い。七瀬を邪険に扱うが必要なことはしっかりと教えていく。七瀬はそんな浬に付いていこうと様々な努力をする。周囲からは「勇者ちゃん」と呼ばれる。浬はそんな七瀬の姿を見ているうちに惹かれていく。浬が人当たり悪くなった悲しい理由とは。様々な障害を乗り越えた先の勇者ちゃんと魔王の関係はいかに。

佐倉七瀬を上白石萌音が、天堂浬を佐藤健が演じたドラマの原作漫画。七瀬のドジっぷり、酒癖の悪さには思わず目を覆ってしまいました。この作品に出てくるキャラクターは皆、個性豊かでそれぞれに面白みがあって、特に浬の姉 流子はスピンオフが出来るんじゃないかと思うほどでした。浬が5年前のこともちゃんと覚えていているのに、最初から言わないというドS感にはとてもワクワクしました。けど、人当たりが悪くなった理由を知った時には、これでは恋愛したくなくなるなと思いました。他人を大切に思うが故の人当たりの悪さなんだなと思ったら心が痛くなりました。

 

恋癖

蛙化症候群女子を両想いにさせたいピュア男子

片思いの時は格好良くて大好きと本気で思っていたが、両想いになると途端に相手が気持ち悪く感じてしまい冷めてしまう里帆。昨日出来た彼氏も例外に当てはまらず、生理的に無理になってしまった。そんな時、友人に初恋の話をした折、なんと友人のバイト先の同僚だと判明する。初恋相手の間宮くん、爽やかになったが相変わらず好きな人を一途に想うその姿に、里帆は再び恋を再燃させる。友情とも恋愛とも何とも言えない関係の二人、はたして両想いになっても里帆は冷めないでいられるのだろうか…里帆の友人のちーちゃん、その片思いの相手の上田君と彼女、上田君の研究室仲間の成瀬、塚本先輩など、周囲の登場人物の恋愛模様も複雑且つ多種多様である。

蛙化症候群の恋愛を最近はよく聞くようになりました。想いが通じ、相手の嫌な所が可愛く見えずそのまま嫌になるのは、倦怠期とも言えなくもないです。片思いの時は恋でも良いが、両想いになれば一方的な恋ではなく愛が必要になってきます。里帆は間宮と友人として関わるうちに愛を学ぶことができるのか、見所です。ただ大切な友人であればあるほど、別れがすぐ近くにある恋人にはしたくないと思うこともよくあるので、回避的にはならないでほしいです。上田君とメンヘラ気味の彼女、成瀬と塚本先輩など恋模様は色々あります。まおさんの闇も気になるところです。話が切り替わるのが早いので、ある程度エピソードが落ち着いてから次のグループの恋愛模様にいく、という構成にしてくれると読みやすいなと感じました。

 

ごくせん

こんな先生いたら最高

白金学院新米教師、山口久美子。着任した2年4組はガラの悪い生徒ばかりの不良クラス。初日から生徒にバカにされ、ヤンクミと呼ばれるようになる。生徒達から嫌がらせを受けながらも顔色ひとつ変えずに授業を進めるヤンクミ。それもそのはず。山口久美子の実家は任侠黒田一家の1人娘だったのである。帰宅するなり「お嬢、御勤めご苦労様です」と若い衆に囲まれ「高校生ごときがなめんじゃねー!」とどなるヤンクミ。正体を隠す事を前提に白金学園で教師として働く事を許されていたのだ。そんなヤンクミに、生徒達には次から次へと問題が!果たして自分の正体を隠しながら、教師として生徒達を更生させることができるのだろうか?

見所はヤンクミのお嬢の一面です。ドラマ化されているのでストーリーはご存知と思いますが、原作の漫画では任侠一家側のストーリーがたくさん描かれています。お嬢とテツとミノルは、しょうもない事でいつもケンカしていたり、京さんはいちいちお嬢に過保護で涙脆い性格だったり。沢田慎を兄貴と慕う黒田一家と沢田のやりとりは毎回笑ってしまいます。もちろん事件や問題を解決に導いていくヤンクミもカッコいいですが、ぽろっと任侠言葉が出てしまうヤンクミもビシッと決まってかっこいいですよ。ぜひヤンクミの素の一面に注目して読んで欲しいと思います。

 

孤島部長

エリート鬼畜部長と新卒ピュア社員の成長日記

テキトーに慎ましく生きる新卒一年目の小松は不運に不運が重なり、無人島に流されてしまった。しかも大嫌いな古藤部長と共に遭難したのである。完璧で堅く、熱血部長がプログラミングされたAIマシーンのような古藤部長とは、距離を置きたいと思っていた。サラリーマンの三種の神器や定時や残業など、遭難したとてサラリーマン根性を捨てない部長に呆れる。しかし若くして昇り龍のごとく出世した企業戦士は強かった。無人島でも有能な部長に比べ、何も出来ない自分に自信がなくなる小松。そこへ部長は説教と共に鼓舞してくれた。過酷すぎる新人研修にともない、ふたりの絆も育まれていく。

古藤部長の癖が強すぎて、こんな人は現実にいるのか?と疑問がぬぐいきれない。しかし言っていることは間違っていないし、無駄だと思っていたことも無駄ではない。たとえば三種の神器は小松と社内恋愛しないための精神統一のためであったり。お約束なドキドキするシーンも、平気な顔した部長は通常運転かと思いきや、ちゃんと男の顔を持っていたり。機械のように、隙のない完璧サラリーマンだと思いきや、心の内ではちゃんと人間らしく安心する。小松の純粋さも眩しく、見ているこっちが恥ずかしくなるくらいピュアな恋愛だと思う。見れば見るほどハマる、続編待望の作品である。

 

この男は人生最大の過ちです

社長と私のまさかの関係!予想出来ない変化球ラブコメディ

製薬会社に務める佐藤唯はクリスマスを目前にして最愛の彼(愛犬)を亡くします。あまりの悲しさにBARで友人と飲みながら泣いていると隣に座っていた男に「死んだものは生き返らないんだからそういう事は家でやってください」と嫌味を言われてしまいます。腹を立てた唯は立ち上がる男の足を引っ掛け仕返し!翌日やりすぎた事を後悔しつつも仕事をしていると滅多に顔を見せない社長がなぜか出社。唯もそっと顔を見に行ってみるとそこに居たのは昨日喧嘩したあの男でした。社長室に呼ばれクビを覚悟する唯。しかし社長から告げられたのはまさかのお願い事だった!?

最初こそよくある漫画の展開ですが、途中からいきなり変化球が飛んできます。ちょっと(かなり?)変なスーパーイケメン社長と強気な性格の唯の関係性とは…?それぞれのキャラクターの濃さにも魅力がつまった思わず笑ってしまう爽快なラブコメディです。特に社長と唯の掛け合いが面白く話のテンポがいいのでサクサクと読めてしまうところも魅力のひとつ。絵が綺麗で内容も理解しやすいです。今後のストーリー展開はもちろんの事、不屈の精神で無償の愛を注ぎ続ける社長と迷惑しつつも社長と居ることで変化していく唯の気持ちにもぜひ注目して読んでみてください。

 

これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~

領収書から見えてくる会社の問題

会社の経理部に所属している森若さんは優秀な社員です。社員が持ってくる領収書から、問題を見つけ出し、解決していくと言うストーリーです。彼女はアラサーで仕事が出来る女性ですが、恋愛経験はほとんどありません。そんな彼女の元に明るすぎるキャラの営業部の山田太陽が領収書を持ってきました。領収書が縁で始まった森若さんと太陽くんのラブストーリーは胸キュンものです。一方、彼女は様々な領収書から冷静に社内問題を見つけ出し、解決していく展開が面白い作品です。経理部と営業部、そのほかの部署のキャラクターも個性的なのも魅力的です。

領収書という観点から会社の問題を見つけて行くと言うのが、変わった感じでとても興味深いと思いました。私はどちらかというと、経理が苦手な方なのですが、この作品を見て、経理に対する認識が変わりました。一見、クールビューティーで仕事が出来る森若さんに見えますが、恋はかなり奥手なようです。そのギャップがとても可愛らしい女性だと思いました。ビジネスマンガとしても参考になりますし、十分に楽しめる作品だと思います。森若さんが勤める社員はみな個性的ですが、それぞれこの仕事が好きだと言う気持ちで取り組んでいるところに好感が持てました。

 

今度は絶対に邪魔しませんっ!

自由な人生を!愛に溺れた令嬢のやり直しストーリー!

ヴィオレットは異母妹を憎んでいた。母にも父にも愛されなかった自分とは違い、異母妹のメアリージュンは両親に当たり前のように愛されていたから。それだけではなく、ヴィオレットが好きだった王子も異母妹を好きになり、婚約してしまった。ヴィオレットが欲しいと望むモノは、すべて異母妹のモノになってしまう。そのことに嫉妬し、異母妹を害そうとした結果、ヴィオレットは投獄されてしまった。牢の中で自身の犯した罪を悔いるヴィオレットだったが、意識を失ってしまう。目覚めた場所は自室であり、周りの状況から1年前に戻っていることをヴィオレットは悟る。そして、ヴィオレットは罪を犯す前に戻れたのなら、もう異母妹を妬んで邪魔をするようなことはしないと誓った。修道女にでもなって、自由に生きることを決意したのだった。

両親から見向きもされない幼少期を過ごし、誰かに愛されたかっただけの主人公。それなのに異母妹は誰からも愛され、その様子を間近で見せられて、主人公は間違いを犯してしまいます。こんな家庭環境で過ごさなければならなかった主人公がとてもかわいそうでした。異母妹は悪気があってやっていることではないにしても、主人公が妬ましく思ってしまうのも無理はないと感じてしまいます。しかし、やり直し後の主人公は、強く凛とした主人公本来の魅力が存分に引き出されていて好感が持てます。王子様にもその魅力が伝わり、好かれ始めますが、優しい幼なじみと幸せになってもらいたいとも思います。主人公が幸せになれる未来を応援したくなる作品です。

 

酒と恋には酔って然るべき

日本酒好きOLとその周りの男性陣の恋物語

30歳を過ぎた日本酒大好き女子の松子は毎晩一人で晩酌をする日々を送っていた。周りの友人がどんどんと結婚する中、一人は気楽で楽しいが恋もしたいと思っていたところ、後輩の今泉ととある事情でサシ飲みをすることに。いざお店に行って飲み始めるとなんと彼の可愛い酔った姿を見てしまう。そんないつもの彼とのギャップに驚いているとなんと今泉から松子の家で飲みたいと提案される。松子は社交辞令と思っていたが、なんと今泉は本気だった。仕方なく松子は今泉を自宅に呼び、自慢のお酒をふるまうことにしたのだが、料理を用意しようとする松子に今泉はちょっかいをかけ始めるのだった。

この作品はただ単純な恋愛模様の作品ではありません。なんと、テーマに恋愛のほかに日本酒が入っているのです。日本酒が好きな主人公の松子のお話なのでもちろんそれとなく日本酒について触れていくだろうと思っていましたが、なんと話ごとにきちんと日本酒が1つ紹介されており、巻末にはその巻で出た日本酒が一覧できます。そして、松子の恋愛面でも日本酒が好きで出会う人がいたりなど普段の恋愛漫画とは一味違った作品です。また、主人公が32歳と大人なので、大人ならではの恋愛面も描かれていて、恋愛漫画がお好きな方、日本酒がお好きな方両方にお勧めの作品です。

 

サプリ

キャリアウーマンにオススメ

大手広告代理店で男性に混じって激務をこなす27歳の藤井ミナミは、仕事では中堅の年次に差し掛かり、プライベートでは結婚を意識する年頃になる。そんな中、大学時代から7年付き合い半同棲していた彼氏と破局。「仕事と俺とどっちが大事?」という、おきまりのようなセリフを男女逆転バージョンで言われてしまい、「このまま働いていたらどうなるのか」という漠然とした疑問と焦りを感じ始める。彼氏と別れたことを機に、職場関係者との交流が充実し、様々な境遇の働く女性との繋がりができていき、もがきながら進んでいく。恋愛面でも別れから立ち直って進んでいく様子を描いたキャリアウーマンの人生漫画。

27歳という、女性にとってかなりセンシティブな年頃のキャリアウーマンが主人公で、日本でバリバリ働く20代女性の葛藤や悩みをとても的確に表していると思います。仕事は楽しい、新卒から数年経ってできることも増えてきたしもっと頑張りたい、けれどまだまだ古い価値観が残っている職場もあって、若い女性であるというだけで壁が高くなることもある。でもプライベートでは若いとも言えなくて、結婚はどうするのか、一生一人で生きていけるのか?など揺れ動きながら日々頑張っている主人公を応援したくなります。登場人物の一言一言が仕事や人生の格言として心に響きました。

 

サレタガワのブルー

これぞまさに不倫したくなくなる漫画

愛妻家のグラフィックデザイナーの田川ノブルは在宅ワークをしながら、家のこともこなすパーフェクトの夫。世間は芸能人の不倫ゴシップなどが飛び交っている中、我が家はそんな心配は100%ないと信じきっているノブルだが、そんな思いとは裏腹に、ガッツリ同じ会社の上司と不倫している妻藍子。残業で疲れて帰ってくるであろう妻のために、ノブルがおいしいご飯を作っている間、夫以外の男に抱かれているなんて想像だにしていない夫。藍子も、夫は自分にべたぼれなので、自分の妻が不倫しているなんて思ってもいないとタカをくくっているが、だんだんとほころびが・・・不倫が明らかになったときに愛妻家の夫はどんな行動をとるのか。。

あんなにできたパーフェクトな夫がいるのに、不倫してしまう妻。その心情はまったくわからないが、藍子のなかなかの下衆っぷり。そして、不倫相手の和正が、これまたさらなる下衆っぷり。なかなかの見所だと思います。のぶるの過去、和正の妻、梢の話、番外編として公開されている、のぶるの親友、たみくん側のブルー。。どの話も読み始めたら止まりません。そして、不倫・・・・コワっ と思ってしまいます。なのになのに、なぜ、人は不倫してしまうのでしょうか・・・おそらく読んだら、不倫やめとこっって思うのではないかなと思うのですが・・・・いや、ほんとにみんなに心して読んでほしいです。

 

31番目のお妃様

逞しいお妃様の成り上がり後宮生活!

ダナン王国の僻地にあるカロディア領の領主の妹・フェリアは、ある日突然、兄に王様の妃に選ばれたと告げられる。しかし、フェリアは31番目のお妃様であり、3ヶ月に1度しか王様に会えないお妃様だった。そんな不遇な31番目のお妃様には絶対になりたくないと言う貴族の令嬢ばかりだった。そのため、辺境の貧乏な領主の妹であるフェリアにも話が来たのだ。フェリアだって不遇なお妃様になんてなりたくない。しかし、そんなフェリアの気持ちとは関係なく、後宮生活は始まってしまう。後宮に入ったフェリアに待っていたのは、侍女や他のお妃様からの嫌がらせだった。

31番目の王妃という誰もやりたがらない、不遇な扱いを受ける役回りを押しつけられてしまったフェリアですが、持ち前の強く逞しい性格のおかげで、後宮でも自分らしく生活することができます。逞しく賢いフェリアには好感が持てますし、騎士達にも好かれる様子が微笑ましいです。他の高慢な妃達とは違い、王様にも心から好かれているのが分かります。相思相愛な2人には早く3ヶ月に1度ではなく、いつも一緒にいられるようになってもらいたいです。また、意地悪な令嬢や侍女達に嫌がらせを受けても、フェリアがその人達を賢くやり込める姿が清々しいです。守られるだけではないヒロインお姿もこの作品のおもしろい点の1つでもあります。

 

自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。

悪役になりたい令嬢とアンドロイド王子のラブストーリー

アルファスタ王国王太子であるセシル・グロー・アルファスタは珍しく困惑していた。それは婚約者である宰相の一人娘、バーティア・イビル・ノーチェス侯爵令嬢との顔合わせの時、いきなり自分は悪役令嬢で将来婚約破棄される事になると嬉々として告げられたのだ。詳しく話を聞いてみると、バーティアは転生者であり、この世界は前世で遊んだ乙女ゲームの世界であるということだった。セシルの幸せのために、バーティアは清く気高い悪の華になると宣言する。いろいろと驚くことはあったけど、予測不能な行動をするバーティアに興味を持ったセシルは、彼女の行動を観察することにした。

悪役令嬢になるために、努力を惜しまないバーティアが良い子すぎてとてもかわいいです。でも、努力をすればするほど、悪役から遠ざかっていくことを本人だけが全く気づいていないところもおもしろかったです。そんな天然なバーティアを手のひらで転がしつつ、見守っているセシルの腹黒加減も楽しかったです。この作品は乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまったバーティアではなく、攻略対象であるセシルの視点で描かれています。あまり表情の変わらないセシルが、斜め上に突っ走るバーティアの行動に戸惑っていたり、おもしろがっていたり、バーティアと過ごしたことで感情が育まれていく様がとてもおもしろいです。

 

失恋未遂

時を経て交わる濃厚な日々、もう一度

菜乃花は転職初日、一癖ある上司羽島と挨拶をかわす。実はこの二人、高校時代交際していた。菜乃花自身は気づいていたが、羽島は風貌の変わった元彼女のことには気が付かない。羽島にフラれた悲しい思い出があるため、菜乃花は無邪気な自分を封印しクールを装っている。だが、羽島は気になるようで、ことあるごとに寄って来る。寄ってくれば寄ってくるほど、昔付き合っていた頃の甘酸っぱい思い出と、フラれた時の苦さが湧いてきてしまう。すっかり変わってしまった二人の関係と、純粋無垢な気持ちでいられた時代の回想で綴る大人の恋愛作品。

小説「失恋未遂」の漫画化です。主人公が過去の思い出を引きずりながら、元カレと関わっていくところがせつないです。また主人公自身も元カレ羽島との思い出とはまた別に、人に言えない問題を抱えており、二重の意味で主人公は追い込まれていきます。。現在と、過去交際していた二人の話が交互に出てきますが、元カレに対する態度が天と地ほどに変わってしまい落差が凄まじいです。果たして二人は昔のよう戻れるのかそれとも?また、途中さえない腐女子の同僚と美形の同僚との話が出てきます。一見釣り合わないように思える二人の関係にも注目です。

 

自転車屋さんの高橋くん

我慢して不器用に生きる女子と我慢しなくて不器用な男子

飯野朋子は、東京から地方へ就職して10年以上が経った。自転車で通勤し、上司のセクハラモラハラや同僚からの仕事の押し付けを仲の良いキミちゃんと愚痴り合うことで凌ぐ日々。キミちゃんが今の彼氏と結婚して退職してしまったら…と考え憂鬱になっていたある時、帰り道で自転車が故障し、それを突然直してくれた人物が。それが派手な髪の毛のヤンキー青年、高橋くんだった。これをきっかけに高橋くんの自転車屋さんへ更なる修理へ通うこととなり、朋子のうっかりが重なって2人の仲は進展していく。思ったことを言えずに「私なんか」で仕舞い込んでしまう朋子と、嫌なことははっきり主張し感情的になってしまう高橋くん、標準語の朋子と岐阜弁の高橋くん、対照的な2人はどんどん惹かれあっていく。

高橋くんが怒るシーンです。誰かが何かをないがしろにする時彼は怒ります。「しょうがないよ」「こんな相手に言っても無駄だ」と私達が日常で諦めてしまいがちな部分でも怒り「そうだ、でも見下されたままで良くないんだ」とはっと気付かせてくれます。恋愛マンガとしては、大人が主人公の女性マンガです。高橋くんの優しさは、下心も何もなく相手のことを考えてくれるストレートな優しさで、ただただときめきます。少女マンガの男の子のようにスマートでない、不器用で、微妙な心の機微に鈍くて口数も多くない。だからこそ伝わる愛されている感じが見所です。

 

親愛なるA嬢へのミステリー

探偵が事件を引き寄せる!?少女と探偵が織り成す文学ミステリー!!

フィクションをこよなく愛する少女・綾乃は、文学に没頭するあまり現実への興味がない。ある日、綾乃は母からの頼みで、親戚の啓千の手伝いをすることになる。啓千は元小説家で、現在は警察に手を貸しいくつもの事件を解決する名探偵だ。啓千は特異な存在であり、彼が事件を引き寄せている節がある。世界が彼を放っておかないのだ。啓千が引き寄せた事件を啓千自身が解決する。事件を解決したことによる周囲からの賞賛も、啓千を苦しめ悲しみを背負わせる。今まで現実に興味のなかった綾乃だが、啓千との関係を通じて現実の自分の居場所について目を向けることとなる。

元小説家が登場する作品なだけあり、文学的な要素を多く含んだ作品です。マンガでありながら、美しく熱情的な文章が際立ち、思わず言葉を指でなぞりたくなります。人と人との関係に名前なんて必要ない、そんな風に思えるストーリーです。綾乃が啓千の悲しみを感じ取り、癒しを与えていく姿には、救いを見出すことができます。その反面、二人の閉じた関係性からは啓千の執着がみえ、不安定な精神に感情が揺らぎます。読者に解釈を委ねる場面もあり、読み込むことで深く楽しめる作品です。綾乃が小説に没頭する姿が魅力的で、気づけば主人公のようにこの作品に入り込んでしまいます。

 

深夜のダメ恋図鑑

正論だけど罵詈雑言。某TV番組よりスカッとします!

千鳥佐和子・古賀円・福間千代、女友達3人が深夜の女子会を度々開催。今まで出会ったダメンズ(たまにダメウーマン)体験談に花が咲く…。元カレ・今カレ・同級生・同僚・親兄弟・親戚・取引先の人などなど、色んなダメンズ達のお前ふざけんな〜発言が毎回連発。それに対して彼女達の的を得た的確な罵詈雑言がクリティカルヒット!本当にスカッとします。色々なタイプのダメンズ達が登場します。亭主関白系・女性蔑視系・マザコン系・ケチケチ系・オタク強要系…。でもこんな男とばかり関わり合う彼女ら3人、もしかしたやダメンズホイホイなんじゃあ…?

とにかく彼女達のブチ切れて繰り出す暴言の数々が素晴らしい!これだけ語彙が豊富で的を得ていて止めどなく口撃できたら、どんなにかスッキリするだろうといつも思います。中でも度々登場する佐和子さんの元カレ(物語の途中で同棲を始めて別れます)諒くんのダメンズっぷりはケタ外れ。物語の途中からプリンスオブダメンズと賞されるほど。言い負かせのスペシャリスト佐和子さんを持ってしてもああ言えばこう言う、こう言えばあさっての方向に話が飛んでく。これだけ会話が思考が噛み合わないのは、もはや吉本新喜劇の世界です。おもしろいから何度も登場するのでしょうね。今後も楽しみです。

 

ジェンダーレス男子に愛されています。

女子以上に可愛い男子をただただ愛でる日々

ふつうの会社員わこには秘密があった。それは、自分以上に可愛くて女子力の高い男子、めぐると付き合っていること。めぐるはアパレルで働く一方、メイクやファッション動画配信をして若い女性から絶大な人気を誇っていた。高校時代からめぐるの可愛さに気づき、プロデュースしてきたわこ。同棲の匂わせはもちろんしない、観光スポットデートでは離れて歩くなどの徹底ぷり。そんなわこの努力もあり、めぐるは芸能プロダクションも目をつけるほどの人気となっていく。ついには、同じく可愛くて女子力の高い男子とユニットを組むことになっていく。わこを愛するめぐると普通女子わこの日常系ほのぼのお洒落漫画!

とにかくめぐるが可愛い!男の子とは思えない華奢な体型、整った顔立ち、頭から爪の先まで手入れされている女子力の高さ。女子からみても可愛い男子キャラNO1です。ただ可愛いだけでなく、仕事をテキパキとこなし、芯があり、人気がでても変わらずわこを愛する姿が健気です。作品内にでてくるメイクや服などもお洒落なものばかりなのでファッション漫画としても楽しめます。めぐるだけでなく他キャラクターのジェンダーレス男子もレベルが高いです!男らしいムキムキのマッチョ男子に飽きた人、細くて可愛い男子に萌えるのもいいですよ。可愛い顔して積極的なのがまた萌ギャップになります。

 

せんせいのお人形

不器用な愛を読んでみたいならオススメ

孤児となった女の子を遠い親戚である高校教師が引き取り立派に育て上げるという作品。人とどう接していいかわからない野生児のような女の子は、愛情の受け取り方も表現の仕方もわからず、戸惑いながらも一つ一つ世の中のこと、勉強、人との接し方を学んでいく。大袈裟な表現はなく淡々と主人公スミカを教育し見守り、そうしているうちに自分もたくさんのことを学んでいく先生。ブレない優しさと紳士的な態度、真面目さが野生児だった女の子を素敵な女性に成長させる読み応えのある作品です。お互い惹かれ合いながらお互いを大切にしていくストーリーです。

この作品は題名でとても損をしていますが、内容は秀逸です。絵柄もあまり今風ではないですが、個性的でちゃんと表情がのっておりどんどん引き込まれます。言葉選びがとても繊細で、詩や小説を読んでいるような、漫画を超えた品の良さがあり、ただバタバタした軽い恋愛漫画とは違う、大人の漫画とも言えると思います。途中、いじめをしている現場を目撃したスミカがいじめられている子を助けるシーンがあるのですが、それはやりすぎだ としっかり戒めてくれる親友の言葉もとても印象的です。喧嘩ものや暴力漫画も多い中で、相手への気遣いなどを教えてくれる暖かい漫画なのでオススメです。中高生にもぜひ読んでもらいたい作品です。

 

全力で、愛していいかな?

30代女子、おじさんのキュン度にやられる

こんなおじさんが実際にいるかどうかはさておき、男社会でのもがき頑張る女の子(とはいえ、30代)が乙女なおじさんに出会い、純粋に恋をしていくという話です。建設会社で現場監督をしている女の子が主人公なので、ふだんは女らしさを出さないようにしているし、発言にも気をつけているし、なんなら男性に嫌味を言われても受け流すことが多々。そんな中、ごはん屋さんで出会った男性は、以前に彼女が助けたことのある男性だったというはじまりです。自分の周囲にいるおじさんとは違うタイプのおじさんにとまどいながらも惹かれるところが見どころ。

乙女なおじさんというと、キモいといわれそうですが、そういうタイプではなくて、どちらかというと純度100%な感じです。描かれている環境も現実味がありますし、キャラクターもきっちりと描かれており、読む側もきちんと感情移入できます。なにより、なんかこの二人ってとても似ていて、それだけに共感できるのです。うまくいくことを願うしかない、ときにもどかしい二人ではありますが。いろいろと恋の進行の順番がちがっていたりすもするのですが、二人のほほえましいやり取りがとにかく読んでいてぐっときます。そして乙女なおじさんの周囲にいる男が優しい。

 

それでも愛を誓いますか?

女として求められたい。ただそれだけ。

ずばりセックスレス夫婦のお話です。純須純(35)と武頼(39)は結婚8年目、セックスレス5年目の夫婦です。仲が悪いわけではないけれど、武頼の仕事が忙し過ぎたりすれ違いが多いまま今に至ってしまいます。子供は欲しい、女の身体にはタイムリミットがある、会社を辞めてパート主婦なんてしてるから女として見られないのか?、そんな私に彼は飽きたのか?、捨てられたらどうしよう…。純は果てしなく悩みます。そして自分を磨く為に派遣社員として社会復帰を果たします。そこで出会った人々や武頼の旧知の訳ありなど、様々な人間模様が交錯して物語は複雑に展開していきます。

忙しい現代社会のすれ違い生活がうまく描写されています。それぞれの言い分がよくわかるだけに「今このタイミングでそれ言っちゃダメ!」なやり取りが歯がゆくももどかしいです。子持ちの友達から「早く子供作ったら?」と言われては怒り、面接官から「勤め始めた途端に産休は困るんだよ」の一言に落ち込んだり、段々病んでくる純の気持ちが痛いほどよくわかります。この夫婦は気持ちは寄り添ってるのがよくわかるので、当分そっとしといて欲しいと思ったりもします。武頼のバツイチ元カノがちょっかい出してきて、段々ストーカーのようになってきてるのが不気味で嫌ですね。武頼も怯えてるんだからとっとと退場して欲しいです。今後の展開も見逃せません。

 

だから私はメイクする

私は誰のためでもない、私のためだ。

「自分のメイク」を突き詰めるうちにあだ名が「マリー・アントワネット」になった女性、推しアイドルへの感動をセルフネイルで表す女性、周囲の男性からのアドバイス気取りな押しつけにうんざりする女性、仕事と美容を両立させる女性、「男性受け」するメイクから「推し受け」するメイクへチェンジした女性…。「女性として社会で生きる」ことで悩んだり苦しんだり疲れたりしている、リアルで等身大な登場人物たちが、それぞれの価値観で、メイクやファッションを通してより「自分らしく」楽しく生きていく方法を見つけ出すオムニバス作品です。

「メイクをすること」をワクワク楽しめる漫画です。女性にとって、メイクというのは「押しつけられる」一般常識・礼儀だと思います。メイクをすること自体苦手な人もいれば、思い描くメイクをしても他人に批評されてしまう人もいると思います。この作品は、自分が思うままで良い、と教えてくれる漫画です。主人公たちはみんな、様々なきっかけ、様々な理由でメイクをしていますが、共通するのは「自分の好きなようにする」という考え方。他者になにか言われても、TPOを考えつつ、根底では「私がしたいからする」というスタンスを貫く彼女たちがカッコイイ!主人公たちは誰もが自分の「好き」を貫き、けれど他者の批判はしないので、とにかくスカッとすがすがしい気持ちになれます。私も、あんな風に自分の「好き」を貫きたいな。

 

たっぷり恋をめしあがれ

料理王子が本当の料理の楽しさに気付いたのは彼女のお陰だった

工藤美和 17歳、幼い兄妹の世話を忙しい母に代わり一手に引き受けている。学校帰りに幼い兄妹と夕食のメニューの話をしていた。「ねーちゃんのハンバーグ、ボロボロだからママのが食べたい」と駄々をこねられる。そこにクラスメイトの料理王子こと藤山晃が現れる。「特別なハンバーグ食べたくない?」と幼い兄妹に聞くと大いに喜ぶ。美和の家で特別なハンバーグを作ることになった。作っている途中、本当は料理が嫌いで楽しくなかったこと、楽しいと思えるようになったキッカケが美和にだったことを話す。言葉と料理で積極的にいく晃。美和は、発熱して倒れるほどにドキドキする。美和は、どんな方法でどんな答えを出すのか。

全4話 1冊の読み切り作品です。忙しい母の代わりに肝っ玉母ちゃんをやっている美和に感心しました。でも、幼い兄妹に容赦なく美味しくないと言われたところは一緒に凹みました。料理王子が作る"特別なハンバーグ"って何だろう?と思いながら読み進めました。幼い兄妹には盛り付けの可愛いハンバーグプレートで特別感を出し、本当の特別はトマトに込める辺りが憎いヤツと思いました。トマトという食材で愛を深めていく2人のこの先が気になる作品でした。この漫画に登場したトマト料理美味しそうだなと思っていたら、レシピも載っていたので試してみようと思います。

 

ダメな私に恋してください

ダメアラサー女の恋の行方

会社が倒産して無職となったアラサー女子の主人公「ミチコ」は、無職でお金が無いにも関わらず年下彼氏に貢ぎまくるホントにダメダメな女の子。そんな彼女が街で偶然元上司で主任だった「黒沢」と出会います。ミチコは黒沢のことが何かと厳しくてとても苦手だったのですが、お金のないミチコに黒沢はご飯を作ってくれ、しかも喫茶店を開くということでミチコをバイトで雇ってくれることになります。なんだかんだ黒沢の元で働くことを決めたミチコはこの先どうなっていくのか。そしてミチコと黒沢の関係はこの先どうなっていくのか見ものです。

中原アヤ先生の作品ということで、恋愛のキュンとする部分もありますが、やはりギャグ要素も満載で面白い部分もたくさん。読んでいてとても飽きません。ミチコの変顔も沢山堪能出来ます。二人を取り巻く周囲の人たちも色んな人が出てきますが、読み終わって誰ひとり嫌だなと思う人物が出てきませんでした。皆本当にいい人たちばかりです。そしてテンポよく話が進んでいくので、凄く読みやすい漫画だと思いました。恋愛漫画は苦手だと言う人にも是非読んでほしいです。そして続編も出ているので、読み終わった方は是非続編も読んでミチコと黒沢を堪能して欲しいです。

 

痴情の接吻

極上の男に一途に愛されラブストーリー

図書館司書として働く和華は、恋愛なんかより好きな読書をしている方が楽しいと平穏な日々を過ごします。そんなある日、和華の働く図書館に一冊の本を探しにきた一人の男性と出会います。その男性は高校時代に同じクラスだった忍でした。最近この街に帰ってきた忍は和華に不動産の案内を頼みます。また、和華も両親が海外に移住したことで部屋を探していました。そんな和華に忍は好条件で同居の提案をします。和華は悩んだ末同居することにするが、実は忍は高校時代に読書にふけっていた和華がキスをされた相手だったのです。同居すると決まってから忍の和華への愛は止まらず…!?

舞台が図書館という所が作家の如月先生らしくて、本当に雰囲気が素敵な漫画です。知的でスマートな忍が、飄々と和華の気持ちを自分に向かせていくその過程にとてもキュンキュンします。恋愛なんて微塵も興味がなくこれまでも人を好きになった事がなかった和華は、徐々に忍の存在が自分の中で大きくなっていることに気付きます。そして気持ちを通い合わせていく二人。完璧な忍にまっすぐに愛される和華が本当にうらやましくなるくらいです。二人のシーンはどれもよくある少女マンガにはない大人なときめきがあって、何度も読み返したくなる最高の漫画です。

 

つくおき生活 週末まとめて作り置きレシピ

簡単作り置きレシピで美味しい生活を始めましょう

社会人1年目の梅尾仁太は姉が結婚したことで、自炊をしなければならなかった。しかし、仕事の進行が遅く、スーパーの開いている時間にさえ帰れなかった。梅尾の家では昔から外食が少なく、母や姉の手料理ばかり食べていたため、せめて一食でもいいから毎日手料理が食べたかった。今まで姉と同居だったおかげで当たり前に食べることが出来ていた手料理。残業ばかりの職場でも手料理が食べたいと、探し求めた答えは姉が教えてくれた作り置きレシピだった。週末にいっきに作って、平日には温めるだけ。これで何時でも美味しい手料理を食べることが出来る。こうして、作り置き生活がスタートしたのだった。

毎日激務で、スーパーにも行けない主人公が、それでも美味しい手料理が食べたいと、作り置き生活をスタートさせる作品です。元々レシピ本があっての漫画化なので、おいしそうで簡単なレシピがたくさん登場します。行程もしっかりと描かれているので、まねしてみたいと思わせてくれます。また、漫画としては社会人1年目の男の子が慣れないながらも仕事に、自炊にとがんばっている姿が楽しく描かれています。先輩や同僚と料理の話で盛り上がったり、お姉さんと一緒に料理をしたりする姿もほのぼのしていておもしろいです。レシピ本としてだけでなく、お話としても楽しめる作品でした。

 

ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん

乙女ゲームのキャラに信託を!神様による推しキャラ救済実況!

侯爵令嬢のリーゼロッテは乙女ゲームの悪役令嬢で、逆ハールート以外のすべてのルートで死ぬことになっている。リーゼロッテは文武両道のハイスペックな美少女だが、素直に好意を表現できない「ツンデレ」だった。そのことについて小林さんに力説され、リーゼロッテのあまりに不遇な状況に同情してしまう遠藤君。その後二人は実況を遠藤君、解説を小林さんが担当し、件のゲームをプレイすることにした。すると何故か、二人の実況と解説の声が、リーゼロッテの婚約者であるジークヴァルト王太子に聞こえていた。これはバグか、それとも神の思し召しか。リーゼロッテの破滅の運命を防ぐことができるのだろうか。

リーゼロッテはいつも怒っているような言い方をする女の子です。本当は婚約者であるジークのことが好きだし、ゲームのヒロインであるフィーネとも仲良くしたいと思っています。しかし、言動のせいで誤解が誤解を呼び、破滅すら運命呼び込んでしまいます。リアルの世界にいる遠藤君と小林さんによってリーゼロッテの内心を知ることができ、リーゼロッテの魅力にジークは気づいていきます。リーゼロッテが誤解されそうになるとジークがフォローをするようになり、ジークとの関係はどんどん良くなっていきます。リーゼロッテのジークに対する反応がいちいちかわいいし、そのかわいさに悶えるジークもおもしろいです。2人が幸せになるのを応援したくなる作品です。

 

東京タラレバ娘

婚活中の女子共感必須の少女漫画

男性に対して高い理想を掲げているうちに、気が付くと独身のまま33歳になってしまった脚本家の「鎌田倫子」が主人公。ネイリストの「香」、実家の居酒屋を継いでいる「小雪」の高校の同級生3人で、あの時ああしていればと後悔しながら女子会をする日々。そんな話ばかりしていると、偶然居合わせた金髪の美青年に「このタラレバ女!」と言い放たれてしまい、自分達の現実に直面させられてしまう。「結婚していない」という事実に悩み、失敗を繰り返しながらも、仕事や新しい恋愛に邁進していく、20代後半から30代の婚活中の女性共感必至の大人のラブストーリー。

あの時プロポーズを断っていなければ、、、あの時の彼氏と別れていなければ、、、とあの時ああしていればという後悔など、20代後半から30代の婚活中の女性なら経験のあるようなタラレバ話に共感できます。また、新しい恋愛でも結婚しなければいけない年齢だとわかっているのに、相手に理想を求めてしまう、不倫に走ってしまうなどのあるある話も満載で、結婚適齢期を過ぎてしまった婚活中の女性があるあるが満載で共感間違いなし。作者の東村アキコさんの得意のギャグ要素も満載で、楽しみながら読める大人のラブストリーで、20代後半から30代の婚活中女性には得にお勧めです。

 

透明なゆりかご

幸せで喜ばれる妊娠ばかりじゃない

原作者が高校の看護科の学生だった時に、バイトで行った産婦人科医院をメインに体験した実際の話このバイトに乗り気じゃないまま看護師見習いとして産婦人科医院にやってきた沖田。産婦人科での出来事は、出産という喜ばしいことばかりでなく少なからず悲しいこともある。望まない妊娠による中絶、流産、死産など。中絶手術で取り出された赤ちゃんは、ガラス容器に入れられ纏めて業者が引き取っていく。沖田は妊婦の介助を無感情でこなしていたが、業者へ引き渡す役をするようになり気持ちが変わっていった。また、様々な事情の妊婦や家族と会って、いろいろなことを知っていく。

産婦人科の話になると喜ばしい出産という話題の方が取り扱われるが、この話はそうではない部分に目を向けたものです。中絶、流産、死産など悲しい場面が多いですが実際にあることなので女性である以上、これを読んでおくべきではないかと思いました。中絶手術で取り出された赤ちゃんたちを業者に引き渡す場面が何度かありますが、初めはただの業務だったのが「あなたたちが見るはずだった世界を少しでも見せてあげたいと思って」と言うところでは、赤ちゃんの形をしていなくても赤ちゃんなのであると改めて気付かされました。そして、私たち誰しもがこの過程を経てきたのだと。望まない妊娠をしたお金の無い女性たちが駆け込む医院の老夫婦の優しさなど、人の温かさも感じられる作品でした。

 

隣の男はよく食べる

恋と料理のマリアージュ

彼氏いない歴10年の麻紀は、ある日マンションの鍵なくし、隣家に住む本宮に助けてもらいました。後日、お礼として料理を持って本宮の部屋に行く麻紀。そして、男女の関係を持つようになりました。彼女になりたいと聞かれて、麻紀は断ることにしました。都合のいい関係を続ける麻紀。それでいいと思っていたのですが、本宮の部屋に女性が入っていく姿に、彼とは距離を置くことにしました。ですが、積極的な本宮はどんどん距離を縮めてこようとします。麻紀は、初心を思い出して手料理を持っていきます。彼女になってよと、再び麻紀を口説いてきます。

彼氏いない歴が長い麻紀にとって、年下でグイグイくる本宮は、まさに未知の存在だと思うんです。抱きたいって言われたり、彼女になりたいって言われたりして戸惑う麻紀の気持ちがすごいわかります。いったい、どう答えるのが正解なのか、悩んでしまいます。でも、本宮の顔は絶対に麻紀に彼女になりたいって言わせたかったんだろうなと思って、そこがかなりのキュンポイントです。印象的なのは、本宮に好きだと言われて、麻紀がポロッと涙をこぼすシーンです。これまでの不安とか安心とか、すべての感情があの涙にはあったような気がするんです。

 

トナリはなにを食う人ぞ

作ってみたくなる飯テロ漫画

大学生になり、上京し一人暮らしを始めた稲葉すずなですが、生活能力のなさから早くも金欠。自宅のあるマンションで行き倒れそうになります。そんな時、お隣に住む大学のクラスメートの瀬戸晴海から救いの手が。なんと彼は手料理をご馳走してくれました。がっちり胃袋を掴まれたすずなは実家から送られる大量の野菜と引き換えに、晴海から料理を教わることになります。厳しくも優しい晴海にだんだんと心惹かれるすずなですが、初対面ではっきりと「タイプじゃない」と言われたすずなは早くも諦めモードに。料理の腕は上がれど、二人の関係は遅々として進まず…?

大学デビューしたすずなちゃんは、おしゃれも勉強した、というほど生真面目な女の子です。元来の向上心の高さから、どんどん晴海くんから料理を学び、あっという間に上達していきます。そんな努力家を読者が好きにならないはずがありません。一方お相手役の晴海くんもまた初対面からざっくりと失礼なことを言うのですが、徐々に親しくなっていくすずなちゃんに対して垣間見える優しさや真摯さから、決して悪い子でないのがわかります。手先は器用なのに、二人とも不器用だなぁという気持ちになります。そして何よりもメニューを聞いているだけでお腹の空く料理の数々が、本作品を深夜に読んではいけないと告げてきます。可愛い登場人物と美味しそうな料理を是非ご堪能ください。

 

ながたんと青と―いちかの料理帖―

16歳年の差婚で老舗料理屋を守ることができるか。

第二次世界大戦終結後6年が経った頃の京都。いちかは女だてらに洋食のコックとしてホテルのレストランで頑張っていたが、実家の老舗京料理屋「桑乃木」を守るため、35歳で19歳下の大学生・周(あまね)と政略結婚をすることに。戦死した夫の遺していったながたん(包丁)を大切に思いながらも、まだ若く、少しとげとげしさのある青と(青唐辛子)のような周が桑乃木を守るために考えてくれる気持ちに触れるうち、最初は援助を受けるための形だけの結婚と思っていたのに、いつしか心が揺れるようになるいちか。女が厨房に入って料理人として生きることはまだまだ認められない時代に、周はいちかの背中を押して、どんどんいちかを料理の世界で輝かせてくれるように。

昨今、簡単なレシピまで掲載している料理漫画は珍しくありませんが、戦後、まだ物資も少なく、おおっぴらに洋風料理が受け入れられていない時代に、洋食のコックの経歴を持ついちかが、実家の京料理屋の厨房で、敗戦国の日本の人にも、接収中のアメリカ人をも魅了する料理を作るという、「工夫のレシピ」が秀逸です。また、35歳再婚のいちかと19歳学生の周(あまね)の16歳もの年の差がありながら、それぞれの性格の持ち味で頼り頼られをくりかえしながら心が近づいていく様が、温かくて読んでいて気持ちの良いストーリーだと思いました。夜の営みはなし、と決めながら抱き合いたい夜がある、親戚筋からの養子を迎えれば自然、父と母のように力を合わせる、そんな優しい物語を読みたいときにぜひオススメの一冊。

 

凪のお暇

こんな私をやり直し。大島凪28歳の、人生リセット物語。

28歳OLの大島凪は、常に空気を読み周囲に合わせて目立たないように日々を過ごしていた。自分のコンプレックスのクセ毛をかなり時間をかけてストレートに整えたり、趣味の節約を周りに隠したりして女子力の高い自分を作っていた。ある日同僚が凪の陰口を言っていることを知ってしまう。それと同じ日に喫煙所の前を通ると会社に隠れて凪と交際している、我聞信二が自分との交際のことを性行為目的だと彼の同僚と話していることを聞いてしまい過呼吸で凪は倒れてしまう。その後、会社を辞め都心から郊外へ引っ越した凪。人間関係も含むすべてをリセットした新しい生活を始めることになる。

今のこの世の中、周りに合わせることに夢中で自分の好きなことも声を大にしてなかなか言えないことがあります。そんな中色々な辛いことがありそこからきれいさっぱりリセットして新しい場所でスタートしようという凪の思い切りを見ると、見ているこちらも元気が出るなと感じます。元気づけられるだけでなく、登場人物が現実世界にいるかのような人間臭く魅力的なキャラクターばかりで自分に刺さる言葉や恋愛模様などがテンポよく出てきて夢中で読んでしまいます。また、作中で役立つ節約術なども教えてくれるので凪の周りで起こる物事にハラハラドキドキしながらもサブとして雑学を知ることもできるのでそれも楽しみの一つで見ることができます。

 

夏雪ランデブー

低体温ラブコメディ?

主人公の葉月亮介は花屋の店長、島尾六花に一目惚れし、花屋に通い詰めた末、ついにはアルバイトとして働くことに。葉月には闘病の末に亡くなった店長の亡き夫(今は幽霊)が見えるが、当の店長には見えない。夫の病死後、店長は新しい恋を始めることができないものの、徐々に葉月に心を開いていくことを快く思わない元夫(幽霊)。そんな中、葉月は亡き夫からの頼みで、一時的に身体を貸すことに。ところが身体を夫は全く返すつもりがないどころか、10も年下で生身の身体をもつ葉月に嫉妬し、髪は切るわ暴れ回るわの亡き夫に振り回されることに。葉月の生身の身体を戻す旅が始まる。

今どきな雰囲気の低体温・イケメン青年の葉月と、ベリーショートの髪型がボーイッシュなのに反応や性格が女の子らしく、そのわりに潔い、女性から見て「ずるい」の一言に尽きる店長の掛け合いがなんとも言えず良いです。元夫の彼も主人公へは敵意や嫉妬剥き出しで、主人公目線で出会う私達からするとびっくりする言動の数々ですが、生前の回想シーンからは、二人が思い合っていた様子も描かれ、切なくなります。また、舞台が花屋さんだけあり、主人公が店長に顔を覚えてもらうために次々と買い込んだ植物が出てくるシーンもあり(クッカバラとかこれで知りました)、観葉植物に親しむことができる作品です。

 

七つ屋志のぶの宝石匣

宝石がテーマの珍しい作品!

顕定は子どもの頃、祖母に連れられて質屋・倉田屋に預けられました。普通人間は質屋で預かることはありませんが、顕定は歴史に残る名家・北上家の嫡男だったため魅力的な子どもでした。3年預かって欲しいと言う祖母に質屋の店主は3年過ぎても迎えにこない場合は、自分の孫と結婚させる約束をしました。孫・志のぶは高校生になり、質屋の手伝いをしていますが、不思議ちゃんな志のぶは、宝石の気を感じることが出来きます。一方大人になった顕定は質屋を出て老舗ジュエリー店で優秀な鑑定士として働いていますが、志のぶの勘の方が当たり顕定は複雑。二人は婚約者でしたが、顕定が裏に住んでいることもあり兄妹のようなライバルのような関係でした。実は顕定は、ある宝石を探していて…。

のだめカンタービレで有名な二ノ宮知子作品ですが、七つ屋志のぶの宝石匣も同じくマニアックで面白いのです。宝石好き、原石好きにとても共感される作品になっていて楽しめます。志のぶは不思議ちゃん扱いされていますが、直観で宝石を判断するのは、石好きな素人には良くあることです。婚約者の顕定ともラブラブな感じではなく、仕事のパートナーのような関係でさっぱりしてます。だんだんラブパートが増えていくのかと思いきや、なかなか二人の関係性は変わらず、けれど顕定は志のぶのことを婚約者として意識している描写にちょっとだけキュンとしてしまいます。なんだかんだ志のぶに悪い虫がつかないようにしているように見える顕定ですが、こういう恋愛が理想的です。

 

逃げるは恥だが役に立つ

職無し、家無しの大ピンチから始まるムズきゅんストーリー

主人公 森山みくりは、派遣切りに遭い無職になってしまう。そんなみくりを見かねた父が、元部下の津崎平昌の家の家事代行を紹介する。お試しで一度行き継続が決まったが、その間に父は田舎暮らしがしたいと自宅を引き払うことが決まっていた。みくりは住むところが無い。かといって、部屋を借りる余裕もない。そこで、平昌に相談して契約結婚に至る。表向きには正式に結婚したことにして、秘密の契約結婚の生活が始まった。自分を守るための心の壁が分厚く高い平昌と、それを心理学的に分析して壊しに行くみくりとのムズきゅんラブストーリー。

森山みくりを新垣結衣が、津崎平昌を星野源が演じて話題となったドラマの原作漫画。平昌の自分を守るための心の壁を作る気持ちが、よく分かると思いながら読んでいました。平昌を好きかもしれないと自覚してから、過去の失敗を振り返りながら慎重に壁を崩しにいくみくりは凄いなと思いました。私なら業務のままでいいやと思ってしまうところです。心の壁が崩れてからの平昌の行動や作中に出てくる妄想のパロディーは好きな場面で、楽しく読みました。契約結婚を経て、正式に結婚して妊娠まで。私がこれから読もうとしている最終巻では、子供が誕生しているようでどんな家族になっているのか楽しみです。

 

のだめカンタービレ

クラシックが好きになる爆笑漫画

ゴミ屋敷に住んでいる変人だけど天才ピアニスト野田恵が、音大の先輩であり高身長・裕福な実家・才能にあふれるけど正確に難ありな千秋と出会い、音楽、恋愛、友情などを通して人間として成長していくお話です。ピアニストとして才能をもちながら幼稚園の先生になりたいと思っているのだめに、千秋は抵抗感を覚えます。千秋は指揮者を目指しており、自分の夢に向かって着実に進んでいきます。千秋は、楽だからという理由だけでワンピースを毎日きたり、掃除一切できなかったりする変人のだめにドン引きしながら、才能と人柄に惹かれていきます。

最初はギャグマンガ…と思っていたのですが、一人の人間として自分の進路に悩んだり、才能があっても、他人のルールに縛られて音楽やりたいわけじゃない!と抵抗する姿は、共感します。また、圧倒的な才能と才能がお互いを惹きあい、ただの恋愛じゃない、アーティスト同士の共鳴のようになっていく恋愛にも感動を覚えます。物語の終盤、評価や周囲の期待に押しつぶされそうになるのだめを見て、楽しくしていてくれればいい…無理に舞台に出ることはない…と思いながら、のだめの演奏を聴いて、やっぱり大舞台に連れていきたいと思ってしまうんだ、と千秋が独白するところは思わず涙がでました。

 

にぶんのいち夫婦

理想の夫婦とは何か、夫婦のあり方とは何かを考えさせられる物語

29歳の文は、二日酔いでひどく痛む頭で考えていた。近所でも評判で、友人達からも羨ましがられるイケメンで優しい夫と結婚して2年。あの日までは夫の和真を信じていた。スマホに届いた意味深なメッセージを見るまでは。自分が知らない女からのメッセージに文は動揺したが、勝手にスマホをのぞいた手前、自分からこの話題を切り出せずにいた。そんな状況の中、和真の帰りが遅くなっていき、ますます文の疑念が膨らんでいった。しかし、問い詰めれば今までの幸せな夫婦関係のひびが入ると思うと、やはり聞く勇気が持てない。自分が我慢することで結婚生活を守るのか、リスクがあっても状況をはっきりさせた方が良いのか、自分の気持ちに迷う苦悩の日々が始まる。

和真は友人と飲み会をして、潰れて二日酔いの文に甲斐甲斐しく尽くしてくれる理想の素敵な旦那様だったのに、浮気をしているかも知れない。そんな衝撃的な状況から物語がスタートします。今までが幸せだったからこそ、この結婚生活を壊したくない、夫を信じたいという気持ち。浮気をしているなら、もう一緒にはいられないという文の不安な気持ちが痛いほど分かりました。しかし、和真の視点で描かれる話では、文を不安にさせている行動にも違う意味があったのだと分かります。互いを思い合っているのに、すれ違ってしまう2人に幸せになってもらいたいと思える作品です。

 

の、ような。

家族のような、親子のような、優しい人たちの物語

高山希夏帆は物書きを生業としている。30を過ぎ、マンションを買い、この生活が終わることなど考えもしていなかった。しかし、付き合っている愁人のいとこ夫婦が事故で亡くなってしまう。両親を亡くし、中学生と5歳の子ども二人だけが残された。親戚達は誰が引き取るかで話し合っていたが、引き取れない理由ばかりを並べ立てる。そこで愁人が引き取ることを決め、部屋が余っている希夏帆のマンションへ連れてきたのだった。親にはなれないかも知れないが、二人が成人するまで面倒を見ることを決める愁人と希夏帆。新しい四人での生活が始まる。

両親を亡くし、あまり会ったことのない親戚のおじさんとその恋人と暮らし始めることのなる兄弟は、始めは不安でいっぱいで表情も硬いです。お兄ちゃんの方はもう中学生で自分の立場を理解しているためか、控えめでしっかりとしたとても良い子です。弟の方はまだ幼く、天真爛漫で希夏帆達にもすぐになれた様子でした。新しいお父さんとお母さんになる訳ではないけれど、一人の人間としてきちんと接してくれる希夏帆に徐々に気を許し、兄弟も自然に過ごすことができるようになっていきます。家族だけど他人でもある四人が助け合いながら、新しい家族の形を作っていく暖かい物語です。

 

パティスリーMON

華やかなパティスリーで仕事に恋に奮闘する女子のお菓子のように甘いラブストーリー

主人公・音女(おとめ)は失業中に自分の家庭教師だった憧れの”先生”・土屋と再会、ひょんなことから彼の職場・パティスリーMONで働き始める。憧れの土屋と大好きなケーキの世界で働けることに胸を高鳴らせるおとめだが、MONのオーナーパティシエ大門はケーキに対するこだわりや強い職人気質を持ち、おとめのことを好意的にとらえてはいなかった。しかしながらおとめが真剣に仕事に取り組む姿勢を感じた大門は少しずつ彼女を認め、懸命な彼女に少しずつ好意を抱くようになる。土屋もまた可愛い教え子だったおとめを一人の女性として好きになっていることを自覚はじめるのだった。ある日店の方針と自身のこだわりとのずれから土屋が店を辞めてしまう。店は回らなくなり落ち込むおとめの前に、土屋の恋人でありMONの元従業員の雪が現れる。

純粋だけど自分をしっかりと持っている主人公おとめと職人肌で頑固なオーナーパティシエの大門、そして土屋、さらに土屋の彼女・雪の絶妙な四角関係が見どころです。素直になれない、感情のままに動けない大人の恋愛に共感すること必至です!また菓子業界の舞台裏やお菓子の技術に関しても監修がついているのでしっかりと描かれていて読みごたえがありますよ。メインとなる恋愛パートのキャラクター四人に加え、おとめと一緒に切磋琢磨する若手パティシエたちも時にはコメディ要素として、そしておとめを励ましながらともに成長する存在としてストーリーを一層面白く読みやすくしています。大人の恋愛物語、そしてお菓子の好きな人にも是非読んでほしい漫画です!

 

花に染む

親友という特別感に縛られる恋心

比々羅木神社の息子の陽大は兄・陽向とイトコの雛、隣の花乃と弓道に打ち込んでいました。ある日、神社の宝物殿が火事になり陽人は家族を失い、雛の弟として育ちます。兄・陽向が、雛と陽大の関係を誤解したまま亡くなったことが、ずっと陽大を苦しめつづけるのでした。再会した陽大と花乃は親友としてつかず離れずの距離感でいましたが、花乃は心に傷を負った陽大をいつも気にかけていました。花乃は、陽大の姉になった雛、陽大の取り巻きの水野と陽人の関係性を気にしながらも弓道に打ち込んでいます。陽大もまた、兄・陽向が生きていた頃、花乃と3人で楽しく弓道をしていた頃の花乃に戻って欲しいと思っていたのでした。

花と染むの魅力は行間を読むこと。しかし、作者の真意が今一つ分からず、自分の落としどころで物語を結論付けなくてはならないため、ついつい誰かの意見を求めたくなる作品です。そのため、疑問や新しい考察が浮かぶたびに読み直すことになり何度も楽しめます。陽大と花乃の普通とは違う恋愛は、じんわりと胸が痛むのです。陽大が花乃を「親友」と言うたびに親友の呪いにかかり恋になってはいけないような苦しさを感じました。陽大の気持ちがはっきりとわからない所が、漫画でありながらリアルな人間関係として悩んでしまいます。くらもちふさこ作品はずっと昔から面白いのに、近年にまたヒット作を生むとは驚きと尊敬しかありません。

 

パーフェクトワールド

車イス?そんなの関係ない。大切なのは気持ち

川奈つぐみは、昔から絵が得意だった。高校卒業後は、東京のインテリアデザイン会社に就職。大学生の時に事故で脊髄を損傷して車イス生活になっていた鮎川樹と東京で再会し、付き合い始める。樹が心配なつぐみは、樹の家に通う回数を増やして疲労で倒れた。これをキッカケに、樹は別れを切り出した。そんな矢先に父親の病が分かり、退職して地元である松本に帰ることになった。そこで偶然再会したのが、つぐみと樹の高校の同級生である洋貴だった。洋貴は高校時代、つぐみに好意を抱いていた。再会したことによって思い出し、樹と別れたつぐみに告白をして恋人となった。高校の同級生の間での三角関係。つぐみは、どちらを選ぶのか。

つぐみと樹が付き合い始めて、樹の介護ヘルパーさんが樹に好意を抱いていると気付いたつぐみの気持ちが痛いほど伝わってきました。だったら、自分がと頑張ってしまうところも。倒れた時は、やっぱり無理がくるよなと思いました。そして、樹からの別れ話も納得でした。介護は短距離走じゃなくて、長い長いマラソンだから頑張り過ぎるつぐみを見ているのが辛かったんだと思います。言葉のひとつひとつに、つぐみを想う気持ちが詰まっているなと思いました。つぐみの気持ちが決まってからの強い意志と樹との固い絆には、涙が止まりませんでした。

 

Paradise Kiss

アトリエの世界観がすごい!恋と夢と人生に悩んでいたあの頃。

教育ママの元、進学校に通い受験勉強だけをしていた紫はいつもイラついていました。ある日、矢澤芸術学院・通称「ヤザガク」の生徒にファッションショーのモデルをやってくれないかと声をかけられます。ファッションショーをお遊びだと思っていた紫でしたが、ヤザガクのみんなは夢のために本気でアトリエで洋服を制作していたのでした。そのリーダー・ジョージの自己中心的な行動に振り回されながらも紫は恋に堕ちていきます。紫は、ヤザガクのみんな出会ってから、自分の人生について考え始めるのでした。そして、紫は自分の存在価値を認めてくれる場が欲しかったのだと気が付いていくのです。

アトリエの世界観と紫がジョージと出会って成長していくところに注目して欲しいです。俺様で人でなしのジョージですが、才能と人生哲学を持っていて大人な一面があります。紫は、ジョージに振り回されてひどい目にあっているように見えますが、人生の分岐点で自分の足できちんと立つことを教えてくれた大事な人だと思いました。ラストは賛否両論ありますが、リアルな展開です。紫はジョージと比べると平凡だったのだと思います。ジョージからの最後の贈り物、カギを送ってくるあたりとてもオシャレだと思います。紫に残してくれた数々の品は圧巻です。こんなことされたら、忘れられない人になってしまうので、ズルいと思います。

 

美少年、いただきました

ショタコン教師と見た目天使な訳アリ美少年の秘密の同居生活!

かわいい男の子が好きすぎる教師、佑香は癒しの梶谷玲央を密かに推し中。重度のショタコン(見る専門)を隠しながらも、しっかり観察&妄想をしていた。ある日、とある出来事がきっかけで、彼が見た目通りの性格ではないことを知ってしまう佑香。しかも、その体にはひどいアザがあった。家庭に問題がある玲央を勢いでかくまうことになってしまった彼女は、自宅でしばらく彼を保護することになった・・・。見た目は理想の天使、中身は小悪魔の玲央に振り回される佑香と、だんだん彼女を女性として気になってくる玲央の同居恋愛ストーリー!!

家庭内虐待の話もでてきますが、基本的には綺麗なお姉さんとかわいい男の子が同居していく中で、気持ちが近づいていくことが漫画の主題です。真面目な教師の佑香が、ショタコンスイッチが入ると完全なギャグキャラに変化するのが笑えます。個人的には佑香が鼻血を吹き出しながら萌えてるシーンが好きです。辛い背景を背負う美少年、玲央もかなりいい性格をしていて、そんな佑香をおちょくって遊んでいるのでいいコンビだなと思います。佑香の彼氏がでてきて、自分が子供としか見てもらていないと自覚し、佑香に対等に見てもらえるように頑張って成長しようとする玲央に心が揺さぶられます。いわゆるオネショタですが、笑いあり、キュンとする展開もあり、ちょっとした息抜きに読むのにおすすめな漫画です。

 

ピースオブケイク

20代の大恋愛叙事詩

主人公の志乃は24歳。流されるまま付き合っていた高圧的な彼氏と別れ、仕事も辞め、心機一転、叔父が所有するアパートに引っ越しをしてくる。引っ越してきた初日の夜、庭の草むしりをしていると、アパートの隣人である京志郎に出くわし、その笑顔に目を奪われる。その翌日バイトの面接に向かった先で、そのバイト先の店長として京志郎と偶然再会し、それから徐々に京志郎に惹かれていく志乃だったが、京志郎には同棲している彼女がいて…というストーリー。ストーリーが進むにつれ、京志郎の彼女であるあかりが出ていったことで話が大きく動いていきます。登場人物の心情が非常にリアルに描かれています。

ジョージ朝倉先生は本当に登場人物の心情を描くのが上手な漫画家です。主人公の志乃が店長である京志郎を好きになる場面や、あかりがいなくなってから京志郎と付き合い始めてからも自信の無さからあかりを気にしてしまう場面など、読者側が、あ、わかるといったリアルな感情を非常に叙情的に漫画に落とし込んでいると思います。コマどりなど魅せ方も映画的で本当に引き込まれます。また演出だけではなく、セリフがとてもキレイです。美しいのにどこか諦めがあるようなセリフがリアルで、それらが作品をロマンチックで魅力的なものにしているんだと思います。この作品は結果みんながハッピーエンドになれる最後だったのもよかったです。

 

フラウ・ファウスト

悪魔と契約した少女の旅の目的はー?

ある目的のために旅をするヨハンナ・ファウストはとある町で少年・マリオンを助ける。裕福な家の育ちではなかったマリオンだが、とても博識であり、ヨハンナはある条件のもと数日間彼の先生になる。そして新月の晩、マリオンは交換条件である”ある場所の扉”をあける。ヨハンナの旅の目的ーそれはかつて教会に封じられた己の悪魔・メフィストフェレスを取り戻すことだった……。不死と禁忌を犯したヨハンナは自らを狙う異端審問官や教会から己の悪魔を取り戻すことができるのかー。これは不死の禁忌を犯したファウスト博士の物語。ドイツを舞台したダークファンタジー。

悪魔や禁忌といった言葉が好きな人は好きになるかと。ドイツモチーフの世界観は珍しい。主人公もゲーテの戯曲に出てくるファウスト博士だったり、超重要悪魔はメフィストフェレスだったり、ヨーロッパの神話とかが好きな人には刺さる話です。ヨハンナが悪魔と契約した理由は探求心がある人は共感できると思います。それに教会が大分ブラックというかダークで、ダークファンタジーの王道をいってて非常に面白い。ヨハンナ、つまりファウスト博士は世間的には悪い奴で認識されているので、そういう人の真実は…みたいな話が好きな私にブッスリ刺さりました。全5巻でキレイに完結しているのでダークファンタジー好きにぜひとも薦めたい漫画です。

 

プリンシパル

自分の気持ちがわからない恋と友情のあるある!

学校で友達と上手く行かなくなった糸真は、家庭のゴタゴタもあり、実父を頼って北海道へ。そこで糸真は、和央と弦と出会い仲良くなります。しかし、和央と弦は学校の人気者で「抜けがけ禁止」の存在。糸真は、前の学校と同じ過ちを繰り返しそうになりますが、主犯の晴歌と向き合い親友になりました。糸真は、和央に好意を寄せてましたが、糸真の父と和央の母の再婚により、2人は兄妹となってしまうのでした。糸真と和央と弦は仲良しでしたが、和央は弦の過保護な態度から自立したくて3人の関係が少し崩れてしまいます。さらに、和央の好きな人は弦の姉だったのです。

学生時代の女子のあるあるが詰まっていて、最初すこし辛い展開ですが、すぐに解決しあとはラブコメへとシフトしていきます。後半は、自分の本当の気持ちがよくわからないといった恋愛あるあるが展開され共感できます。さっさとくっつけば周りの人を傷つけないのに、若気の至りが見どころです。糸真の心の声が、とっても正直で臆病で可愛らしく面白い。思い切ってそれを口にすればいいのにと思いますが、それが出来ないのが女子高生。その辺りの心理描写がとても上手くて入り込んでしまいました。辛いことから逃げても大丈夫。むしろ新たな出会いが待っているという感じの勇気がもらえる作品です。

 

プリンセスメゾン

持ち家をテーマにした心洗われるヒューマンドラマ

居酒屋チェーン店で働きながら、都内のアパートで一人暮らしをしている主人公の沼ちゃん。20代後半にさしかかりながら、年齢より幼く見られがちな彼女の夢は、理想の家を買うことでした。年収250万ちょっとでありながら真面目にコツコツ貯金をしてきて、持ち家取得のため様々な物件をみて研究してきた彼女は、不動産会社の常連でもあり、彼女の家さがしにみんなが応援していきます。主軸は沼ちゃんの話でありながら、家をテーマに様々な事情や考えをもって生きる人々のエピソードもちょくちょく挟んであるオムニバスストーリーな漫画です。

主人公沼ちゃんの理想の家さがしのため、不動産のみんなが親身になって応援してくれたり、とにかく登場人物みんなが優しい漫画です。ひたむきに一生懸命生きていく沼ちゃんの姿に心が打たれ、自分ももっと頑張ろうと前向きになれるし、心が温まります。また、一人でマンションを買う部分に関しても詳しく描かれており勉強になります。沼ちゃんの話も素敵ですが、1話で完結される様々な境遇の女性を描いた別エピソードも素敵です。家をテーマに心温かくなったり、少し寂しくなったり、いろいろな人の人生が描かれており感動します。読み終わると心が洗われ、自分ももっときちんと丁寧に生きようと感じられる漫画だと思います。

 

プロミス・シンデレラ

高2男子と27歳バツイチ女性のキャッチ₋な恋愛模様

夫と離婚することになり家を出た早梅(はやめ)27歳は、不運なことにお金の入ったかばんも盗まれ仕方なく公園で野宿をすることになりました。そこにやってきた高校生グループのリーダー格の壱成(いっせい)。壱成は以前に、気の強い早梅に恥をかかされたことがあり、復讐のチャンスだと面白がります。しかし住むところもなく気が滅入っている早梅を、壱成の親が経営する旅館で働かせるとしだいに惹かれ合う2人。そんな2人の前には早梅に好意を持つ他の男が現れ、高校生である壱成に自立できていないガキに何ができると言って早梅に猛アプローチします。生活力も経済力もないことに負い目を感じ、早梅と結婚するために自立しようともがく壱成。そして年上なのだから自分がしっかりしなくてはと言い聞かせる早梅。2人の未来はどうなるのでしょうか。

早梅のことを気の強いオバサンだと思っていた壱成と、壱成のことを気に入らない高校生と思っていた早梅。そんな2人が同じ屋根の下で生活する中で人としての魅力に惹かれ合い、恋愛をします。高校生男子と10歳近く年上の女性の恋愛。それは簡単にはうまくいきません。壱成は歳の差なんて気にならないと強気ですが、早梅は気持ちだけではどうにもならないこともあると現実的です。壱成は自立するために一人暮らしを始めたり、モデルのアルバイトを始めますが、かえってそれが2人の間にトラブルを巻き起こすのでした。将来のために今は我慢をしよう。そういってささやかなプレゼントでクリスマスを過ごす2人を応援したくなります!

 

ホスピめし

美味しく、そして健康に食べていますか?

主人公の麦子は管理栄養士です。主な仕事は病棟に勤務し、患者さんの「食」への状態から栄養指導をするなど。ときには医療チームのひとりとなって、食事の内容を検討したりします。例えば、普通の食事ではなく、ペースト状にしたほうがいいのではないかということなどですね。物語は様々な事例を挙げる形で、一話から数話完結型で進んでいきます。何度も出てくる言葉「食べることは生きること」。生きるためには栄養を体に入れてあげなければいけませんし、入れすぎもいけません。時には悩み、壁にぶつかりながらも栄養士として奮闘する姿が活き活きと描かれている作品です。

個人的に好きだったエピソードは、嚥下障害がありペースト食を食べている患者さんの娘のお話。彼女は、父親がす好きだったおにぎりを持ってきてしまいます。病院側がその事態を知ったときにはすでに遅し。患者さんはむせてしまい、一時的に食事を止めることになります。「おにぎりを食べさせるなんてありえない、無知だ」と怒る医師。しかし、麦子は「なぜ、娘さんはおにぎりを食べさせたかったか」について考えるのです。食欲が落ちている父親に対し、好きなものなら……と思うのは子どもとして当然のこと。そこにきちんと気付く麦子の視点が真っすぐで好感が持てるシーンでした。

 

ホタルノヒカリ

職場には隠せ!秘密の共同生活

雨宮蛍 27歳、インテリア事業部に勤める「ソツのないOL」だ。そんな雨宮は家に帰ると、3本ストライプのジャージにちょんまげ頭でゴロゴロするのが大好きな干物女になる。ある日、雨宮が家でゴロゴロしていると誰かが入ってきた。雨宮の職場の部長、高野誠一だった。綺麗好きな高野は、汚い家に愕然とする。そもそも、高野の実家になぜ雨宮が住み着いているのか。なんと、居酒屋で呑んでいた時に出会ったオジさんと酔っぱらった状態で口約束で契約したというのだ。酔っぱらったオジさんというのが高野の父親だった。ここから、綺麗好き上司と干物女な部下の秘密の共同生活が始まる。

家に居るときの格好が一緒だ!と親近感が真っ先湧いた作品です。家でまったりしてる時に、高野が入って来たときは背筋が凍りました。その原因を使ったのが自由奔放な高野の父親だと知った時は笑えました。そして、高野の人柄がこんなにもキッチリしている理由も。父親を反面教師にしてたんだと。「アホ宮」と散々言いながらも、面倒を見ていく高野にはキュンとなりました。年上、頼り甲斐があっていいなとも。雨宮と高野が同居していることがバレそうになるシーンでは「うわ、バレる!そこ、そこにいる!」と何度思ったことか。このスリルも、この作品の楽しいところです。

 

ミステリと言う勿れ

心が軽くなるカウンセリングミステリー

天才的な頭脳を持つ青年が複雑な事件を解き明かす痛快ミステリー、の皮をかぶったカウンセリング型ヒューマンドラマ。主人公はマイペースで天然パーマ以外とらえどころのない久能 整(くのう ととのう)。ある日殺人事件の容疑者として連行された彼は、絶対的な証拠の数々と刑事たちの容赦ない尋問に一人で立ち向かうことになります。拘束された彼がしたのはただ話すことだけ。相手の表情やしぐさ、何気ない会話から問題の本質を見抜く久能の言葉に、いつのまにか刑事たちとの間には妙な信頼感が出来上がってしまいます。「真実は人の数だけある、でも事実は一つ」事件ついて別の見方、可能性を示していくうちに、断片的であった情報が驚きの事実を導き出していくことに。久能の不思議な言葉の力に毎回脱帽してしまう爽快ストーリーです。

ミステリーの解決と悩みの解決という2つのカタルシスを巧妙に組み合わせたよくできた漫画です。
何かに悩んで傷ついたことがある人なら読んでみてほしいです。「つらいよね」、「あいつが悪いよ」とか、そういう言葉で一方に寄り添うのはありふれていて薄っぺらくも思えるんですよね。対して久能が考えるのは「なんで?」という根本的な視点。無視するのが当然だと思っていたような。狭い世界でうーんと唸っていた自分に気づかされるんです。そして「もっと聞かせて!」と犯人と一緒に久能のお言葉を待つというミステリーらしくない展開に……。ミステリーの面でも、事件がよく練られている上に、久能の自由な発言でスポットがあちこちに当たり展開が読めません。久能流にそれぞれの登場人物に向き合っていく様が面白くて一気見してしまいました。

 

元カレが腐男子になっておりまして。

同人誌コーナーにいた腐男子はまさかの元カレ!!!

給料日、帰宅時に立ち寄るはとある書店のBL同人誌コーナー。赤土桃はそこでBL本を物色する腐男子と出会う。わー腐男子さんだー珍しーあっそれ私の推しカプ…なんて一人テンションをあげる桃だったが、なんと彼は元カレ・片倉錫也だった!高校時代にある「忘れ物」をし、気まずくなって付き合いは自然消滅した。しかし錫也はその「忘れ物」によって立派な腐男子になり、全力でオタク街道を走っていた。その場で別れた二人だが、なんと勤務先のビルまで同じでー!?オタクゆえに再び出会った二人は桃の友人・幸音や留学生・シルヴィオと共にオタク街道を走り続けるー!!

オタクが全力で同意を示す面白い漫画です。漫画描き、字書き、イベント未経験、アニメ大好き留学生(not腐)と、いろいろなオタクがいるのでオタクはどれか一つは当てはまると思います。読んでて共感や新発見するのでとても楽しいです。全体的にオタク中心の話ですが、ちゃんと恋愛もあります。桃ちゃん大分鈍いですが…頑張れ!片倉錫也!!片倉は基本可愛いです。オタクとして私の代弁をしてくれるキャラ。性格も良くて、桃は周りに合わせて作った彼氏といいますが、初っ端からアタリ引いたな。と思う位いい奴です。シルヴィオはキラキラコミュ強ですがいい奴。幸音と出会えてよかったね。イタリア男らしくスマートに口説いてくれます。全体的にコメディで楽しく読めるオタク漫画です。

 

モトカレマニア

元カレを推す、妄想激しめ「元カレマニア」

難波ユリカは、元カレ・マコチをまるで推しのように崇拝し、元カレの存在を動力としている27歳の女子。現在、中途採用でチロリアン不動産の営業に仮採用中です。ユリカの大学からの友達・周防ひろ美は、元カレと心で会話する妄想癖をヤバイと諭しますが、ユリカはマニアとはそういうものだと開き直り、自らを「元カレマニア」と称するのでした。ユリカは、お客の山下のホクロがマコチと同じ場所にあるというだけでキュンとしてしまうほど。そんな時、マコチがチロリアン不動産に勤めているとわかり、舞い上がりますが、「昔のバイト仲間」と言われ落ち込みます。そしてユリカは、妄想のマコチと現実のマコチにギャップがあることに気が付くのでした。

見どころは脳内会議。元カレマニアは「くだらない」という誉め言葉が合います。しかし、くだらないと思いながら誰しもが、元カレとのエピソードを美化して辛い時に少しだけ思い出すことくらいはあると思います。ユリカは、そんな誰しも心にある淡い想いを誇張して楽しませてくれているように感じます。特に面白いのは、ユリカの脳内会議。脳内会議を見てわかるのは、妄想癖は短所ではなく様々な状況に対応する想像力の高さが養われているようにおもいます。この脳内会議のおかげで、ユリカは冷静さを保てているのです。元カレでなくとも、アイドルなど推しが居る人も共感できる内容です。

 

屋根裏部屋の公爵夫人

有能な資産家令嬢による公爵家の立て直し

ホロウェイ伯爵令嬢のオパールは、お転婆な性格だが、結婚に夢を抱いているような女性だった。ある日、国有数の資産家である父親のホロウェイ伯爵の自宅で舞踏会が開かれた。その舞踏会の最中にオパールは庭で男に襲われてしまう。男を返り討ちにしたはいいが、舞踏会の参加者によって、瞬く間にオパールの醜聞が広がってしまった。社交界においてオパールの貴族令嬢としての評判は地に落ちてしまった。それから数年、オパールのひどい噂は消えなかった。オパールは結婚についてはもう諦めていたが、父の命令で貧乏な公爵に嫁ぐことになった。しかし、公爵には蔑まれ、使用人にも邪険にされる。さらに、公爵邸には夫の愛人らしき人物まで住んでいた。

不本意な噂のせいで社交界では爪弾きにされて、政略結婚した公爵は無知で残念な人、公爵家の使用人達は敵意むき出しで仕事をしない、公爵家の天使も敵意むき出しで接してくる、主人公のオパールの境遇がとても不憫です。しかし、持ち前の負けず嫌いな性格のおかげか、賢い為政者としての素養のおかげか、絶対に心が折れない姿が女性ながらにかっこいいです。旦那さんは周囲が甘やかしたせいかオパールよりも精神的にまだ子どもっぽい印象を受けます。オパールの悪評を信じてまともに関係を築こうとしていませんが、オパールの行動によって自立できれば、夫婦としてやり直せるかも知れません。しかし、オパールの当初の望み通り、自由に幸せになって欲しいとも思います。

 

山田くんとLv999の恋をする

こんな年下イケメン男子に恋したい!

付き合っていた彼氏にネトゲで好きな子ができたと振られてしまった大学生の茜。見返してやると意気込んで元彼も来ると思われるゲームのイベントにお洒落して行くが、転ぶし元彼が彼女と仲良く歩いてる姿に撃沈。しかし、そこで出会ったのは同じネトゲのギルドに所属しているアバターがアフロの山田。この山田くんがめちゃくちゃカッコいいのです。茜は無理矢理元彼に山田を新しい彼氏と紹介して、山田を居酒屋に連れて行き振られた愚痴を聞いてもらうのですが、山田くんは全然興味なし!でもなんだかんだ優しいのか一緒にいてくれる山田の前で茜は飲み過ぎて泥酔。山田くんは仕方なく自分の家に連れて行くのでした。一夜を共にしたけど2人は何もなし、もう会うこともないでしょうと思ったがここから少しずつ2人は急接近していくのです。

めちゃくちゃかっこいいけど恋愛に興味なさすぎて悪気なく女の子を泣かせるモテ男山田くん。最初は茜ちゃんこれを攻略するのは大変だよーて思って見てたけど、だんだん山田くんが恋愛レベルアップしてきてその優しさに胸キュンが止まらない。少しずつ山田が茜ちゃんを見る目が優しくなってくるのです。最初はなんだこの人みたいな感じだったのに、元彼に振られたのから少しずつ立ち直ってる茜ちゃんを見て元気になって良かったって思ったり、茜ちゃんをすぐ見つけられたり、どんどん山田の中で茜ちゃんが特別になってく様子をドキドキきゅんきゅんしながら読むのが最高に楽しいです。

 

やわ男とカタ子

色んな意味でお固い女性がやわらかい男性に出会って成長するラブコメディ

自分はかわいくない…でかくてかたくて眼光がするどいたくましい女…そう思っている主人公の藤子はある日かわいらしい女の免許をもっている親友と共に合コンに参加していた。合コンに参加しているが、親友と違ってかわいい女としての免許を持っていないと感じた藤子は合コンの場で、男性を引かせるような喪女エピソードを語りはじめるが、つらくなりトイレにこもってしまう。そして、帰ろうとした藤子に合コンに参加していた男性の人・小柳が声をかける。同じ方向なので一緒に帰りましょうかと小柳に2件目を誘われた彼女は小柳とサシで飲みあうことになる。でも、この小柳は実はいろんな意味でやわらかい男で…!?これは、固い女性である藤子とやわらかい男性である小柳が繰り出す、成長と恋の物語

主人公が今まで恋愛経験がなく、自信のない女性で自分を卑下しまくるのですが、それらの言動に共感することも多くとても身近に感じます。そういった最初は自信がなかった主人公はやわらかい男である小柳の力を借りてどんどん変わっていく姿、小柳との関係性にも注目です。また、二人を囲む主人公の親友でかわいらしい女の象徴である久美と主人公の関係性や、そのほかにも色んな男性や女性が恋愛について、結婚とは何かについて様々な思想を出して主人公や小柳と関わっていきます。二人だけでなく、そういった周りの登場人物のがどうなっていくのかを見ていくのも楽しいです。

 

来世は他人がいい

平和協定のため婚約させられた極道の孫娘と孫息子!宿命のふたりの歪んだ恋の物語!

関西最大の極道の組長の孫娘・吉乃は、ある日関西と関東の極道の平和協定のために、関東最大の極道の総長の孫息子と婚約させられる。婚約者である孫息子の顔も知らない吉乃は当然反発するが、祖父の思い付きで東京の婚約者の元へと送り出されてしまう。そこで出会った霧島と名乗る男は、極道の家に生まれたとは思えないほど普通で優しい「いい人」だったが、吉乃は霧島になんとも言えない気持ち悪さを感じていた。そして、数日後化けの皮が剥がれた霧島に対し、芳乃は極道の孫娘らしいキレ方で報復する。その吉乃の態度で恋に落ちた霧島は、引いている彼女の腕をつかみ熱烈な愛の告白を告げた。これは、極道に生まれた宿命の二人の、いびつで燃えあがる恋の物語。

とにかくキャラが作りこまれており、歪んでいる吉乃の性格も、霧島の性格も、その背景や背負ってきたものを知るとおのずと納得できるような説得力のある物語です。ラブロマンスにしては物騒すぎて、ラブコメにしては血生臭い本作は、とにかく登場人物ひとりひとりの人生が複雑に絡み合った人間ドラマが見どころです!ところどころで普通とは違う思考を繰り出し、相手をねじ伏せる芳乃の痛快な姿と、そんな芳乃に心底惚れているように見えるのに、まだどこか影のある霧島。近づいているようで遠ざかっているような、二人のいびつな恋の物語が濃厚なタッチで描かれた作品です!

 

Love, Hate, Love.

夢を手放して見つけた、はじめての恋

夢を手放して見つけた、はじめての恋。バレエ講師の貴和子(28)は、プリマの道を諦めたばかり。今まで夢のために伸ばしていた髪を、今日、バッサリ切った。はじめてのタバコに手を出すも、当然むせてしまう。そんな折、隣のベランダから声をかけてきたのは、大学教授の隣人・縫原(52)だった。貴和子のバイト先の常連でもあった縫原の柔らかい言葉や姿勢に、貴和子は惹かれていくが、年齢や周りの声が貴和子を取り囲む。はじめてのショートカット、はじめてのポテチ、はじめての恋。そしてたくさんのスキとキライ。ふたまわり年の離れた貴和子と縫原の、静かな大人の恋を描いた作品です。

はじめて読んだのは大学生の時で、もう何度読み返したかわからないくらい大好きな作品です。ヤマシタトモコ先生の作品はどれもそうですが、貴和子と縫原の言葉がどれも文学的で、二人の恋を柔らかく繊細に包んでいます。スキなものを本当にキライになってしまったら戻れない。ずっと抱いていたスキがキライに変わってしまう前に、夢を手放し傷ついた貴和子が、新しくスキを見つける姿は、貴和子と同じ歳になった今でも胸を打ちます。何かを諦めたことがある人にはきっと響くのではないでしょうか。優しいけど少し臆病な縫原と、新たな日々を踏み出す貴和子の姿を、ぜひ見ていただきたいです。1冊完結でさっくり読めます。(三浦しをんさんのあとがきも秀逸です)

 

リメイク

仕事の勇気を与えてくれる漫画

20代半ば、派遣社員として可もなく不可もなくなんとなく働いていた奥村かのこは、たまたまデパコスのタッチアップをしてもらったことを機に、張り合いもなく生きている日々を変えなければと決心する。事務の仕事の契約更新を断り、ビューティーアドバイザーとしてデパートの化粧品売り場に劇的なキャリアチェンジをしてデビュー。先輩BAの指導をもらいながら、ゼロからのスタートで悩んだり失敗したりしながらも、少しずつ実績を積んでお客様に信頼されるBAとして成長していくストーリー。職場で機になる人もでき、恋に仕事に挑戦する日々を描いた漫画。

なんとなくやっている仕事から勇気を出して離れ、全く知らない世界に飛び込んで挑戦していく主人公に勇気をもらい、すごいなあと感動するし応援したくなります。意地悪をしてくるわけではないけれど、新しく入った職場での人間関係やトラブル、仕事で失敗したり、自分よりできる人を見てやっぱり自分には無理だったんじゃないかと思ってしまう場面など、職種は違えど現実世界でもありそうなストーリー展開で入り込むことができました。転職して新しい世界が開けたことで、恋愛にも積極的になれた主人公の行先が気になってどんどん読んでしまいました。

 

歴史に残る悪女になるぞ

ヒロインより悪役令嬢がいい?!歴史に残る悪役令嬢を目指して!!

綺麗ごとを並べるヒロインよりも堂々とした悪役令嬢に憧れる主人公が乙女ゲーの悪役令嬢に転生した?!悪役令嬢に転生し喜ぶ主人公は将来、立派な悪役令嬢になるために訓練を始める!勉強に剣術、魔法の練習も欠かさない主人公は堂々とした立派な令嬢へと育っていく!そして、学園に入学した主人公は世間知らずなヒロインと考え方の違いから度々衝突することになるのだが……。悪役令嬢になるほど王太子に溺愛される主人公は果たして立派な悪役令嬢になれるのだろうか?!少しズレた主人公が悪役令嬢を目指す異世界漫画!

主人公の悪役令嬢への熱意と勢いが気持ちいいです!姑息なイタズラをする嫌な悪役令嬢ではなく、王様に苦言を申し上げるような豪快な悪役令嬢に育っていくので気持ちよく読み進める事ができます!また、夢のような理想を掲げるヒロインに対して真っ向から現実的な問題を叩きつける様子はスカッとします!この様に敵を作りやすい主人公ですが、同時に主人公の考えに理解を示す者も多く、特に王太子との関係は中々に面白そうな展開になりそうで楽しみです!異世界系の悪役令嬢ものが好きな方にオススメです!

 

ReReハロ

恋の始まりは胃袋を掴むことから!

実家がお金持ちで、一人暮らしをしている高校生の湊。実家から家政婦の派遣を止められてしまった湊はある便利屋のサービスを利用することにしました。便利屋からやってきたのは同じく高校生のリリコ。親が急病のため、代わりに派遣されてきました。湊はリリコが未成年のため、きちんと仕事をできるのか不信感を持っていました。しかしリリコの作る料理に胃袋を捕まれ、リリコが夕飯を作る代わりにリリコの家の便利屋の仕事を手伝うという条件で、雇用関係を結ぶことになります。日々、やり取りをするうちに、お互いが気になるようになり徐々に距離が近づいてきます。

好青年でハイスペックに見えていた湊は実は我儘で、生活能力がまるでないのがギャップで良かったです。リリコと湊の2人が徐々に惹かれあっていく姿は胸キュンするシーンが多く、読んでいてドキドキします。育った環境が2人とも異なり、お金持ちの家の子と庶民の家の子ですが、意外とリリコの方が強いのかなと感じられるのもバランスが良かったです。また、リリコの作る夕飯がいつも美味しそうなところもこの漫画のポイントかなと思います。湊がそれを美味しそうに食べるので、こちらもお腹が空いてしまいます。主人公の2人以外の登場人物も魅力的です。最初は意地悪なのに、リリコと触れると最後はみんな良い人なんだなとわかります。最後は気持ちよく読み終われる作品です。

 

恋愛不感症ーホントはもっと感じたいー

大人の大恋愛万歳!

会社の皆んなから、主人公朱里(しゅり)の見た目が派手なのと、巨乳でスタイルいいことから、誘惑しているビッチと勘違いされてしまう。本人は男性経験が無く、付き合っても恋愛不感症だと思い込んでいるから、誰とも上手く行かず。そんな時に会社のイケメン課長、朝倉課長と出会い、朱里の事を外見以外でちゃんと見ていていてくれる優しくて、厳しい上司と恋愛関係になって行く。クールで女性の扱いにも慣れている課長にも、過去に色々とあり本当に女性を信用して、愛した事はなかったんじゃないかと思う。そんな課長は恋愛に対しても、奥手になっていた。

朱里の見た目と反して、真面目な人柄、一生懸命さがいいと思いました。住む家を無くした時に、家政婦と雇ってくれた人のいい朝倉課長。そんな2人は過去にお付き合いした異性から、人を愛せないと言われてトラウマになっていたところを、惹かれあい、お互いすれ違いになりながらも、関係性を構築して行き、大人の大恋愛的な感じでいいと思います!途中、朱里にライバルが現れソワソワしましたが、朱里が課長の元から一旦離れた事で課長が、朱里の大切さに気づき、そこから急展開してプロポーズまでするまでのストーリーは何回も読んでしまいました!完結するまで見守って行きたいと思います!

 

私の少年

歳の差カップル漫画に名作が生まれた!

スポーツメーカーに勤める30歳の多和田聡子は夜の公園で、12歳の少年早見真修と出逢います。真修は今でいう育児放棄を受けているような状況で、見放すことができなかった聡子は真修を助けたい気持ちから交流を持ち始めます。年の離れた二人ですが、交流を重ねていくうちにお互いの心に触れる瞬間を積み重ねていきました。お互いがお互いにとって必要だと感じ始めたとき、その年齢差から周りに色眼鏡で見られ、結果聡子は真修から離れることを決意します。それから何年かたち、劇的な再会を遂げるのですが、そこから二人が迷いながら歩む道を、繊細な心理描写とともに丁寧に描いていきます。

聡子がとにかく人間として真面目・常識人なので安心感と共感を持って読めます。出会ったとき小学生だった真修が再会の時は中学生になっており、真修の中に恋心が生まれていく過程を繊に描いています。何がスゴイかって、この時の真修の表情です。自分の初恋の気持ちまで掘り起こされるような表情でした。胸がぎゅっと締め付けられるような思いで漫画を読みました。年齢差のある二人ですから葛藤の中にいます。けれどこの二人を見ていて、人を好きになるって、相手を必要とする気持ちってこうだったんだよね、と熱い気持ちで思い出しました。恋愛漫画だけど、性的描写は全くないです。設定が設定だけに、不潔感も出てしまいそうな危うさがあったのに、まったく無く、ラストまで持って行った、そのストーリー構成力も素晴らしい漫画だと思います。

 

私たちはどうかしている

ドロきゅんとミステリーの融合

七桜の母は和菓子職人として光月庵で、幼い七桜を連れ住み込みで働くことになる。光月庵には、七桜と同い年の跡継ぎ椿がいた。椿は七桜を「さくら」と呼び、こっそり母屋から七桜の部屋に遊びに行き仲良くなり、互いの初恋に。ある日、椿の父が殺害される。その犯人として七桜の母が椿の証言によって挙げられた。初恋は憎しみに変わってしまう。七桜も和菓子職人となったある日、若い男性から七桜宛の母からの手紙を受け取る。「私はやっていない」後日、ある和菓子コンペで椿と再会するも椿は気付かない。このコンペの後、「勝手に決められた結婚を破談にしたいから結婚してくれ」と言われ、七桜は母の無実を証明するチャンスと受け入れた。破談に成功し、七桜は婚約者として光月庵に潜入することになる。椿の父殺害の真相は?椿は七桜にいつ気付くのか?

浜辺美波が七桜を、横浜流星が椿を演じたドラマの原作漫画。光月庵の正統な後継者が決まった先の話が気になり読み始めました。初恋がこんな形で憎しみに変わってしまう衝撃的な始まりですが光月庵にとっては序章で、もっとたくさんの深い秘密に引き込まれていきました。現在は、椿の父を殺害した真犯人が推測されていますが、その人物に対してとても冷やかな感情が沸いてきます。しかし、本人はまだ何も語っていないので確定ではないですが、状況証拠だけは揃ってきています。初恋が憎しみに変わってしまったという悲しい状況がどうなるか最後まで読んでいきたいと思います。

 

わたしのお嫁くん

距離感がくすぐったい!癒し系女性マンガ!

営業4年目、26歳の速水穂香は会社のアイドル的存在だ。職場では可愛がられ仕事もテキパキとこなす一方、人には言えない一面があった。ある日、落とし物を届けに速水の自宅を訪れた後輩の山本知博だったが、そこで速水の裏の部分を知ることとなる。実は、速水は片付けが苦手で超汚い部屋で生活していたのだ。速水への憧れを抱いていた山本は、ショックを受けながらも酔った勢いでどんどん部屋を片付けていく。山本には家事・片付けが得意という一面があったのだ。お互いの裏の部分を知った二人は、徐々に打ち解けあい、速水の家に山本が家事をしに訪れる日々が始まった。山本と過ごす時間に居心地の良さを感じていた速水は一緒に住むことを提案するが、それは嫁としてという意味だった。

仕事では速水にリードされている山本が、家では主導権を握って家事をこなしていく様が爽快です!お互いの足りない部分を埋めあいつつ、関係のバランスがとれた理想的な人間関係を築いていると思います。二人での生活に居心地のよさを感じつつも、ふとした瞬間お互いを異性として意識する展開にはドキドキが止まりません!会社と家での姿にギャップがあり、二人で秘密を共有しているというシチュエーションにも胸がときめきます!恋愛面だけではなく、端々に笑える要素も詰め込まれていて、楽しみの尽きない作品です!速水と山本のくすぐったい距離感に注目の癒し系女性マンガです!

 

私のことを憶えていますか

アイドルとの禁断の恋?!

主人公のはるかは、男っ気のない会社で働くライター。執筆する記事も芸能ゴシップが主な担当で、芸能人からすると疎ましい存在。自身がファンである、男性タレントの記事も担当することになるが、関わりが増えるうちにおかしな偶然に気づいていく。なんとそのタレントは、幼少期によく遊んでいた年下の男の子だった。当時は年下を好きな自分が恥ずかしく、彼の兄を好きなフリをして公言していたがタレントも当時は自分のことを好きだと言ってくれていた両想いであった。大人になってから再開した際には相対する敵となる立場となってしまっていた2人だが...。

多くの作品が映像化された、東村アキコ先生の作品です。女性が大好きな描写がつまっている、宝箱のような本作に、読み進める手が止まりません。登場人物たちの心情や表情の変化がたまらないです。芸能ゴシップのライターと、芸能人(大人気アイドル)といった2人の立場も憎しみあうはずなのに惹かれ合っていく、関係性に変化があり、見ものです。現実にはなかなか起きえないシチュエーションだと分かっていながらも自分にも過去の両想い相手の男の子とこんな甘酸っぱいハプニングが起きないか夢をみてしまいそうになります。主役2人意外のわき役たちも良いキャラをしており、クスっと笑えるようなシーンも多いです。

 

ヲタクに恋は難しい

筋金入りのヲタクに恋は出来るのか!?

隠れ腐女子の桃瀬成海は転職先で幼馴染の二藤宏崇(重度のゲームヲタク)と再会。危うく転職先でヲタバレするが、なんとか危機を回避。腐女子ばれをきっかけに彼氏と別れた成海だったがゲーム、残業、さらにコミケの売り子同伴可など、まあ、なんやかんやで宏崇と付き合うことになる。しかし成海は擬態してきた隠れヲタク、素の状態でお付き合いをしたことがない。宏崇もゲームばっかりで付き合ったことがない。不器用なヲタク同士の恋はかなり難しくて…。腐女子、漫画描き、ゲーヲタ、コスプレイヤー、浅く広くなライトヲタ、濃ゆいヲタクたちによる、爆笑必須のラブ?コメディ!

ヲタクあるある満載。ヲタクなら大体どれかに共感できるし当てはまる。ヲタクじゃなくても笑えるであろう面白さがある。突然のドラクエ演出、かと思ったらとんでもない少女漫画演出。元ネタがわからなくても大丈夫な仕様になってます。成海ちゃんは宏崇に対してのみ鈍くなるので全力で宏崇を応援中。頑張れ。職場の先輩、樺倉先輩と花ちゃんは大丈夫です。くっついてるから大丈夫です。ヲタ恋は女性陣のヲタク濃度が高いですがヲタク的には女性陣の言動に共感しかないんですよね。男性陣はあんまりヲタクっぽい言動はしてないです。でもヲタクです。かっこいい、いい男が見たい人は樺倉先輩をオススメしておきます。彼はいい人でいい男。ゆっくり進む恋愛と、激しいヲタク脳のギャップに笑う事間違いなし!

 

最後に:人気おすすめ女性漫画100選

今回は人気のおすすめ女性漫画を紹介していきました!

恋に仕事、結婚に育児など、大人の女性が共感できるポイントが盛りだくさんです。

気になる作品があれば是非チェックしてみて下さい!

-女性漫画