今回はLaLa(ララ)に掲載された人気おすすめ少女漫画を紹介していきます!
LaLa(ララ)は白泉社出版の少女漫画雑誌です!バラエティに富んだパワー溢れる作品が多くなっており、作品の幅は定番の恋愛物から少しコアな作品まで様々です!
高校生を中心に10代・20代の読者が多く、少女漫画の中では比較的大人向けのコミック誌となっています。
前置きはこれぐらいにして……
【2022年版】おすすめ少女漫画100選!胸キュンが止まらない!
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LaLa・LaLaDXに掲載された人気おすすめ少女漫画
アイドリッシュセブン
これを見ればアイドルを応援したくなる!
アイドルグループ結成のためのオーディションが行われ、選ばれた7人で寮生活をすることになります。デビューまでの道のりは険しく、いきなり大きなライブ会場でライブをしても認知度や人気が無ければお客さんが入るわけでもなく、たくさんのバラエティ番組や音楽番組で経験を積み重ねていきます。メンバー個性豊かで、バラエティ番組でメンバーに話をふって面白くすることを得意としていたり、演技力に優れてドラマ出演をするメンバーもいます。アイドルのライバルも登場し、お互いに切磋琢磨しながら成長していきます。あなたはどのメンバーを応援したいですか?
アイドルを応援したくなります。彼らがどんな思いで、どんな苦労を積み重ねてアイドルという仕事をしているのか。アイドルを志した理由は人それぞれ違います。憧れのアイドルのようになるため、歌が好きでみんなに聞いてほしい、など様々です。どんどん成長していく姿を見ることができ、なによりメンバー同士の絡みも可愛くてきゅんきゅんしてしまいます。ライバルが登場し、たくさんの出来事を経て、アイドルのトップを目指す姿は、私たちに勇気を与えてくれます。アイドルの応援をして、また明日から頑張ろう!ときっと思える作品です。
赤髪の白雪姫
どっぷり浸かれる王宮ファンタジー!
白雪は髪の色が珍しい赤色で、それによって危険な目に遭うことも多かった。元々は隣国タンバルンに住んでいたが、タンバルンの王子の愛妾となるよう言われ逃げた時にクラリネス第二王子ゼンと出会い、その繋がりが広がりクラリネスの宮廷薬剤師として働くようになりました。ゼンをはじめ、様々な人との繋がりが白雪の人生を大きく変えていき大きな世界へと広がります。クラリネスで自分の居場所を探し、見つけていく白雪とその周りの人たちとの出会いが素敵な縁となってストーリーが次々と進んでいきます。それぞれの立場が変わっても大切なことは変わらず突き進む白雪やゼンの姿は見ていて眩しいです。
ストーリーが進んでいく中で、白雪やゼンを始め周りの全てのキャラが成長していく姿は飽きることなく次々と引き込まれていきます。登場人物全てが素敵な人ばかりで嫌な気持ちになることがありません。絵も丁寧で綺麗で、特にドレスや城、夜空などはうっとりするほど圧巻です。白雪とゼンと関係も気になるのはもちろん、その周りの人物との関係も全て重要で話の内容もとても作り込まれていて物語の世界にどっぷりハマってしまいます。言葉選びもとても上品で憧れの気持ちが読み進めるうちにさらに強くなっていきます。今後もますます目が離せません!
うそカノ
ウソから始まる天然女子と完璧主義男子のラブストーリー!
すばるは同級生の入谷にずっと片思いしていた。ある日、入谷が「彼女のふりをしてくれる人」を探していることを知ってしまった。そこですばるは入谷のうそカノに立候補することにした。今まで話すこともできず、遠くで見ているだけだったので、入谷との接点が持てたことにすばるは喜んだ。シャーペンを交換したり、一緒に下校したり、デートしたり、恋人らしいことをするようになった。入谷が笑っていると自分もうれしく感じ、いつか本物の彼女になれたらと願っていた。しかし、ひょんなことから入谷がうそカノを必要としている理由を知ってしまう。うそから本物になれる日が来るのだろうか。
最初は初恋の女性のためにウソの彼女を探していた入谷でしたが、いつの間にかすばるを溺愛していくようになります。勉強はできるけれど、人の感情の機微に疎く、無自覚にすばるのことを不安にさせていました。すばるにどれくらい自分のことが好きか聞かれても上手に誤魔化すこともできず、すばるが自分を好きなほどには好きじゃないと素直に応えてしまいました。しかし、すばるに近づく男にはちゃんと嫉妬し、すばるとのデートを完璧に成功させようと努力もするようになりました。すばるが望んだようなお互いが大好きな両思いの本物の彼女になることができて、本当に良かったと思えました。かわいいお話が多くて、2人の恋を純粋に応援したくなる作品でした。
狼陛下の花嫁
バイト花嫁と二面性の王様の仮初め結婚生活!
白陽国の下級役人の娘の夕鈴は、お金に困っていた。父親がすぐに借金を作るからだ。そんな時、高賃金で割の良い仕事があると、父親からバイトを紹介された。後宮の下働きだと言われていたのに、ふたを開けてみればあの冷酷非情な「狼陛下」と言われている珀黎翔の花嫁役だった。高賃金だし、お金にも困っていたためバイトを引き受けるか悩む夕鈴だったが、断ろうと陛下の側近の元へ向かう。そこには「狼陛下」とはほど遠い、子犬のように雰囲気の柔らかい、優しげな陛下の姿があった。そんな陛下の秘密を知ってしまったが為に、臨時花嫁を引き受けざるを得なくなってしまった。はたして夕鈴は無事に下町に帰ることができるのか。
下町に住んでいる庶民の夕鈴は、騙されて冷酷非情と噂されている国王陛下の臨時花嫁をさせられることになります。しかし、仕事を始めてすぐに、実は陛下が子犬のようなふんわりした優しい性格の青年である、という国家機密をうっかり知ってしまいます。陛下の本性を知ったことで、国を想いがんばっている陛下のために、自分も協力しようとする夕鈴が、とっても良い子で好感が持てました。人前で陛下といちゃいちゃする仕事は恥ずかしいし、居たたまれないけれど、仕事を全うしようとする夕鈴がかわいかったです。そんな夕鈴に陛下がどんどん惹かれて行っている姿に、きゅんとしました。お互い好きなのになかなか進展しないもどかしい感じも楽しめる正統派な少女マンガでした。
学園ベビーシッターズ
笑えて泣ける学園子育て劇場!
竜一と虎太郎の兄弟は、飛行機事故で両親を亡くしてしまった。そして、身寄りをない2人は、同じ飛行機事故で息子夫婦を亡くした森ノ宮学園の理事長に引き取られることになった。竜一は優しいおばあさんに引き取られることになったと、まだ幼い虎太郎に説明して、慰めていた。しかし、実際に会ったおばあさんは、タダで2人の面倒をみることはしないと宣言する。成人するまで面倒をみる交換条件として、学園の職員達の子どもを預かる「保育ルーム」で子どもたちの世話をするベビーシッター部に入部することだった。竜一と虎太郎の保育ルームでの楽しい生活が始まる。
中学生で両親を亡くしてしまう経験をしたにも関わらず、まだ幼い虎太郎を一生懸命支える竜一のけなげな姿に感動します。そんなお兄ちゃんが大好きな虎太郎もとってもかわいいです。保育ルームのみんなと海に行ったり、動物園に行ったり、クリスマスパーティーをしたり、遊んでいる姿もかわいいし癒やされます。一見、怖くて言動も厳しいおばあさんですが、熱を出せば看病してくれたり、忙しくても発表会に来てくれたり、不器用ながらも優しさを示してくれる姿に感動します。竜一と虎太郎が優しい人たちに囲まれて、楽しく生活する姿を見守り続けたいと思える作品です。
輝夜姫
サバイバルSF恋愛物語
竹やぶで拾われ施設で育った主人公晶は施設での記憶がないのだが、高校生になり施設での家族だった友人に出会うところから物語が始まる。義母と同姓関係を求められ不安定だった晶は家をでて、米軍主催の島でのキャンプに参加する。図らずともそのキャンプにはその島にあった施設で育った子供たちが集まっていた。また、主催する米軍にはキャンプ開催以外の思惑があった。その米軍が派遣したハンターに子供たちは狙われる!狙われるのには理由があり・・・育てられた施設は普通の施設ではない!?有名人に似ている子供!?有名バスケット選手に似ている子供!?果たしてなんの施設だったのか、狙われるのはなぜなのか。竹取物語をベースにした近未来SF作品!
なによりも「竹取物語」をベースにした近未来SF、という他にはないジャンルである。だれもが知っている竹取物語からこんなストーリーが生まれるなんて!と読者は思うだろう。誰もが知っている話がベースにあるからこそ、壮大なストーリーでも引き込まれるものがある。大きな見所は壮大なストーリーに加えて、美しい絵。人物はもちろんのこと衣装や建物の細部にまでこだわっているのはさすが清水玲子先生といったところ。人物の感情表現も素晴らしい。晶が怒る、泣く、といったシーンは作品を数年前に読んだにも関わらず、記憶に残っている。割と長めの巻数であるにも、中だるみすることなく常に緊迫した雰囲気があり、一気読みしてしまう作品である。
彼方から
今なお色あせない不朽の名作!
主人公・立木典子(以下、作品に合わせてノリコ)はどこにでもいそうな女子高生。しかし、ある事件に巻き込まれて異世界へ飛ばされてしまいます。不思議な樹海にいることに気づいた彼女が出会った青年・イザークは特殊な能力をもっていました。なぜ彼がそこにいたのか。イザークは「天上鬼」としてその異世界を支配すると予言されていました。そして、彼を天上鬼に目覚めさせる存在「目覚め」として現れたのがノリコだったのです。イザークは秘密裏に目覚めを殺すつもりでいました。しかし、あまりに普通の女の子であるノリコを目にし、彼女を連れて樹海から去ることにします。彼は果たして「目覚めて」しまうのか。イザークとノリコの微妙な関係も絡め、壮大な世界観で描かれたロマンティックファンタジーです。
初出が1991年ですので、ちょうど20年前の作品となっています。しかし、今読んでも絵柄などまったく古さはありません。好感がもてるのは、異世界に飛ばされたノリコが現地の言葉が分からないところ。異世界ものは数多くありますが、言葉の問題に触れている作品は少ないです。少しずつ努力して言葉を学んでいく姿が素敵。初めて出会った人物・イザークになつく彼女ですが、彼としてはノリコは危険な存在。その辺りの気持のすれ違いが前半部分描かれるロマンスです。イザークがノリコを大切な存在であると気づいてからの展開がとてもいいです。彼らは互いに呼び合うことができ、ノリコが危険な状態に巻き込まれるとイザークが助けに向かいます。しかし、助けてもらうだけでなく、自分の意志でしっかりと生きるノリコの姿も美しいです。
彼氏彼女の事情
重量感のある王道少女マンガ!
女子高生の宮沢雪野は、容姿端麗、スポーツ万能で周囲から一目置かれる存在。しかし、それらは彼女の偽りの姿だった。本当の彼女は他人からよく見られたいために、優等生を演じている超見栄っ張りだったのだ。そんな彼女が唯一勝てないのが、同じクラスの有馬総一郎。彼は雪野以上の優等生であり、雪野の念願である新入生総代をかっさらった人物だ。心の内で有馬を敵対視していた雪野だが、ある日彼に告白されてしまう。有馬の告白を断った雪野だが、ひょんなことから有馬に自分の本性を見られてしまう。しかし、実は優等生の有馬にも裏の顔があり、二人の関係に変化が生じていく。
少女マンガでは定番の高校生の恋愛を描いた作品です。序盤は明るく楽しい高校生同士の恋愛を描いているのですが、物語が進むにつれてストーリーに重みが増してきます。共通点が多く似た者同士と思われた雪野と有馬ですが、過去の因果が彼らの関係を複雑にします。その過程で、二人が心に抱えている問題を解消していく過程は、涙なしでは読めません。主人公の雪野は愛嬌があり可愛らしく、読者が感情移入できるキャラクターです。雪野が自分自身で道を選んだことで生まれる、喜びや後悔と葛藤には心を揺さぶられます。重量のあるストーリーと、緻密な心理が描かれた彼らの物語から目が離せません。
ガートルードのレシピ
悪魔と少女の冒険ラブファンタジー!
ある日、女子高生の佐原漱は悪魔・ガートルードに出会う。ガートルードは、とある科学者の人造悪魔実験によって生まれた悪魔だった。様々な悪魔のパーツをツギハギされ造られたガートルードは、その身を本来のパーツの持ち主である悪魔たちに狙われる日々を送っていた。ガートルードはその問題を解消するために、自身の製造方法が記された「ガートルードのレシピ」を探し続けていた。その最中、悪魔たちの争いに巻き込まれた佐原だったが、ガートルードの潜在能力によって窮地を脱する。悪魔と少女の出会いによって、レシピ探しに進展が訪れる。
悪魔・ガートルードと女子高生の佐原が協力しながら「ガートルードのレシピ」を探していくストーリー展開にわくわくが止まりません。ガートルードが周囲のモノを使役する際に血文字で記す「Frailty thy name is 〇〇」という呪文が非常に強い力を持っており、バトル描写でもスカッとするシーンが満載です。佐原は普通の女子高生ですが、度胸があり、ガートルードのサポートができる好感のもてるキャラクターです。二人の恋愛描写はサッパリとはしていますが、安心感があります。言葉は少なくとも気持ちが通じ合っていることが伝わり、心温まる恋愛模様が見どころです。
原始人彼氏
運命の人は原始人だった
神米美大は、草食イケメンではなく屈強な内面イケメンを理想としていた。だが、美大の周囲にはなかなか理想の相手は現れない。そんなとき、美大の前に女神が現れて婚活を斡旋してくれる。女神スピカの力によって原始時代へと飛ばされた美大は、そこで250万年前の猿人アウストラロピテクス・ガルヒと遭遇する。言葉は通じないけれど、心を通わせる美大とガルヒ。現代にも戻った美大だが、ガルヒのことが忘れられず再び過去へと向かう。だが、そこは別の時代でガルヒの姿はなかった。そして、美大は転生したガルヒの魂を探し求めるのだった。
少女漫画というと、爽やかだったり、ちょっと意地悪なイケメンが活躍するものだと思うのですが、この作品ではその概念が崩れ去ります。美大が出会ったのは、毛むくじゃらのゴリラのようなガルヒで、かなり意表をつかれました。でも、ガルヒの心優しい行動に、心が通じれば言葉や種族は関係ないのだということがよくわかりました。男は、やっぱり内面もイケメンでなくてはダメだよねと思わず共感できる内容です。そして、現代に戻ってきた美大が、今度はガルヒのことを助けたいと言うシーンに、恋する女の子って本当に強いんだなとつくづく感じました。
桜蘭高校ホスト部
がんばれ庶民、負けるなハルヒ!
ひょんなことから入ってしまったホスト部の花瓶を割ってしまった庶民の女子高生藤岡ハルヒが、花瓶の代償としてなぜか男子と勘違いされたままホスト部員として働くことに。超お金持ちのホスト部のメンバーとは、価値観が全く違い、各面々に振り回されながらも、それぞれとの関係が徐々に変化していく。女子だと気づく部員がいたり、なかなか気づかず自分のハルヒに対する気持ちを、父と子の関係だととんでもない解釈をする部長がいたり。ホスト部のメンバーは全員強烈な個性を持ち合わせているから、自分の推しメンを見つけることもできるかもしれない。
ラブストーリーが苦手な私でもすんなり作品に入り込んで読むことができた。全体的にラブ要素よりも、圧倒的にコメディ要素が多く、冷めた目でホスト部のメンバーに振り回されるハルヒが特に好きで全巻買って読んでしまった。いまでも時々読み返しては、同じところで爆笑してしまうくらい気に入っている。ホスト部の中でも、ハルヒと同級生の双子との絡みがとても好きで、メインの環よりも、双子の方が話にはやく出てこないか期待しながら読んでいた。最後はハルヒと環が結ばれるけれど、その後もホスト部全員と良い関係が続いていて、最終話を読んでほっとした。
砂漠のハレム
ドSな俺様王子とおてんば娘のジェットコースターラブロマンス!
アナトリア国で奴隷として扱われていた少女が、アナトリア国王に捨てられ隣国のジャルバラ国へ行った。そこでジャルバラ国王子の列の前に飛び出した子供を助けに入った少女。少女は王子の命で捕らえられ、王子の後宮へと連れて行かれる。王族は嫌いだったが少女には選択肢はなく、ジャルバラ国第3王子の30番目の側妻として後宮へ入った。様々な事件に巻き込まれる度に助けに来てくれる王子に惹かれ、正妻になりたいと思うようになるが、元奴隷という身分に引け目を感じる。王族と元奴隷の身分を超えたラブストーリー。少女を捨てたアナトリア国王の謎の行動の数々。そして、少女は正妻に、王子は目標である国王になれるのか。
欲しいと思ったものに対してとても強引だけど、それ以上に優しい王子が気になり読み始めました。
主人公の少女ミーシェは、とてもおてんばな性格で恋愛経験はゼロ。積極的にくる王子に対する反応は、とても楽しいものでした。その一方で引かれると寂しいと言えない。そんなところが愛らしく思えました。押し引きの激しい王子の他に、乱暴な王子、ツンデレ王子、クールな国王と次々にミーシェに好意を寄せていたけど、そんな彼らの気持ちも分かる気がします。他にもたくさんの個性豊かな人物が登場し、複雑な人間関係に深みを感じる作品でした。ただのラブストーリーと思って読んでいましたが、女性や立場の弱い人たちへの貧困対策などにも触れられていて、社会情勢的にも奥の深い作品だなとも思いました。
砂漠のハレム 永遠の契り
砂漠のハレムのその後。
ミーシェが正妻となってからの話。結婚式で着るドレスがたくさんありすぎて困っていると、民たちの間で不吉な噂が流れていた。カルム王の妃は太陽を隠す災いをもたらすと。それを知ったカルム王は、結婚式の日程を早めて太陽を呼び戻す妃であると民たちを信じさせた。新婚旅行に行った2人。ミーシェは乱暴さが薄れ自分に素直になってきた。その結果は良いものであるが、新婚旅行ではミーシェに負担を掛けないと決めているカルム王には我慢の連続でしかなかった。旅行を終え、初夜を迎えるとカルム王はあの俺様で積極的なケダモノ全開になる。ミーシェはどうするのか。
本編の最後に正式に妃となったミーシェ。永遠の契りは、その続きの話。カルム王の民を大切にし、ミーシェを想う気持ちは本編に引き続いて大きなものだなと感じました。ミーシェは張り倒すなどといった乱暴な行動はなくなったものの相変わらずのマイペースというか、カルム王の気持ちを和歌っているのかと思いながら子供のような彼女にクスクスと笑ってしまいました。カルム王の心情お察ししますと思ってしまうほど。描き下ろしでは、子供が産まれていて幸せいっぱいなラストになっていました。今回は、前王の妃(カルムの母)が出てこなかったのですが嫁姑関係が怖そうだなと勝手に思っていました。側妻時代の仲間であるサナが意外な形で登場しましたが、他の側妻たちはどうしたのかも気になります。
CIPHER
80年代アメリカのリアルなハイスクールライフ
アニスはニューヨークのハイスクールに通う、かわいくて元気な女の子。彼女はクラスの人気者である俳優、シヴァに、友達になりたいと申込み、見事に友達の座を勝ち取るが、彼には世間に知られてはならない秘密があることを知ってしまった。シヴァには、一卵性双生児の弟、サイファが存在しており、彼らは1人の生徒として交替で学校に通うという、入れ替わり学校生活の共有をしていたのだった。アニスはシヴァの秘密を口外しないと約束し、双子の家に度々出入りするようになる。シヴァとサイファも、真っ直ぐで優しいアニスに徐々に心を開くようになり、いつのまにか、3人の関係性が変わっていく。
ニューヨークや、ロサンゼルスが物語の舞台であり、厳しいショービジネスの世界で生きるキャラクターの魅力が先行しながらも、夢を描くというよりは、当時のアメリカで暮らす若者の等身大の姿が伝わってくる。30年前の少女漫画でありながら、描き込まれるアパートのインテリアや彼らのリアルクローズ、アートや音楽などのポップカルチャーは、とてもスタイリッシュで色褪せない。アニスの家族は別居しており、シヴァとサイファは親と離れてアパートで二人暮らしである。ファミリー構成が当時は日本人にとっては少し先を行く感覚だったが、現在に至っては、とても共感できる生活スタイルかもしれない。ドラッグや親との関係など、闇の部分を見つめながらも成長していくキャラクターの瑞々しさと、変化していく関係性に目が離せない、名作。
十二秘色のパレット
南海の孤島で織り成すカラフルファンタジー!
世界一美しい羽根を持つ鳥たちと、色彩の魔術師「パレット」が住む南海の孤島オパル。「パレット」は触れたものから色を奪う特殊技能者のことであり、その技を「秘色」という。パレット養成学校に通う少女セロは留年の危機に陥っていた。セロは「秘色」の腕がからっきしで、追試でも失敗し再追試を言い渡されてしまう。体についた「秘色」を直しに医務室を訪れたセロは、校医のグエル先生からアドバイスをもらう。翌日の再追試に備えるセロだったが、何者かにペア鳥のヨーヨーを攫われてしまう。急いで犯人の後を追うセロだったが、なんと目の前に現れたのはグエル先生だった!?
南海の孤島というファンタジーな舞台を、マンガでカラフルに描いた色彩豊かな作品です。花や鳥たちの華やかさに加え、透き通る海や夕陽の明暗の表現には魅了されます。留年問題を抱え落ち込むセロですが、そこにはひねくれた感情がなく、純粋に現実を受け入れる素直さがあり、好感の持てる主人公です。グエル先生は淡々とした言動が目立つ分、稀にみせる感情の起伏が情緒的で、そのギャップに心を奪われてしまいます。セロとグエル先生が織り成す絶妙な距離感にはドキドキしますが、その反面二人の間には信頼関係があるので心が安らぐポイントでもあります。ファンタジー作品ではありますが、親しみやすいキャラクターが多く、作品を身近に感じることができます。
青春攻略本
あっという間に過ぎ去っていく青春の日々、それこそが人生で大切な一瞬だった
神山高校に通う男子校生の伊勢崎は、通学路から見える窓ごしにであった女子生徒に一目惚れする。彼女は神山高校に隣接する桜野高校という全寮制の女子校の生徒だった。窓ごしにやりとりする中で、彼女が3年生で、ナギセという名前であることを知る。そんなある日、彼女の姿が窓から消えた。3年生の彼女はもうすぐ卒業するため、退寮したからだった。周りにからかわれながらも、会えなくなった彼女を想う日々。伊勢崎は、全寮制ゆえ登下校がなかった彼女と一緒に下校してみたいという夢を持っていた。それを叶えられるのは、彼女が最後に登校する1日のみ!しかしその日は……果たして伊勢崎の夢を叶えるのか!?一生懸命に走り続ける男子校生たちの物語
性格の全く違う4人の男子校生たちが、ぶつかりながらも、ちょっとしたきっかけで団結していく様子に心を惹かれます。男子校生ならではの駆け引きや馬鹿馬鹿しさ、でも一生懸命な姿に青春の一コマというものを感じました。それは、その時にしか味わえないもの、その時があっても味わえるかわからないもの。だからこそかけがえないもので、この作品は、それが本当に大切な日々なんだと教えてくれるものだと思います。性格が似た者同士でないと分かり合えないとかそんなことはなく、認めあっていくことで得られる友情の価値も教えられる気がします。恋愛の話も、ドロドロしていない純粋なものでいやらしさが全くありません。絵柄も、透き通るような雰囲気があり、青春というのにぴったりだと思います。
ちょっと江戸まで
江戸開府405年、平成の江戸時代コメディ!
今まさに、1人の老人が息を引き取ろうとしている。そんな今際の際で、もう1人隠し子がいることを思い出し、息子に面倒をみるように言い残して逝った。そんな訳で、江戸町奉行の貴晄は異母兄弟を保護することとなった。貴晄は側近である正成に子どもを連れて来るように命じる。子どもの名はそうびと言い、貴晄の幼少の頃にそっくりだった。そうびは自分が武家の血を引いていると知っていたが、なにかしてもらおうとは思っていないことを、正成に伝える。しかし、そうびは武家の人間として生きるのが向いていると正成は感じた。その後、正成に説得され、そうびは江戸へ向かうこととなった。
主人公のそうびは男の子にしか見えず、表情も少ないクールな子。けれど時折父親のセクシー遺伝子を発揮し、周囲を赤面させるイケメン女子です。坊ちゃまは女の子にしか見えず、ちょっとわがままな御三家の水戸徳川家の嫡男です。キャラ設定はいろいろと盛られていますが、この2人を中心に学校に行ったり、江戸の町で遊んだり、男女逆転の恋愛をしたり、物語自体はゆるくてほっこりするものでした。2008年のなんちゃって江戸時代ですが、江戸時代のことが丁寧に調べられ、作品に反映されています。江戸時代の風習や制度なども分かりやすく説明してくれるので、歴史に詳しくなくても楽しめます。
天堂家物語
令息と偽者、婚約者の秘密の契約の行方は…。
時代は大正、天堂家令息 天堂雅人は、鳳城家より嫁を迎えようとしていた。しかし、不可解な事件の多い天堂家を恐れた鳳城家からは、祖父の遺言で「人を守って死ね」と言われた らんを鳳城蘭の身代わりとして差し出してきた。偽者であると知っているのは、雅人と雅人の部屋の書生のみ。雅人は、らんに「俺を守って死ね」と誓わせる。庭の薔薇を観賞する会"観薔会"に招待されるのを前に、書生と時には雅人から作法などを叩き込まれる。観薔会では鳳城蘭として顔見せとなるが、偽者とバレないよう理由を付けて頭巾を被って出席した。これを皮切りに、天堂家の複雑怪奇な真相に迫っていく。
雅人のらんに対する行動が、初めはらんを試すような度の過ぎたイタズラにしか見えなかったけど、何度もそのような状況が繰り返されるうちに「あれ?雅人の心に変化が起きてるのかもしれない」と思うようになりました。ある場面で「声を出さなかったら褒美をやる。欲しいものを言ってみろ」のところでは、読んでいた私は雅人の罠にまんまとハマっていました。プルプルと震えながらも、雅人の指示を忠実に守る らんはとても強い女性だと思いました。とても複雑な天堂家ですがその真相が暴かれ、雅人とらんがどうなるのか、本物の蘭は登場するのかなど気になることはたくさんあるので最終話までじっくりと読んでいきたいと思います。
図書館戦争
鬼教官と熱血部下の独特で気になる恋バナ!
本の検閲が厳しい時代の話。高校生の時に欲しかった検閲対象の本を守ってくれた図書隊員に憧れ、図書隊へ入隊した主人公・笠原 郁。憧れの図書隊員"王子様"を目指し、まずは憎き上官を超えると不器用ながらも奮闘していく。ピンチの時に必ず現れる憎き上官を「王子様みたい」と思うようになっていく郁。実は、王子様はずっと見守り続けていたのだった。郁がその事実に気付いてから戸惑い、悩みながらも王子様としてではなく今の上官を見つめて改めて好きになっていく。難関任務の後に郁がきちんと告白し、行動で返事をもらう。そそっかしい郁と、大切に思うあまりにちょっとだけ不器用になってしまう上官とのムズきゅんラブストーリー。
タイトルに戦争と付いていたので物騒な内容なのかなと思って、しばらく避けていました。あるキッカケでこの作品を手にしたのですが、想定していたほどの物騒な内容ではなく、言論・出版についても考えさせられるラブストーリーでした。顔も覚えていない王子様の姿を求めて独力で司書資格を取り図書隊に入隊し、どんな理不尽にも耐え一直線に進む郁の姿がとても素敵でした。一方の王子様も、危険な職を選ばせるキッカケを作ったことに罪悪感を感じ辞めさせようと態と厳しくしたり、危険な時は助けたりと郁を思う気持ちが溢れていて素敵でした。ムズきゅんからの急なベタ甘展開は、何度読んでも心の中で叫んでしまいます。
図書館戦争 別冊編
本編の続編となるベタ甘ラブストーリー!
鬼教官と熱血部下からベタ甘カップルへ本編の続編で、郁と堂上のカップル成立後のベタ甘な話。
この別冊編では、他のカップルの話もたくさん。本編に引き続き、堂上は郁を大切に思い慎重に付き合っていた。しかし、そそっかしい郁とちょっと言葉の足りない堂上との間で擦れ違いが起こる。それを乗り越えると一気に結婚へと話が進む。晴れて夫婦となった2人は、職場でも家でもずっと一緒。家に帰ると甘えてくる郁に弱い堂上。郁に「私の知らない堂上教官が知りたい」とせがまれ、その話をたくさんする。他のカップルたちも、それぞれの距離感で愛を育んでいるらしい。様々な困難を乗り越えてきたカップルたちに新たな未来はくるのか。
本編のムズきゅんから一転、ベタ甘全開の別冊編。急に話が進んだり、突然止まってみたりとお互いを想うあまりの展開だなと思いながら読んでいました。この作品でお腹を抱えて笑ったのが、披露宴のくだり。特殊部隊隊長を筆頭に悪ノリの過ぎる仲間たちが短い内容でしたがとても面白かったです。他のカップルたちも、親公認になったり、背中合わせで様子を伺っていた2人が向き合ったりと進展があり、それぞれのカップルの行方も楽しくかつ温かい気持ちで読みました。原作小説にはないオリジナルストーリーもあり、こんな裏話もあったのかと違和感なく読むことができました。
トナリはなにを食う人ぞ
作ってみたくなる飯テロ漫画
大学生になり、上京し一人暮らしを始めた稲葉すずなですが、生活能力のなさから早くも金欠。自宅のあるマンションで行き倒れそうになります。そんな時、お隣に住む大学のクラスメートの瀬戸晴海から救いの手が。なんと彼は手料理をご馳走してくれました。がっちり胃袋を掴まれたすずなは実家から送られる大量の野菜と引き換えに、晴海から料理を教わることになります。厳しくも優しい晴海にだんだんと心惹かれるすずなですが、初対面ではっきりと「タイプじゃない」と言われたすずなは早くも諦めモードに。料理の腕は上がれど、二人の関係は遅々として進まず…?
大学デビューしたすずなちゃんは、おしゃれも勉強した、というほど生真面目な女の子です。元来の向上心の高さから、どんどん晴海くんから料理を学び、あっという間に上達していきます。そんな努力家を読者が好きにならないはずがありません。一方お相手役の晴海くんもまた初対面からざっくりと失礼なことを言うのですが、徐々に親しくなっていくすずなちゃんに対して垣間見える優しさや真摯さから、決して悪い子でないのがわかります。手先は器用なのに、二人とも不器用だなぁという気持ちになります。そして何よりもメニューを聞いているだけでお腹の空く料理の数々が、本作品を深夜に読んではいけないと告げてきます。可愛い登場人物と美味しそうな料理を是非ご堪能ください。
夏目友人帳
妖と少年の優しい時間。
幼い頃に両親を亡くした夏目貴志、夏目の目には普通の人には見えない幽霊や妖怪といったものが映し出されていた。誰にも理解してもらえず、親戚をたらい回しにされた夏目の心は暗く閉ざされていた。高校生になり、遠縁の藤原夫妻の元で暮らすようになった夏目。藤原夫妻は優しく、転校した高校でもそれなりにうまくいっていた夏目だったが、最近しつこく妖怪たちに絡まれることが多くなっていた。それには今は亡き夏目の祖母・レイコが妖怪たちと交わしたある契約が関係していた。強力な妖力を有していたレイコが遺した「友人帳」をめぐり、夏目は用心棒のニャンコ先生と共に慌ただしい生活を送っていくこととなる。
妖怪がたくさん出てくるため怖い話なのか思いきや、そうではなく、そこには優しくて穏やかな時間が流れていました。夏目は、孤独に生きていたからこそ、人の気持ちも妖怪の気持ちも考えられる優しい少年です。そして、そんな夏目を側で見守る斑もまた、優しい眼差しを向けています。どんな時でも夏目を守ってくれる斑は、とても頼もしくて、胸がキュンとします。妖怪たちの中には切ない想いを抱えたものや、哀しい過去を背負ったものがおり、夏目の優しさに触れて心を癒しいく場面は読んでいるこちらが癒されていくようです。
水玉ハニーボーイ
侍女子高生とオネェ男子高校生のラブコメディ!
中学・高校共に強豪の剣道部主将を務め、「侍」とも呼ばれている仙石芽衣は、さっぱりとした男前な性格をしているため、女子からの告白を何度も経験していた。しかし、その芽衣でも今回の告白は、動揺していた。芽衣に告白してきた相手は、口調や仕草の女子力が高いと有名な隣のクラスの男子、藤司郎だったからだ。司郎は芽衣のファンで、以前からお菓子の差し入れなどをしていた。先日、けがをした時にも助けてもらい、芽衣に特別な感情を持つようになったとのこと。しかし、芽衣は恋人を作る気もないし、親切にするのは好意があるなどの理由ではないと告白を断る。それでも諦めないと司郎は宣言し、芽衣の告白されまくる日々が幕を開ける。
文武両道で正義感の強い侍のように男前な女子と、料理上手で手芸も得意で所作も綺麗な女子よりも女らしい男子の恋愛という設定がまずおもしろかったです。ヒーローとヒロインの役割が逆転してしるし、いろんな意味で正反対の2人。この濃いキャラたちの恋愛がどんなものになるか想像ができませんでしたが、話が進むにつれて芽衣の女の子らしい表情や司郎のかっこいいところを見ることができます。また、恋愛要素だけでなく、芽衣と司郎の掛け合いなどのギャグの要素もふんだんに盛り込まれていました。ラブコメとしてのバランスも良く、おもしろかったです。
ラストゲーム
10年の純愛ラブゲーム!
親がお金持ちで、勉強も運動もできる自信家だった柳の前に現れた、転校生の九条。今まで何もかも一番だったのに、彼女には全てにおいて勝てません。屈辱を味わう柳が思いついたのは、『自分に惚れさせて振る』というラブゲームでした。始めは、九条に対して勝つことだけを目標にしていたものの、裕福ではなくても自立している九条の姿を見ているうちに惹かれてしまい、10年にも渡る片想いが始まります。九条にとっても、小・中・高・大学と一緒に過ごしていくうちに、柳の存在がかけがえのないものだと気づき、2人の幸せにたどり着くラブストーリーです。
負けず嫌いな性格で、表情に出やすい柳が魅力的です。根が真面目なので、努力はきちんとするし、誰よりも九条のことを大切に一途に想っているというギャップがたまりません。勉強や恋愛、友達やバイトなど、それぞれの場面でキャラクターが前向きに進もうとしているので、読んでいてポジティブな気持ちになります。負かしてやる、という思いから始まったゲームですが、“勝ったら薬指に指輪をはめてもらうこと”に変化している所にキュンとします。10年に渡る2人の関係性が少しずつ進んでいく様子にもドキドキするし、幸せの象徴とされる2人の結婚がゴールラインになっていることが、王道ですごく幸せな気持ちになれる終わり方だったと思います。
最後に:LaLa・LaLaDXに掲載された人気おすすめ少女漫画
ベタベタな恋愛ではなく、しっかりと練り込まれたストーリーは全ての女性にオススメしたいほど面白くなっています!
気になる漫画があれば是非チェックしてみて下さい!