今回は医者や獣医など医療に携わる人々を描いた少女漫画を紹介していきます!
人の命を預かる医療現場をリアルに描いたものから恋愛要素を織り交ぜた医療漫画まで、様々な医療関連の少女漫画を集めてみました!
ストーリー自体も楽しめることは勿論ですが、作品を通じて健康面や医療に関する知識を養うことができ、とても勉強になることも多いです。
医療漫画ということもあり現実的なシーンもありますが、救われる場面も含まれているので最後まで読み切ることをオススメします。
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医療に携わる人々を描いた少女漫画6選
&(アンド)
働く独身女性なら共感できる恋愛
薫は派遣の医療事務として働いている26歳・独身。派遣社員としての行き詰まりも感じ、また夢だったネイルサロンを開業しようと奔走し始める。開業先の場所を探し回っていた時に、偶然大学の後輩だった「シロちゃん」と再会する。サークルも大学も途中で辞めた薫のことが好きだった城田は、ひそかに再び恋をする。薫はというと、医療事務で働く病院の医師、矢飼が気になっていた。人に触られるのが苦手、そう思っていた薫だが、矢飼には自分から触れたいと思う。この恋を育てていきたい薫と、自分を裏切ったかつては大事な女性だったひとを抱える矢飼。恋愛初心者でありかつ結婚適齢期の独身女性と、恋愛を諦めた中年外科医師の切ない恋愛模様。
一言でいうと「切ない」です。切なすぎる運命なのです、薫と矢飼先生が。初めて触れたいと思った相手が、複雑すぎる人生を背負った矢飼なのがつらいです。もっと辛いのは矢飼先生。でもこの人は、背負わなくても良いものを、自分の罪悪感から全部ひとりで背負おうとしています。それなら恋愛なんぞするな!と怒りたくなりますが、しようと思っても出来ないのが恋愛、したくなくてもしてるのが恋愛です。仕方ないのかもしれないけど、一人で生きていく覚悟を決めていたのに、愛したいと思う女性が目の前に現れてしまった。二人で一緒に背負えばいいじゃない、という人もいるかもしれないが、抱えているものを降ろせばよいのではないかと思う。自分で自分の首を絞めているようで痛々しいです。また何年後かに自立した薫と再び恋愛してほしいと願います。
お別れホスピタル
どんな「最期」を迎えるのか、命のあり方を問う作品
終末期医療の病棟で働く看護師・辺見が主人公の物語です。彼女が働くそこは、死が間近に迫っている人たちの病棟。そこでは手の施しようがない患者さんや、意思疎通の難しい患者さんが多くいます。彼らとのやり取りを通し「生きるとはなにか」を問いかけてくる作品です。患者さんごとにお話は分かれていますが、同じ患者さんが別の作品にも登場するなど、ストーリーは一貫しています。読み始めたときに、病棟の通称が「ゴミ捨て場」という点に驚くかと思います。しかし、ちゃんと読んでいくと看護師たちがどんな風に患者さんと向き合っているか分かるでしょう。
作者が元看護師ということもあり、看護師さんの裏側が非常にリアルです。私自身は介護の仕事をやっていたのですが「あるある」というシーンも多く見られました。最新巻での見どころはやはり新しく入ってきた看護師・九条の存在です。前巻よりなにか不気味な雰囲気をまとっていた彼女ですが、最新巻から彼女の「思想」が垣間見えてきます。今後彼女がどのような立ち回りを見せるのか気になるところ。また、現在のコロナ禍での病棟看護師の苦悩も描かれており、読み応えがあります。ここ数巻で少しお話の密度がぐっと濃くなってきた印象。続きが楽しみな作品です。
恋はつづくよどこまでも
魔王に立ち向かう勇者、その結果は!?
主人公 佐倉七瀬は5年前、お年寄りを助けた医師に出会って看護師を目指す。そして、呼吸器科の看護師になった。七瀬は天堂浬という医師の下に付けられるが、その医師がなんと5年前のあの人。イケメンだが人当たりが悪く「魔王」と呼ばれていた。浬は患者からの信頼は篤い。七瀬を邪険に扱うが必要なことはしっかりと教えていく。七瀬はそんな浬に付いていこうと様々な努力をする。周囲からは「勇者ちゃん」と呼ばれる。浬はそんな七瀬の姿を見ているうちに惹かれていく。浬が人当たり悪くなった悲しい理由とは。様々な障害を乗り越えた先の勇者ちゃんと魔王の関係はいかに。
佐倉七瀬を上白石萌音が、天堂浬を佐藤健が演じたドラマの原作漫画。七瀬のドジっぷり、酒癖の悪さには思わず目を覆ってしまいました。この作品に出てくるキャラクターは皆、個性豊かでそれぞれに面白みがあって、特に浬の姉 流子はスピンオフが出来るんじゃないかと思うほどでした。浬が5年前のこともちゃんと覚えていているのに、最初から言わないというドS感にはとてもワクワクしました。けど、人当たりが悪くなった理由を知った時には、これでは恋愛したくなくなるなと思いました。他人を大切に思うが故の人当たりの悪さなんだなと思ったら心が痛くなりました。
透明なゆりかご
幸せで喜ばれる妊娠ばかりじゃない
原作者が高校の看護科の学生だった時に、バイトで行った産婦人科医院をメインに体験した実際の話このバイトに乗り気じゃないまま看護師見習いとして産婦人科医院にやってきた沖田。産婦人科での出来事は、出産という喜ばしいことばかりでなく少なからず悲しいこともある。望まない妊娠による中絶、流産、死産など。中絶手術で取り出された赤ちゃんは、ガラス容器に入れられ纏めて業者が引き取っていく。沖田は妊婦の介助を無感情でこなしていたが、業者へ引き渡す役をするようになり気持ちが変わっていった。また、様々な事情の妊婦や家族と会って、いろいろなことを知っていく。
産婦人科の話になると喜ばしい出産という話題の方が取り扱われるが、この話はそうではない部分に目を向けたものです。中絶、流産、死産など悲しい場面が多いですが実際にあることなので女性である以上、これを読んでおくべきではないかと思いました。中絶手術で取り出された赤ちゃんたちを業者に引き渡す場面が何度かありますが、初めはただの業務だったのが「あなたたちが見るはずだった世界を少しでも見せてあげたいと思って」と言うところでは、赤ちゃんの形をしていなくても赤ちゃんなのであると改めて気付かされました。そして、私たち誰しもがこの過程を経てきたのだと。望まない妊娠をしたお金の無い女性たちが駆け込む医院の老夫婦の優しさなど、人の温かさも感じられる作品でした。
動物のお医者さん
リアルに描かれた動物が可愛いコメディ漫画!
高校3年生の冬、西根光輝(通称ハムテル)は学校の帰り道、H大学獣医学部の解剖実験室の側で険しい顔をしたシベリアンハスキーの子犬と出会う。H大学獣医学部の教授と思わしき人物が子犬を捕まえて戻っていく様子をみたハムテルは思わず教授に声をかける。そんなハムテルの様子を見た教授はハムテルが子犬を預けるに足る信頼できる人物だと判断して、子犬をハムテルに押し付けることに。そして教授は「君は将来獣医になる!」と言う。様々な動物を飼っている西根家に新しくシベリアンハスキーが加わり………。
色々な動物たちが登場するのですが、動物たちが非常に可愛く描かれており、動物好きにはドストライクな作品です!動物たちにもセリフが割り当てられており、動物たちを擬人化しているようで非常に面白いです!獣医学部を舞台に主人公や同級生、動物たちの愉快な日常を中心に描かれており、生き生きと活動する動物たちに注目です!北海道大学の獣医学部をモデルにしており、シベリアンハスキー犬ブームの火付け役ともなった作品です!
ホスピめし
美味しく、そして健康に食べていますか?
主人公の麦子は管理栄養士です。主な仕事は病棟に勤務し、患者さんの「食」への状態から栄養指導をするなど。ときには医療チームのひとりとなって、食事の内容を検討したりします。例えば、普通の食事ではなく、ペースト状にしたほうがいいのではないかということなどですね。物語は様々な事例を挙げる形で、一話から数話完結型で進んでいきます。何度も出てくる言葉「食べることは生きること」。生きるためには栄養を体に入れてあげなければいけませんし、入れすぎもいけません。時には悩み、壁にぶつかりながらも栄養士として奮闘する姿が活き活きと描かれている作品です。
個人的に好きだったエピソードは、嚥下障害がありペースト食を食べている患者さんの娘のお話。彼女は、父親がす好きだったおにぎりを持ってきてしまいます。病院側がその事態を知ったときにはすでに遅し。患者さんはむせてしまい、一時的に食事を止めることになります。「おにぎりを食べさせるなんてありえない、無知だ」と怒る医師。しかし、麦子は「なぜ、娘さんはおにぎりを食べさせたかったか」について考えるのです。食欲が落ちている父親に対し、好きなものなら……と思うのは子どもとして当然のこと。そこにきちんと気付く麦子の視点が真っすぐで好感が持てるシーンでした。
最後に:医療に携わる人々を描いた少女漫画6選
繊細で深いストーリーに、暖かみのある絵柄が特徴的です。
気になる作品があれば是非チェックしてみて下さい!